神の子、藤井聡太。 レーティングが1900点超えてる可能性も?

詰将棋解答選手権三連覇。まだ今のところ無冠の藤井聡太の凄さを示すものとしては一番の実績だろう。プロ・アマ問わず、詰将棋が得意な人達、大好きな人達が参加するその大会を初めて制したのは小学6年の時。そこから今年の選手権まで三連覇している。将棋の分からない人にその凄さを伝えるとすれば、小学生からプロ野球選手まで全員参加するホームラン競争で三年連続優勝、とかゴルフでいえばドラコン選手権で中学生が優勝した、みたいな感じだろうか。

藤井聡太四段の登場以来、彼を表現するいろいろな言葉をネット上で見かけた。その中で私が一番気に入っているのは

「末恐ろしいのではない、既に恐ろしいのだ」

というもの。そう、まさしくその通り。彼は既に恐ろしい。

藤井聡太四段がどのぐらい強いのか?という点については、かなり正確に推し量ることが出来る。将棋というのはそのゲームの性質上、実力が綺麗に結果に反映されるので、対戦相手とその結果をみることで大体の実力が分かる。そして将棋が分かる人であれば、その将棋の内容からどのぐらい強いのか感じることが出来る(勿論、下から見上げる場合には高さを見誤ることはあるが)。この点については後述する。

過去のプロ棋士、中学生棋士や十代でプロになった人達とくらべてどうだろうか?といえば、明らかに完成されている。勿論、序盤の経験値が乏しい戦型もある印象は受けるが時間の使い方や中盤のつくりをみても新人離れしている。新人の将棋というのは(新人王戦をみるとよく分かるが)もっと勢いがあり、荒々しい。前期に新人王になった増田康宏四段の将棋がまさにそんな感じ。強烈な終盤力を武器に激しい殴り合いになっても打ち勝つ、という将棋。

羽生善治三冠はデビュー当時序盤定跡にあまり詳しくなく中終盤でひっくり返す将棋だった。それが3年は続いたと思う。渡辺明竜王は久しぶりの中学生棋士ということで大いに期待されていたが、最初の3年ぐらいは正直期待ハズレだった。(.650、.600ときて三年目から漸く爆発したかんじ)。最近の若手では棋士の中でも評価が高く羽生善治との対戦成績でも互角以上の成績を残している永瀬拓矢六段も、デビュー当初はノーマル振り飛車を指していたせいもあるが、苦戦していた。

要するにプロ棋士は強いのである。やはり長時間のプロ棋士の真剣な将棋になるとそれまでの短めの持ち時間の三段リーグからの切り替えが必要となり、なかなか勝てないのが普通だった。それがデビューから13連勝。非公式戦でも獅子王戦で羽生に1敗、炎の七番勝負で永瀬に1敗しただけ。三段リーグの成績の13勝5敗と、このプロ入り後の成績の違いを(冗談で)揶揄し、プロ弱すぎ!とか三段リーグレベル高すぎる!(実際高いのだが)という声も聞かれたが、そうではない。

藤井聡太が成長しているのだ。

プロ入り前に対局したことがあるという深浦康市が対局後の感想として「プロ入り前に対戦したことがあったが、その時とは別人だった。自分には見えていない手が見えていると感じた」と語っている。

どのような分野のものでもその実力が著しく伸びる時期というものがある。将棋の場合、大まかにいえば10代のうちは成長期といえるし、人によっては20代でも更にその実力を高めていく。詰将棋の能力は数学的な脳みその使い方になるので、その解答能力が一番優れているのは10代から20代半ばまで、というのが一般的に言われているところだが、それらを総合して考えると少なくとも藤井聡太は20代半ば、つまりここから10年は伸びる余地がある、ということになる。

既に恐ろしいのに、末恐ろしいのだ。
羽生世代は40代半ばだが、まだその多くは現役トップクラスの実力を維持していることを考えると、藤井聡太がそのようになる可能性は高い。一体どこまで強くなるのか。

では実際に、現時点で藤井聡太はどのぐらい強いのだろうか。推測のためにレーティングを用いてみる。(http://shogidata.info/list/rateranking.html)
炎の七番勝負や獅子王戦で対戦したプロたちは全員トップクラスで具体的にいえばTOP30以内に位置する。非公式戦だが藤井聡太を破った永瀬拓矢がレーティング順位で8位(1791点)で、羽生三冠は2位(1832点)。これより下にまだ負けていない。

公式戦で結果が明らかになっている対戦相手のレーティングは予選での対戦ということもあり、全員1600点以下で、平均すると1500点以下。勝ち方自体も圧勝が多い。レーティングで400点離れると勝率はざっくり90%という感じなので、13連勝している相手を総体的に一棋士として考えると200-300点は離れている感じ。

以下が炎の七番勝負の対戦相手とそのレーティング。

レーティング順位 名前 段位 点 年齢 順位戦所属クラス
33 増田康宏 四段 1685 19 C2
30 深浦康市 九段 1702 45 A
24 中村太地 六段 1716 28 B2
16 佐藤康光 九段 1744 47 A
12 斎藤慎太郎 七段 1762 24 B1
8 永瀬拓矢 六段 1791 24 C1
2 羽生善治 三冠 1832 46 A

ここに羽生三冠をもう一人加えたときのレーティング平均が1758点。炎の七番勝負と獅子王戦の決勝あわせて8試合で6-2となる。

勝率でいうと7割5分。1758点の相手に7割5分勝つというとレーティング点で200点の差があるということになる。
単純に考えると、1958点ぐらいあるのでは?ということになる。(統計的に・数学的に考えて正しいのかはよくわかりません。。)
今レーティング一位の佐藤天彦名人で1863点。そこよりも100点も高いことになる。100点高いと勝率は64%なので、大体三回に二回は勝つということになる。

本当にそんなに強いんでしょうか?まだわかりません。ただフロックということが基本的には起こり得ない将棋の世界、しかも持ち時間が1時間や2時間あるなかでのこの成績を思うとこのレーティング推測もあながち大外れはしていないと思います。

私の予想では今期中の棋戦優勝やタイトル挑戦がかなり濃厚なのではないかと思います。そして今年の最多勝や最高勝率をマークする可能性も高い。タイトル挑戦が2つあれば必ず一つは取るであろう…ぐらいまでは想像しています。

昨日、Twitter上でアンケートをとりました。藤井聡太さんが今期何敗するか?という質問で、以下がその結果になります。



8割以上の方々が、二桁負けないであろう、と回答しています。私自身の予想としても、二桁負けないであろうとみています。そして二桁負けないということは、恐らくは最高勝率をマークするということでもあります。タイトル戦に登場して相手が羽生三冠で、しかも複数タイトルで勝負する…という場合においてのみ、二桁負ける可能性があるかなと思います。

大袈裟でしょうか?本当の実力はまだ誰にもわかりません。しかし過去存在したあらゆる天才を含めたプロ棋士の中で現時点では確実に突出した存在といえます。このまま順調に健やかに成長して欲しいですし、将棋界だけではなく日本の宝として大事に育てて欲しいと思います。

もし今年藤井聡太四段がタイトル戦挑戦を決めたら、私は全対局追っかけようと思っています。……社長、ごめんなさい!><
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順位戦が楽しみです。C21期抜けするか。対戦相手は、序盤で圧倒的に作戦勝ちしないと、終盤で仕留められそう。なんか、藤井君自体が、ponanzaみたい。
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