藤井聡太vs菅井竜也が遂に!(観る将棋ファンのための見どころポイント)。



第67期王将戦一次予選の決勝が藤井聡太vs菅井竜也になりました。別山の対局が先日行われて、菅井竜也七段が山崎隆之八段を破って実現。
https://www.shogi.or.jp/match/oushou/67/itizi.html


藤井聡太さんの対戦相手としてまだ見てないなかで一番みたいのは久保さんか菅井さんでした。やっぱり対抗形で振り飛車の大御所との対局を見てみたかった。遂に実現、うれしいですね。
(本当は竜王戦の挑戦者決定トーナメントでも…ブツブツ)。

将棋とはどういうゲームなのか?というと、よく言うのは序盤中盤終盤、みたいな感じですが、悪手を指してはいけない前半戦と正確に指さなければいけない後半戦、みたいなイメージが私個人としては、あります。前半戦は割と自由に出来る。相手の体勢を崩すことができると、後半正しく指すのがとても楽になる。逆に前半で模様を悪くすると後半の選択肢がどんどん限定され、そしてその殆どが悪手になっていく。そんなかんじ。

居飛車と振り飛車による対抗形というのはまさにその序盤戦術、前半部分が重要です。特に現代将棋においては。一言で言うと「居飛車穴熊にさせるかどうか」につきます。これは偉大なる振り飛車党の大御所、藤井猛九段により開発された藤井システム登場の頃からそうです。現代生き残っている振り飛車党は、基本的には「居飛車穴熊にさせない」作戦で戦っています。(一部例外あり。先日の中田功先生のコーヤン流が有名ですね)。

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久保さんも菅井さんも(相)穴熊も上手ですが、基本的にはイビアナに組ませない作戦を採っている気がします。居飛車側は速攻をせざるを得ないというか、誘いのスキというか序盤で具体的にポイントを稼げるような手順を見せられるとその順に乗りたくなる。居飛車側に与えられる選択肢は大きくわけて二通り。

「玉はちょっと薄いけど序盤でポイントを上げられそうな展開」か「穴熊に囲えるけど駒組み段階でかなり振り飛車の主張を通す展開」のどちらか。

プロの場合は持ち時間が長いのと微差の得を維持拡大していく技術があるので特に主導権を握れる先手番の場合は、前者を選択することが多いような気がするが、アマチュアの場合は基本的にはなんでも居飛車穴熊を目指すほうが良いと思う。

振り飛車の美濃囲いは手数がかからない割に堅く、手がつくと早いという弱点はあるものの、攻略ポイントが明白故にある程度指しなれた人であればとん死を食らうことは無いし、通常は急戦調の居飛車よりも一路玉が深いのが大きい。

居飛車は序盤で多少ポイントを稼ぐことが出来るが玉が兎に角薄いので数手の緩手でひっくり返ってしまう懸念がある。羽生世代や行方先生、木村先生あたりはそれでもどうにかしてしまう印象があるが、久保・菅井という現時点最強振り飛車党の二人を相手にして果たしてどのぐらいの居飛車党が勝てるのか。

藤井聡太四段の対振り飛車戦略は正直言ってそこまで洗練された印象を受けない。急戦でも持久戦でも中盤ぐらいで少し作戦負けかな?という状況になっていることが多いように思う。振り飛車党はスペシャリスト故に想定手順の引き出しが多いというのもその原因の一つだけれども。

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恐らく先手がどちらであっても菅井竜也七段が作戦勝ちするんじゃないか?というのが私の個人的な予想です。菅井竜也七段が序盤中盤で作戦勝ちし、しかもあまり時間を使わない。藤井聡太さんは悩ましい局面では時間をしっかり使うタイプなので終盤で30分以上持ち時間の差が出来ていても不思議ではないのかなと。

菅井竜也さんの中終盤は割りと独特なものがあり、片銀冠や左美濃の攻略方法を知り尽くしている感じがありますし、びびって一気に行きそうなところでじっとと金を作りに行く手順を選ぶような胆力もある。

私は居飛車党ですし、藤井聡太さん応援ではあるものの、ここはそれなりに厳しい戦いになるのではないか?と見ています。逆にいうとここでの戦いぶりが今期の成績を占うと言っても過言ではないというか。(あとはこの前の佐々木勇気の横歩取り誘導のような展開に対する用意、でしょうか)。

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あの渡辺明竜王いうところのちょっと損な左美濃なのか、あるいは居飛車党全般的に大変な急戦調なのか、あるいは居飛車穴熊なのか。藤井聡太さんがどういう囲いで戦うのか?に注目するのがまずは序盤の鑑賞ポイントと思います。
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テーマ : 将棋 - ジャンル : ゲーム

Tag : 藤井聡太

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