プロ棋士にみる、どの戦型が得なのか?問題。

プロの対局を年度別にみていくと、大体先手のほうが勝率が高い、勝ちやすい、という傾向が見えます。

全対局の勝敗で、後手が年度勝ち越しを決めた時には大きく話題となりました。(主にゴキゲン中飛車と85飛車戦法の躍進によるものでした)。

プロはもちろん生活が掛かっているので、戦型選択は非常にシビアに行っていると思います。得意不得意や信条で選ぶ人ももちろんいますが、プロ棋士総体としてはベストチョイスで戦っている。

なのでプロ棋士の戦型毎の勝率をみれば各作戦の良し悪しや、アマがどの作戦を深く研究するか?の参考になるかもしれない…とおもって調べてみました。

こういう調査のときに非常に便利なサイトがこちら→http://kenyu1234.php.xdomain.jp/menu.php

で、各年度別の勝敗をみて、そのなかで各戦型毎の勝率をチェックしてみました。主に直近三年でざっくり確認。

【時代は振り飛車…なのか?】

結論から書きますね。結論、一番良い先手番の作戦は…

先手三間飛車です!直近4年間の出現率でいうと、たぶん一番勝率が良いです。
2016年が35-32、2017年は32-21!
理由は知りませんがかなりアツい。

相振り飛車に逃げられても、相振り飛車の勝率も先手のほうが(ここ直近2年間は)良いのであんしんですね。


先手四間飛車もここ3年は意外に頑張ってます。15年が27-26、16年が14-18で負けてますが、17年度は11-10。

こうなると振り飛車すごいじゃん、俺やっぱり転向するわ!となる居飛車党もいるかもしれませんが、先手中飛車がイマイチなんです。15年こそ65-50ですが、16年が52-61、17年度も35-52というかんじ。超速系の対応策が優秀すぎるんでしょうかね。

先手向かい飛車も悪くないです。15年が39-20!、16年35-33、17年度が13-12。出現数が若干少ないですかね。後手が飛車先決めてくるならば…という展開も多い気がします。



【居飛車党のあなたへ】

居飛車の戦型でいうと、矢倉と相掛かりがあまり勝率がよくないです。矢倉は昔は先手が良いとされていたものですが、ソフト台頭以降、色々後手に有力な手順がでてきましたね。例のソフト型雁木もこの矢倉カテゴリに含まれている可能性もあるのかな?

相掛かりは採用率は安定的にそこそこ高いのですがそこまで先手が勝ち越す作戦ではないのが全期間通しての印象で、特に直近3年間は後手が結構勝ち越しています。2015年が54-64、16年が81-87、17年が39-49。

となると、居飛車先手の花形はやっぱり角換わりでしょ?と思ってみると…2015年が140-102、16年が119-101と確かに良いのですが、例の「金を一路飛車側に寄せて一段飛車に構える」作戦がでてきてから一変したんでしょうかね、17年は驚きの58-58。もはや稼げる作戦とはいえなくなってきた気がします。

横歩取り(を先手で受けるの)も、先手の作戦としては有力です。85飛車の超初期(00年代?)や、84飛車の新趣向(13・14年?)は後手が勝ち越しているんですが、ここ三年はそれなりの採用数があるにもかかわらずキッチリと先手が勝っている印象です。

ただ横歩取りは後手が誘導できるので研究しがいのある作戦ということで、採用数が多かったのでしょうね。しかし今期は採用数自体が減少しそうです。勇気流の影響かもしれませんし、横歩のオープニングからソフト型雁木にスムーズに進めるのが影響している気がします。

戦型選択別に勝率を見てみましたが、居飛車党の先手番でそれほど優秀な作戦がある感じではないことがわかりました。現状の混沌さを表している気がします。


どの戦型が得なのか?という意味でいうと居飛車の作戦が拡散しているのでその結果、一点集中している振り飛車に研究の深さで及ばずに先手の手番を活かした振り飛車が有力になっている…ということなのかもしれません。

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