豊島将之の「と」は「止まらないのと」 第72期順位戦B級1組

いやー、豊島将之、止まらないですね。以下、超簡単に。


[B級1組]
木村 一基八段(1勝1敗)●-○豊島 将之七段(3勝0敗)…22時35分
鋭かったですね。木村らしい受けは出ていたかもしれませんが、その受けが出ていた所では辛かったかも。7七に成りこんでいった局面では後手が良かったはずだが、そこからの決め方がかっこよかった。時間も残しての圧勝。

山崎 隆之七段(1勝2敗)●-○松尾 歩七段(3勝0敗)…23時7分☆
松尾も無傷の三連勝。山崎得意の相掛かりでしたが、この将棋も玉がすごいところに行って激しく大駒の交換があった。後手玉も3三に行って、お互いの玉が77と33にいる瞬間も。

畠山 鎮七段(3勝0敗)○-●高橋 道雄九段(0勝3敗)…23時26分
ここは横歩取りで中盤の積極的な畠山の攻めが炸裂した。

広瀬 章人七段(2勝1敗)○-●阿久津 主税七段(0勝2敗)…23時38分
悩める二人の若き天才対決は広瀬に軍配があがった。飛車がさばけるまでは細かな応酬だったが先手の飛車がさばけてからは早かった。

橋本 崇載八段(2勝1敗)○-●鈴木 大介八段(0勝3敗)…0時15分
大介先生三連敗ですか…。私が良くやる角交換後のひどい角打ちが出ました。誰だったかもこの角打ちをやってましたが、この角を打って幸せになった人は少ない、呪いの角です。先手は居飛穴。後手に打開策があるか?でしたが、飛車角が捌けない展開で角の性能の違いで先手勝ち。

飯塚 祐紀七段(0勝3敗)●-○藤井 猛九段(2勝1敗)…0時59分
ここは熱戦でした。藤井流の角交換四間飛車から終始先手の飯塚が良かったものの、玉頭戦での誤りから急転直下、という将棋。

以下、その結果。


[B級1組成績一覧] ( )内は順位

【3勝0敗】松尾(4)、畠山鎮(7)、豊島(13)
【2勝1敗】橋本(2)、広瀬(8)、藤井(12)
【1勝1敗】丸山(5)、木村(6)
【1勝2敗】山崎(3)
【0勝2敗】阿久津(9)
【0勝3敗】高橋(1)、鈴木(10)、飯塚(11)

三連勝が三名。三連敗も三名。豊島の連勝を止める先輩棋士はいるのだろうか?このままノンストップでA級にあがるのか?に注目。


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誕生日で抜け番。第72期B級1組順位戦

タイトルは仮です。阿久津さんが誕生日のため抜け番でした。(たまたまです)。

削がれた更新意欲を、ゆるい更新でしのぐ。老人が酔拳で戦う、という感じですね。

この前、youtubeでジャッキーチェンの昔の何とか拳ってのをたくさん見ました。なんとなくアガりましたのでお勧めします。

たぶん、出社前にジャッキーと一緒に蛇拳とか、酔拳とかやってから会社に行ったら、気分よく出勤できると思います。・・・その勢いで上司を殴らないようにしてくださいねw

さて、あっ君こと阿久津さん、あつくつさんこと、阿久津さんの前髪ですが、たぶん今、過去最高にカッコいいと思います。そうなんです、もともとイケメンだし、おでこが広いのは禿たのではなく、もともと広いんですよ。

広い人は短い前髪、これです。山崎隆之プロがいい例ですね。決して髪の毛は多くない。おでこもなんとなく広そう。しかし禿ないタイプ。で、あの髪型です。美容室に行ったら、「分けなくていい程度の長さに」っていえばいいんですよ。それで大体は解決します。

前髪はどうしますか?って聞かれたら「何もつけずにおろしてても自然になるように」って答えるんです。あとは、もう天気の話でもしてれば完成です。切ったあとに何かつけますか?って言われたら、「今日はこのままでいいです」って答えるんです。どうせ、美容師がやったスタイリングなんて後で再現できないんですから。

そして、これで阿久津さんの結婚は間違いないですね。もともとのイケメンが最強の髪型を手に入れた。いわば猛烈な攻め将棋の中村太地が振り飛車党から居飛車党に転向したようなもんですよ。。

・・・このまま阿久津さんの前髪談議だけでブログ一つ別に建てられる(タイトルはあっ君の前髪)ぐらいには語るつもりですけど、そろそろ怒られそうなので、以下感想を簡単に書きますね。

お昼時点、夕方時点、終局後、という感じになると思います。例によってその時間帯の私の気分と、湿度、温度、によって分量は変わります。蕎麦打ちと一緒ですね…。

今、お昼時。

藤井vsハッシーは藤井先生の例の形。どちらにどういう工夫が出るのか?に注目。ただ私はこの角交換振り飛車は全然歓迎なのでどういう作戦が取られてもOK。この形というか角交換型で急戦調の含みがなくて・・・っていう作戦は居飛車党にとってはそんなに脅威じゃない気がするんだけどなあ…。

アマがやるなら、断然4→3とかの石田流系かごきげんでしょうね。(ゴキゲンの超速はアマ一定レベル以下の大部分の人にはそれほど勝ちやすい戦型ではないとおもう)。

畠山鎮vs鈴木大も角交換振り飛車ですね。

山崎vs木村一戦は先手の相掛かり。最近そういえば将棋ウォーズで相掛かり調が増えてきた気がします。理由は私がどっちをもってもやるから、というだけなんですがw

山崎流の角道をあけるのをなるべく後回しにする指し方は、意外に悪くないですよ。是非お試しください。少なくともひねり飛車よりは居飛車党に向いてる気がします。

丸山飯塚はノーマル角換わり腰掛銀っぽいです。スペシャリストの丸山さん相手に、穴熊の作戦が出るか?&先日のダニーのような打開になるのか?に注目です。

みっちーvsとよぴーは、横歩取り。とよぴーにとってはA級で通用するかどうか?の試金石第二弾っていう戦いですね。

松尾広瀬は後手のごきげん中飛車。戦型は超速に銀対抗ですね。私は相当前のブログで超速にはこの銀対抗しかないような気がするなーと書いた覚えがあります。それが主流になる前ですね。だからといって何も偉いわけでもなく、私の棋力があがったわけでもないのですが。耳年増、みたいなやつですね。女の子はみな、耳年増なんです。お勉強してるんです。おニャン子クラブ懐かしいですね。。

お昼休みはとりあえずそんな感じでした。

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夕方は、あまり見れませんでした…。

ただ、畠山鎮vs鈴木大介戦の穴熊にしてから銀冠は、後手にそれほど有効な手段がなく、穴熊になることもないので、銀冠最終形として考えている場合に、隙のない駒組みのやり方かもしれないと思いました。

夕方時点で松尾vs広瀬戦は流石に先手が良さそうと思いました。藤井vsハッシーは上手に組み上げるものだな…・と先手については思いましたが、先手の得がどのぐらい残っているのかは不明。角換わり腰掛け銀になった丸山vs飯塚戦は新手・新構想に期待。

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そして今は朝。結果はというと・・・


高橋 道雄九段(0勝2敗)●-○豊島 将之七段(2勝0敗)
先手の横歩取らずからの中原囲い。これは中押しで後手の圧勝でした。

畠山 鎮七段(2勝0敗)○-●鈴木 大介八段(0勝2敗)
これは夕食休憩時点の構想が面白いなと思いましたが、そこからが大激戦。馬を作った先手が良さを保ってそのままゴール。先手玉がよく動く?働く?将棋でした。

丸山 忠久九段(1勝1敗)○-●飯塚 祐紀七段(0勝2敗)
後手が相当攻めました。飯塚さんらしい攻め。しかし後手の攻めがさっぱりしたところでは、先手良し。馬で飛車をとって自陣に引きつけたところでは流石に先手が良くなっていたが、その手前では後手にも他にやりようがあるかもしれない・・・と思いました。

松尾 歩七段(2勝0敗)○-●広瀬 章人七段(1勝1敗)
これもプロレベルでは先手が良さを保って危なげなくゴールした感じでしょうね。ちょっと悩める天才は長くなりそうですなあ…。

山崎 隆之七段(1勝1敗)●-○木村 一基八段(1勝0敗)
これは不思議な力戦だった。先手が良さそうな局面から後手の桂馬が歩の餌食になる前に大仕事をしたところでは後手勝勢になっていた。山崎さんにとっては残念な将棋だろう。

橋本 崇載八段(1勝1敗)●-○藤井 猛九段(1勝1敗)
千日手指し直しからの先後入れ替えでまた角交換四間飛車。しかしこれは藤井プロの経験値が生きた戦いのような気がしました。というか、ハッシー不出来な戦いでは?

結果は松尾、畠山鎮、豊島が連勝スタート。連敗スタートは高橋、鈴木、飯塚。





勝負という生き方 将棋棋士32人の肖像勝負という生き方 将棋棋士32人の肖像
(2013/06/26)
高橋 呉郎

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内容紹介
羽生善治が、谷川浩司の光速流を目の当たりにした際の高揚を楽しげに語る。
佐藤康光が、タイトル戦の終局直後に思わず涙した理由を語る。
郷田真隆が、自らの信念と美学に裏打ちされた独特の将棋観を笑顔で語る。

トップ棋士だけではない。勝負に生きる者には、ひとりひとりに大舞台がある。
自らの哲学を、名誉を、人生を懸けて戦う棋士の姿にベテラン観戦記者が迫る。
将棋世界の人気連載「感想戦後の感想」から、32編を選り抜いて収録。
著者について
高橋呉郎(たかはし・ごろう)
将棋観戦記者。
昭和8年生まれ、千葉県出身。早稲田大学文学部仏文科卒業後、光文社に入社。『女性自身』『宝石』などの編集に携わる。
梶山季之主宰の月刊誌『噂』の編集長。将棋ペンクラブ大賞選考委員。著書に『週刊誌風雲録』(文春新書)など。


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遂に順位戦開幕! 第72期B級1組順位戦

B級1組1回戦が最初に行われました。結果は以下のとおり。


△高橋 道雄九段-▲広瀬 章人七段・・・広瀬勝ち。
後手番では横歩取り、というみっちーのいつものパターン。に大平先生も注目する形へと進む。前期A級で久しぶりに渡辺明が用いて終盤勝ちになっていた形。

これが空中戦らしい激しい応酬で、最終盤残り13分。先手玉に詰みがあったが高橋が寄せを誤って負けになった。かなり勿体無いが仕方ないところか。広瀬にとっては大きな一勝になりそう。


▲橋本 崇載八段-△丸山 忠久九段・・・ハッシー勝ち。
今年のハッシーは振り飛車か?居飛車か?という意味で注目していたのだが、振り飛車。しかも端歩一手ついてからのごきげん中飛車。見た目がサラリーマンというかんじで好印象ですが、北浜先生が係長にみえるのに、ハッシーすごくまじめそうにみえるのに、なぜだか少しだけ胡散臭さが抜けない(いい意味で)。やはり池袋が似合います。

ハッシーが中盤で優位を握るとそのまま落ち着いた指し回しで中押し勝ち。ハッシーの筋の良さが存分に発揮された将棋だった。



△山崎 隆之七段-▲阿久津 主税七段・・・山崎勝ち。
後手の山崎王子が、積極的な矢倉中飛車へ。しかし中盤で攻めがひと段落してからは先手阿久津さんのターン。このままいくと先手がよくなりそうな雰囲気。山崎さんもおでこ広いけど髪型が上手。分け目作らなくていい長さに阿久津先生もしたらいいのにな、見た目は整ってるのだから、と思う隣のお姉さん目線w

中盤あたりで先手の阿久津が穴熊に組み替えたのは苦しさを意識してのものだろうか?成り駒の物量作戦で全く穴熊が活きない終盤になっていたが、反撃してみたものの案外思わしくなく穴熊にしたということだったのかもしれない。


△松尾 歩七段-▲鈴木 大介八段・・・松尾勝ち。
ここは本日注目の一番となりました。戦型的に。しかしそれが千日手に。
先後入れ替えて松尾先手での角交換振り飛車は似たような陣形から先手が寄せ切りました。細かくは見ていません。。


△畠山 鎮七段-▲飯塚 祐紀七段・・・畠山勝ち。
ここも同様に注目の一番。やはり角換わり系が私は好きです。
相腰掛銀から、後手が穴熊にする作戦。先手の攻めが続くかどうか?だが、本局は穴熊の深さ遠さが生きた。先手の飛車角という攻めの主力が穴熊玉から最も遠いところに行ってしまったあたりでは後手ペースだったように思う。


△藤井 猛九段-▲豊島 将之七段・・・豊島勝ち。
未来のタイトルホルダーに現代振り飛車の創造者、藤井が立ちはだかる。B1で通用するかどうか?が占われる、そういう戦い。

戦型は角交換振り飛車で、以前豊島はこの戦型で本家に何度ややられているように記憶している。ただこの戦法もだいぶ認知度が高くなっているので色々対策は持っているところだろう。

この戦型の、後手番での振り飛車らしい展開。端歩はつきこされて玉形は銀冠と平美濃、攻め駒も攻め筋もそれほど多いわけではないが実戦的に相手玉を薄くしていく。ただ一目切れそうな攻め。先手の豊島が落ち着いて対処して後手の藤井の攻めが切れ筋であることが明らかになって藤井が投了した。


***************************


全体的な対戦結果については、どちらが勝ってもオカシクない組み合わせなので特に触れないが、広瀬章人の勝利はかなり大きかったように思う。というか、悩める広瀬章人。大いなる才能とイマイチ爆発しない最近の成績。

高橋先生は年齢を考えるとしかたないところだが中終盤まではいつも一線級相手でもぎりぎりまで追い込むのだが、最後で失速してしまう、ということがここ最近の順位戦では多いように思う。

豊島は一期抜けの期待がかかるが、もし一期抜けを実現すると通算成績7割のままでのA級が久しぶりに誕生することになるのでぜひ頑張って欲しいところだ。


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久保利明、A級昇級決定!行方尚史、匠の技!第71期B級1組11回戦/B級2組8回戦

昨晩の結果は以下のとおり。B1は早々に昇級者が決まった。久保畠山戦はゴキゲン中飛車からの丸山ワクチン。後手の振り飛車が勝ちやすい序盤で、しかし中盤で畠山鎮プロの力強い攻めもありあと一押し、まで行ったが足りずに後手の反撃が決まった。

行方尚史対丸山忠久は、一手損の例の形。行方尚史の構想が素晴らしく、この将棋は是非見て欲しい。右玉かと思ったがもっと大胆でもっと攻勢をとれる作戦。そしてそこからの押し合いや玉捌きに行方尚史プロらしさが全開だった。来期のA級は期待できそうだ。


[B級1組]
山崎 隆之七段(6勝4敗)○-●飯塚 祐紀七段(3勝7敗)…20時23分☆
阿久津 主税七段(4勝6敗)○-●鈴木 大介八段(4勝7敗)…20時45分
松尾 歩七段(6勝5敗)●-○井上 慶太九段(3勝7敗)…21時20分
畠山 鎮七段(6勝4敗)●-○久保 利明九段(8勝2敗)…0時17分☆
木村 一基八段(4勝6敗)○-●中田 宏樹八段(2勝8敗)…0時34分
行方 尚史八段(10勝0敗)○-●丸山 忠久九段(4勝6敗)…0時38分




B級1組成績一覧] ( )内は順位

【10勝0敗】行方(5)=昇級
【8勝2敗】久保(2)=昇級
【6勝4敗】山崎(6)、畠山鎮(11)、広瀬(12)
【6勝5敗】松尾(8)
【4勝6敗】丸山(1)、阿久津(3)、木村(4)
【4勝7敗】鈴木(9)
【3勝7敗】井上(7)、飯塚(13)
【2勝8敗】中田宏(10)



B2は上位陣はほぼ安泰。1敗対決だった飯島窪田戦は、藤井システムへの急戦で、窪田ワールドが見れる展開かと思ったが常に急所となる▲1六角が良いタイミングで炸裂してなすすべがなかった。

豊島将之プロは得意の中座飛車で畠山成プロを撃破。藤井猛プロは例の角道オープン型の四間飛車で先崎学を破った。展開的には向かい飛車で飛車交換がされたような将棋で、この将棋の経験値&研究は藤井猛のなかに相当ある。細かすぎて伝わらないモノマネ選手権じゃないが、細かすぎてわからない変化まで網羅しているのだろう。



[B級2組]
佐藤 天彦七段(6勝2敗)○-●田村 康介六段(3勝5敗)…16時9分
神谷 広志七段(1勝7敗)●-○泉 正樹七段(2勝6敗)…19時33分
豊川 孝弘七段(2勝6敗)●-○北浜 健介七段(5勝3敗)…22時14分
安用寺 孝功六段(5勝3敗)○-●野月 浩貴七段(3勝5敗)…22時24分
飯島 栄治七段(7勝1敗)○-●窪田 義行六段(6勝2敗)…23時23分
南 芳一九段(3勝5敗)●-○青野 照市九段(3勝5敗)…23時45分
阿部 隆八段(4勝4敗)●-○戸辺 誠六段(5勝3敗)…23時59分☆
堀口 一史座七段(3勝5敗)●-○島 朗九段(4勝4敗)…0時0分
畠山 成幸七段(4勝4敗)●-○豊島 将之七段(7勝1敗)…0時1分☆
先崎 学八段(3勝5敗)●-○藤井 猛九段(7勝1敗)…0時24分
中川 大輔八段(2勝6敗)○-●杉本 昌隆七段(4勝4敗)…0時25分
森下 卓九段(4勝4敗)○-●中村 修九段(3勝5敗)…1時35分



[B級2組成績一覧] ( )内は順位、*は降級点

【7勝1敗】藤井(1)、飯島(5)、豊島(22)
【6勝2敗】窪田(15)、佐藤天(21)
【5勝3敗】北浜(3)、戸辺(4)、安用寺(20)
【4勝4敗】島(7)、畠山成(8)、森下(11)、杉本(12)、阿部隆(13)
【3勝5敗】中村修(2)、堀口(9)、野月(10)、南(14)、先崎(16)、田村(18)、青野(24*)
【2勝6敗】中川(6)、泉(17)、豊川(19)
【1勝7敗】神谷(23*)



現代将棋の思想 ~一手損角換わり編~ (マイナビ将棋BOOKS)現代将棋の思想 ~一手損角換わり編~ (マイナビ将棋BOOKS)
(2013/01/23)
糸谷 哲郎

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「本書は一手損角換わりがどのようなことを目指しているのかということを、近年の将棋界における研究の変転から見ていきたいと思う」(まえがきより)

本書は大学院の哲学科所属という異色の経歴を持つ糸谷哲郎六段が書き下ろした将棋戦術書であり、真の将棋理論書。現代将棋の寵児「一手損角換わり戦法」を題材に、最新の戦法に底流する思想を根底から捉えることを目論む、全く新しいタイプの将棋書籍といえます。

これまでの将棋書籍を読む感覚で本書を手に取った方は、まず間違いなく度肝を抜かれることでしょう。一手損角換わりをテーマにするといっておきながら、第一章で語られるのは矢倉、ゴキゲン中飛車、横歩取り8五飛、角交換振り飛車なのです。
つまり、ここで語られることは現代将棋における後手番戦法の比較検討であり、一手損角換わりの特徴(置かれている状況と目指している方向)を示すものなのです。一手損角換わりの手順は第二章~第六章までで本格的に語られ、最終的には最新形の攻防を解説します。

本書を読まれた方は一手損角換わり戦法について理解するだけでなく、この戦法を鏡として、現代将棋がどのような思想の元に構築されているか、その全体像を捉えることができるはずです。

糸谷六段が編んだ現代将棋の地図。
ぜひ手にとって、読んでみてください。


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奔放な山崎流など全局感想 第71期B級1組10回戦 (2012/12/20) 

久しぶりに全局感想を。

鈴木大介八段(4勝6敗)●-○行方尚史八段(9勝0敗)…21時27分
一番最初に終わったのがこちら。昇級の掛かる行方が全勝で昇級を決めた。ただし一番早く終わったので昇級が決まった時には帰宅?飲み?に行っていて昇級インタビューは無かった。

戦型は先手中飛車に対して後手も5筋の歩をついてそこから銀を上がる作戦。金銀分断され、角交換するので右側の金は置きっぱなしになるため、先手からの技が決まりやすいのだが、馬を作ってからの指し回しがこれぞ行方流という感じで素晴らしかった。

ほぼなにもさせずに完勝といっていいだろう。ここからの数年間の行方尚史は羽生世代並に活躍すると思う。一頃の木村一基状態になるというかw



木村一基八段(3勝6敗)○-●畠山鎮七段(6勝3敗)…23時43分☆
ここが畠山鎮負けで、行方尚史の昇級が決まったわけだが終了時刻に2時間の開きがあるので仕方ないところか。戦型は相掛かりの後手高飛車という最新のもの。

両者の持ち味がでる序盤で畠山鎮の攻め、木村一基の受けという形に。ただし端から攻める将棋というのは多少の形勢の差しか産まない事が多く反撃がきついか、形勢がひっくり返りやすい。本局は前者で2筋から先手が逆襲する形となって勝負あり。

個人的には一番好きなタイプの戦型と展開となったが先手の反撃が的確に決まり続けたというか、序盤の構想が勝ちに結びつけるまで難しそうな印象をうけた。



中田宏樹八段(2勝7敗)●-○松尾歩七段(6勝4敗)…23時46分
矢倉。しかし後手の松尾歩が五筋に飛車を転回する急戦策をとった。木村一基の上記の将棋でもそうだが私は銀が横に二枚並ぶ形がとても好きなのだが、この将棋も後手の二枚の銀が四段目で並んだ。そういう攻勢をとった将棋だった。

どこで悪くなったのかわからないが序盤から守勢に立たされた先手が二筋に飛車を戻して銀と桂馬で攻めの形を作ったものの、それが間に合わずに五筋で決戦されて悪くなった、という印象。投了図には先手の攻めの三枚が自陣に手付かずで残っていた。



久保利明九段(7勝2敗)○-●山崎隆之七段(5勝4敗)…0時33分☆
この将棋はなんというか山崎隆之らしい将棋だった。16手目の時点で後手の山崎は2~4筋の位を取った。そういう将棋(笑)。普通に考えてこの位は負担になるとしたものだが、プロから見て後手良しの局面を築きあげるのだから恐ろしい男だ。

45手目▲7七角の一手で、私は後手がちょっと模様を張りすぎた印象を受けたのだが、そこから進んだ57手目では後手に一発かます手があったようだ。それにて後手良しということだったが、その順を見送りやや形勢は先手に傾くこととなった。

73手目で先手から強く飛車交換を挑まれて交換した局面では、先手の壁銀は解消し、模様を張りすぎた将棋に飛車交換はやはり後手がつらそう。そこからは先手ペースで久保プロが押し切った。

少し話はそれるが、コンピュータ将棋に模様をはる、位を取る将棋が良いというが、勝つときに簡単に勝てるがその勝率自体はあまり変わらないような気もする。勝ちになった時の勝ちやすさは上がるが、ほころびが出た時の負けやすさは通常の将棋以上であり、そういう点を踏まえた上で位を取る将棋を電王戦では行われるのか?というのがちょっと気になるところ。(まだ位取り宣言は誰もしていないが。。)


丸山忠久九段(4勝5敗)○-●広瀬章人七段(6勝4敗)…0時34分
後手の広瀬章人が9筋位取りの角交換型四間飛車に。この作戦は一流どころに通用するのだろうか?しないのではないか?と当日この戦型が確定した時点で私はTwitterで呟いた。

プロの将棋においてはこういう戦型は駒落ちから鍛えた将棋ということでしっかりと序盤から徐々に先手が良くしていくような印象がある。

47手目の局面の先手は玉頭の歩を交換して位は張っているものの伸び伸びとしている。このへんは序盤に無理をして広げた位との違い。ただし、対抗型で煮詰まったときに先手が穴熊ではないので、後手の主張点としては悪くない。

62手目の△4六角の成否が本局の命運を分けたかもしれない。私も右玉などでこういう展開を経験するのだが、この角を打った後、よっぽど丁寧に指さないとよくならない印象がある。先手の右側の桂馬香車はやはり捨て駒じゃないが攻めゴマなので取られたら取られたなりの代償があれば働いたということになるのだろう。

七九手目の局面、控え室では評価がわかれているらしいが、コンピュータにかけたらどうだろうか。おそらくどちらかに評価が傾いている局面のようにも思う。私はと金と龍の威力をみて、先手が良いのではないかと思う。

そして九三手目の8七香が出た。こういう序盤の貯金が終盤で生きるような展開になると、人間対コンピュータとなったときに、構想力の違いが出そうだ。コンピュータに知性はないので、定跡とその局面の解析能力だけで将棋を指しついで行く。人間は構想力、自分の意思のチカラがあるので、それがつながった時に美しさがある。

偶然性が(少)ない将棋においてはそういう展開に持ち込むことができるので、そこに私はロマンを感じる。山崎隆之の将棋の魅力もやはりそこだろう。

本局は113手目に9一銀というほおりこむ手があって後手がしびれた。やはりこの戦型の宿命というか、位取りした九筋で反発されて止めの手が出るようでは、作りとして難点を抱えているように思うのだが。

卓越した終盤力をもつ広瀬章人だが、序盤中盤でリードしなければその終盤力は粘りに活かすことしかできない。ちょうど振り飛車党で圧倒的な終盤力をもつ久保利明プロが見せる脅威の粘りにかぶるようながんばりが最近は目立つがその理由は振り飛車など戦型選択に問題があるような気もする。

ただ矢倉では経験値の違いなどもあり行方尚史プロにやられたりとかしているので、一流どころに決めだまの球筋を見られたあとの2年目のジンクス的な展開がちょうどいまきているということなのかもしれない。



井上慶太九段(2勝7敗)●-○阿久津主税七段(3勝6敗)…0時34分☆
阿久津主税プロもちょうど広瀬章人プロのような感じだった。天才と器用ゆえの戦型選択と一流どころとの対戦結果。最近の佐々木勇気や斉藤慎太郎、あとは八代が伸びそうな印象を持つのは矢倉の本格派という雰囲気があるからなのだが、それは私の感覚が古いせいかもしれない。

ここは最新の横歩取りで正直どういう将棋だったかわからない。横歩取りはわからないというか、あまり興味がないので阿久津主税が勝った、ということだけ記しておく。


久しぶりに書くとやはり時間が掛かるので、次は暫く先になりそうです…。



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(2012/06/26)
金井 恒太

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「将棋観戦記」というブログで、プロ棋士の将棋を観戦して思ったことを記しています。棋力はありませんが、将棋観戦の楽しさを一人でも多くの人に知ってもらい、「観る将棋ファン」を増やすために貢献できればと思います。主に順位戦速報・タイトル戦等、ネット中継されている将棋を中心に将棋観戦記を書いています。棋譜・符号はなるべく用いずに、将棋のルールが分からない人でも、将棋の勝負の面白みが伝わるように努力します。

基本的にはリアルタイムでの将棋観戦中に思ったことを書き溜めつつ、対局終了後の感想を付け加えて、将棋対局のあった翌日の朝7時頃にアップされるように将棋観戦記を予約投稿しています。「一日一観戦記」をモットーにしているので、同日にネット中継が重なった場合は、対局の重要度を個人的に評価して観戦記の投稿日を調整しています。

将棋観戦中に書き始め、対局が終了すると思われるところから観戦記を完成させていることが多いです。文章内の形勢判断は個人的主観によるもので、観戦中の控え室のプロの意見を取り入れず、将棋ソフトの解析を行なっていないため、形勢判断が正しくない可能性があります。

また、あまり推敲することなく投稿しているので、観戦記内に誤字脱字、情報の誤りがある場合があります。お気づきの場合はコメント欄にてご指摘いただけると助かります。早急に訂正させていただきます。

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