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携帯中継2月21日?25日の感想(その1)

定番化すると言っておきながら、週末まとめ投稿予約を開始するようになってから(今も週末。2月26日です)、さっぱり書いていなかった携帯中継について。

今後も省力化した上で書きます。携帯中継全般の話としていえば、意外にコラムが悪くない。これを有料でやるのがいいか?というのは分からないが、例えば少しだけ見せるとか古いバックナンバーを見せるとかあってもいいかもしれない。いわゆる呼び水的に。

私はiPhoneアプリで見ているのだが、毎月買うのがやや面倒くさい。仕方ないが。逆に運営者側からいうと、離脱していくところがあるはずで勿体無い。携帯は意思を持って解約するしかないが、iPhoneは意思をもって継続する必要があるので離脱率は違うはずだ。

或いはこういうガジェット好きは金を惜しまないので、一般的に経済観念に厳格さを有する方が多い将棋愛好家においては月の数百円をはした金と思う人が多いかもしれない。(私にとっては柿木さんへの恩返しという意味だけで支払う価値があると考えている)。

リアルタイムで見ることはほとんど無いのだが、終わった後、移動中などに見るのが楽しい。翌日朝に見ることも多い。

ダメな点がないか?ということで探してみると、戦型検索が出来ないことと、1ヶ月前の棋譜が読めなくなったことが残念だ。おそらく順位戦の1日会員的に数カ月おきにまとめて見られることがNGなのか、リストの長さ的な問題があるのかもしれないが、理由は知りたいところだ。。

個人的には、記録係がPCで棋譜を取り、それがすぐにアップされて、全棋譜のデータベースを参照する権利を購入したいのだが。観戦記者と記録係は分業され、記録係が記した棋譜に記者が別の部屋でコメントを入れていくイメージ。

勿論記録係にはコメントは見えないようにする。

この話をツイッター上で呟いたときに、将棋ペンクラブログの方だったか八雲記者に「棋譜を確認する棋士が多いのが問題点ですね」とおっしゃられていた。

その場合は、棋譜だけ見せる用のipadを1つおいておくか、或いはその場で印刷するか。無線プリンター1つおいておけばいいのではないか。

棋士のパフォーマンス発揮を妨げるべきではないと思うが、何らか方法はあると思う。それに慣れてもらう必要はあるが、文化伝統の継承とテクノロジーの合体は不可能ではないはずだ。

前段が長くなったので今日はこのへんで。。


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2010年12月27日?2011年1月2日の日本将棋連盟モバイル中継の感想

棋王戦挑決第1局 ▲広瀬章人王位vs△渡辺明竜王
Photo 1月 03, 11 29 25
穴熊の名手同士、若きタイトルホルダー同士の対決。過去は全て相穴熊、対戦成績は2?1で広瀬リード。そして棋王戦に挑戦するためには渡辺明竜王が2連勝必要なのに対して広瀬章人王位は1つ勝てば良い、という状態。どちらが勝っても、奪取まである実力の持ち主であり、二冠目に苦労してきた渡辺明竜王としては、広瀬章人王位にすんなり取られるわけにはいかない、というところだろう。

またもや相穴熊、居飛車が後手番ということでどうなるか?と見ていたが、有効な手がないと▲6三歩と垂らした手に対する上の図の4三の争点に利かせる△7六馬が絶品の味で後手が良くなったようだ。この後は渡辺明竜王が完勝。年明けの二戦目に期待を残すこととなった。


王位戦予選 ▲三浦弘行-△郷田真隆
Photo 1月 03, 11 29 16

リーグ抜けを賭けたA級在籍中の二人の対戦。先手三浦弘行プロに対し後手の郷田真隆プロが角換わり腰掛け銀で挑む。後手の工夫は9筋の位を取らせる、というものだったが、この69手目の▲8七金が端の位を活かした良い手で一遍に先手玉が広くなった。

そこからも手堅くまとめて三浦弘行プロが勝ち切った。


第24期竜王戦第6組▲横山大樹?△船江恒平
Photo 1月 03, 11 29 32
どちらも居飛車党と思われるが、二手目△3四歩に対する先手横山アマの3手目▲6六歩をみて、船江プロが振り飛車を志向した。矢倉から重厚な棋風を最大限に発揮されることを警戒したという意味もあるだろうし、後手番でも先手が角道を塞ぐこの展開であれば振り飛車で主導権を握れる、ということだろうか。

27手目の▲6八玉では既に先手が辛いように思う。玉を固めてその良さが出る棋風であるはずの横山アマとしては序盤でプロの揺さぶりに翻弄されてしまったかもしれない。ここからは力を発揮することが出来ずに負けてしまった…というのは結果を知っている人間がみてのもの。

途中は木村一基プロ顔負けの玉捌きを見せていたが、正解である強手を発見した船江プロの詰将棋作者としての、詰将棋回答能力の高さを示したように思う。


第24期竜王戦第6組▲佐藤慎一?△武田俊平
Photo 1月 03, 11 29 39
この将棋の結果をもって、「世が世なら切腹」と凹んでいた慎一さんこと佐藤慎一プロだが、確かにこれは凹む。相当な武田アマの完勝譜だろう。プロアマでこれほどまでの完勝譜は見たことがない、というと大げさだろうか。

その原因と思われるのが、遡れば上の図の37手目▲3五歩だろうか、と私は考えた。先手陣の不完全さに対して、後手陣は玉が先逃げした中原囲い。1?3筋を攻められるのはある意味歓迎するところであり、しかも3筋を攻めたはずの手が単なるお手伝いになってしまった本譜の展開は先手にとって相当辛い。

中座飛車をやっていて一番楽しいのは二枚の桂馬が捌けることだが、本局は後手にとって攻防ともに理想的な展開で如何にプロといえども粘りようがなかった。


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そろそろ発売です。プロは詰将棋はよくやるみたいですが次の一手はやらないらしいですが…。

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Tag : 中座飛車 武田俊平 佐藤慎一 三浦弘行 木村一基 渡辺明 郷田真隆

2010年12月20日?12月24日の日本将棋連盟モバイル中継の感想

一週間間があいてしまったが、携帯中継の感想を以下に記す。AUでも見れるようになって、携帯を持っている人であれば見れるはずなので、是非お試し頂きたいところ。

PCと携帯、両方見れるようになって気づくのは、PCで観るよりも気軽であるという当たり前の事実。特に忙しくなった最近の状況からすると大変便利かつ勉強になっている。

一日1局は指していたのが先月まで。それがほぼ平日は時間が取れなくなった。実力の低下が懸念されたが、幸いにも久しぶりに指す将棋が破綻していないのは、携帯中継のおかげだと思っている。

以下、先週の中継から。どちらも棋聖戦の二次予選。

井上慶太プロvs南芳一プロ
Photo 12月 25, 9 46 50

後手番の南プロ、といえば右玉党必見の指し回し。本局も素晴らしかった。上図の△3三歩は通常の将棋においては土下座の一手であり、指すべきではない手だが、後手番の在り方、右玉・陽動振り飛車の在り方としては実戦的だと思う。

正確に攻めるのが先手の義務と権利であれば、ごまかしにかかるのが後手の選択肢の一つだろう。後手の陣形も含め、この後もらしい展開が続いたが、最後は先手勝ち。終盤の玉の追われ方・逃げ方も如何にも右玉風味だった。



畠山成幸プロvs阿部隆プロ
Photo 12月 25, 9 46 40

角換わり腰掛け銀から後手が先攻。しかしその後は先手の攻めを渡辺明竜王よろしく受ける展開になった。最近の相居飛車における後手番の戦い方に、「ポストあきら」的な風潮を感じ取っているのだが、本局もまさしくそういう将棋だった。

広瀬以降の穴熊、渡辺以降の後手番、戸辺以降の石田流、とそれぞれに新しい時代の幕開けを担っている。

上図は、如何にも阿部隆プロらしい、筋の良い勝利の一着。これで勝てればこれほど気持ちの良いことはない、という類の手だ。穴熊では一段目に金を誘って無力化するという頻出手筋だが、ここまで薄い玉で、というのは珍しい。

一手損を含む角換わりの後手番が勝つときはこういう秘奥義を繰り出す必要があるが、それゆえに勝ったときの爽快感は格別のものがある。


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白夜書房から、というのが珍しいですね。パチンコ系の雑誌出版社とみていましたが。

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Tag : 角換わり腰掛け銀 陽動振り飛車 渡辺明 井上慶太 阿部隆

2010年12月6日?12月10日の日本将棋連盟モバイル中継の感想

この週は順位戦が少なかったからか、携帯中継が充実していた。私は忙しくてオンタイムでは見れなかったが、移動時間に堪能した。

2010年12月7日王位戦予選▲村山慈明△中村太地
Photo 12月 11, 16 53 40

振り飛車党から転身した中村太地プロが中座飛車を志向し、先手5八玉からの拒否で進んだ。駒の損得なく、銀がこちらに来るようでば感覚的には後手が良さそうだが、進んでみると後手が辛いこととなった。派手な手が後手から出たのだが、そこから飛車交換になったあとは先手が良かったようで、先手の村山慈明プロが勝った。

若手の実力者同士の戦いらしい熱戦だった。



2010年12月7日棋聖戦二次予選▲塚田泰明△橋本崇載 
Photo 12月 11, 16 54 05
一手損から先手棒銀からの転戦で3筋を攻める、という例の将棋に。一手損では常に上図のような「結局突かざるをえない飛車先」という展開が、特に負けの将棋でよく出る気がする。

ちょっと緩むと余裕負け、という辛さが一手損にはある。本局も後手ハッシープロの一手の緩手から先手が勝ち切った。



2010年12月8日竜王戦6組▲伊藤博文△藤原直哉
Photo 12月 11, 16 54 21

上図の局面をどうみるか。先手の桂香得、手番は後手、5七のと金。玉の堅さは先手。急戦調の将棋でよくこういうのを居飛車をもって指した覚えがある。

この将棋をみても分かるがプロの将棋をもってしても、やはり薄い玉の急戦調というのは逆転しやすい。先手良しが暫く続いて、美濃の急所をつく逆転劇で居飛車の勝ちとなった。何度も形勢が入れ替わり、美濃の急所を突く攻撃から居飛車良しの局面もあったが、最後は中飛車側の勝利となった。


2010年12月8日王位戦予選▲遠山雄亮△渡辺明
Photo 12月 11, 16 54 49

これは遠山雄亮プロの完勝譜だった。途中パッと見ただけで相当に先手が良さそうな局面だった。上の図はその手前、先手が良くなる要因となった場面。相穴熊戦を知っている人間の振り飛車穴熊だった。

加瀬門下の団子ならぬ振り飛車三兄弟は皆、穴熊が上手い。



2010年12月9日王座戦二次予選▲行方尚史vs△屋敷伸之
Photo 12月 11, 16 55 13

ゴキゲン中飛車に先手が趣向の駒組み。アマにはやりにくい構想で、攻め将棋だが受けに強い行方プロらしい作戦だった。

この局面では流石に後手が良いと思ったが、控え室やプロの第一感としては、先手がやれる感触が続いていたようで、そういう意味で面白く感じた。


2010年12月10日王位戦予選▲谷川浩司△丸山忠久
Photo 12月 11, 16 55 24
後手丸山忠久プロの攻めから始まった戦い。上の図は谷川浩司プロが反撃し、光速の寄せの序章、という味の手が出たところ。

先手陣が心許ないのだが、しつこく歩を3筋に利かせて逆転に成功した。元々振り飛車党の谷川浩司先生だけに、何を指しても流石の切れ味。



2010年12月10日王座戦一次予選▲澤田真吾-△小林裕士
Photo 12月 11, 16 55 33

銀香交換で先手の駒得だが9筋で先手の銀が捕獲されることは確定している。手番も実質後手。玉形は先手か。この局面では後手が良さそうに見ていたのだが、結果は先手勝ち。


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Tag : 塚田泰明 渡辺明 屋敷伸之

2010年11月22日?26日の日本将棋連盟モバイル中継の感想

2010年11月22日 王位戦予選 ▲金井恒太vs△木村一基
写真 (10)

一手損から先手の棒銀フェイクからの結局棒銀。上の図は後手番が9筋の位を取ったところ。一手損の上にこの端歩というのは新手。というか随分と図々しい手に見える。

その後の飛車角交換でほぼ駒の損得無しという場面では飛車をもった後手が指し易いのかと思ったが、流石に居玉の後手が悪かった。何よりも金井プロの攻め手順が素晴らしかった。ただし途中で攻め誤りが出て木村プロが勝った。

この将棋を含めて内容が素晴らしいというわけではないが勝ち星が集まってきた木村一基プロ。そろそろ傷は癒えたかもしれず、来季再ブレイクのためのためにも勝ち残り棋戦での活躍を見せてほしい。



2010年11月24日 王位戦予選 ▲藤井猛?△森けい二
写真 (11)

序盤の駆け引きがまず面白かった。相振りはやりたくない、という藤井猛プロが▲9六歩として、森雞二プロがそれではと居飛車に構える。

結果的に後手番藤井システムを藤井猛プロが投入したような形になった。凄く失礼な書き方をすると、後手番藤井システムでも、相手をみて使えば今でも全然通用する。

室岡プロが先後問わず継続採用し、窪田プロが先手番では未だに使って活躍できているのはそういう意味だ。本局はここから右四間vs四間というアマではまだよくある形になり、居飛車の構想がやや乱暴だったために、藤井猛プロの快勝となった。



2010年11月25日 王位戦予選 ▲菅井竜也?△谷川浩司
写真 (12)

早石田の超急戦に。後手の飛車が角に交換されることがほぼ確定した局面。

ところでこの局面、どっちを持ちたいだろうか?ここから先の展開も含めての話だが、居飛車党からみると横歩取りの亜種のような味わいがある様に思う。

そして歩の損得がないので、後手番としては仕方ない、ぐらいの感じで凄く困るということはないように思う。むしろ振り飛車党を相手にこういう居飛車感覚が必要な将棋になればそれは逆にありがたいかもしれない。

こういう石田流の乱戦調の将棋を好む印象が菅井プロにはあるが、見ている分には面白いし、早指し棋戦では相当活躍する可能性はあるが、棋理としてはむしろ後手が良いので長いところでは苦戦する…かもしれない。

本局もやや危険な手を指してからの自陣飛車にはぎょっとした。結果は谷川プロの勝ち。


2010年11月25日 棋王戦挑決トーナメント▲窪田義行?△糸谷哲郎
写真 (13)

異能派?同士の戦いは先手藤井システムの派生型に。

ここからの手順は完全に力戦で、結果は窪田プロの勝ちだった。この将棋の戦型の味を例えて説明すると「糸谷流右玉での対振り飛車戦の派生型である佐藤康光流の左玉」の構想を振り飛車側が用いた、というような将棋。

相振り飛車的な味もある、不思議な将棋で如何にもこの二人ならでは、だろう。窪田プロの将棋はベタベタ埋めてるだけの酷いものもあることはあるのだが、この前のB2の対森下戦やこういう将棋をみるとやはり強いなあと感心してしまう。



2010年11月25日マイナビ女子オープン ▲中井広恵?△斎田晴子
写真 (14)

女流トップクラスに延々と居続ける二人の対戦。晩学の斎田晴子女流がトップクラスまで上り詰め、そして未だにこの位置に居続けるのは本当に凄いと思う。他の若手女流とは将棋に期するものが違うのだろうか。

そしてこのベテランの二人が最先端周辺の定跡を指しているのに対して、若手女流が…というのは止めておこう。

この▲2五飛で先手の狙いである5五の地点での大決戦は避けられない状況ではある。しかし先手の玉形が怖すぎる。金が二枚とも一段目、二枚銀は歩越し、ようは玉が囲われていなも同然なのだった。

これは実戦的には勝ちにくく、やはり横の攻め合いになったときに堅さの違いが響き少しの緩手で必敗となり、後手の斎田晴子女流が勝利した。


2010年11月26日王座戦二次予選 ▲戸辺誠?△飯塚祐紀
写真 (15)

先手戸辺プロの石田流に対し、先日のB2クラス、橋本青野戦がベースになっていそうな後手の作戦だった。この局面の少し前、やや先手が得する順があったが、それを飯塚プロが見送り(見逃し)、この桂の成り捨てが如何にも戸辺流の攻撃の狼煙、という味わいだ。

ここからの手順も大変面白く、歩越し飛車を厭わないところ等、存分に持ち味を発揮し、速度勝ちしていそうなところで、一気に決める手があり、後手玉をたちまちに受けなしに追い込んで、戸辺プロの勝利となった。


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窪田義行棋王、というのは失礼ながら全く想像出来ないのだが、ゆっても小学生名人経験者なのですよね。

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