羽生善治のメガ進化!? 大山康晴は何故振り飛車党に転向したか?

将棋連盟の新しいサイトがいろいろな意味で話題になっていますが、昔と違って作っておしまい…ではなく、常に変化し続けるものなのでどんどん良くなっていくことを期待します。

特に記事を充実させていくオウンドメディアマーケティングの手法を採っているので、そこが続けば相当いい感じになるとおもいます。将棋の戦法でいえば横歩取りの最新型か、居角左美濃みたいな手法です。

さて、掲題の件ですが。

羽生善治先生が、ちょっと大変そうです。最近タイトル取られたり、連敗したり、タイトル防衛してもギリギリだったり・・・があります。

「そろそろピークでしょうといわれて20年、羽生善治で~す」がキャッチフレーズの羽生先生ですが(嘘)、流石に50歳ぐらいになってくると物理的にいろいろあると思います。生物(なまもの)ですから、多少の経年劣化は避けられません。


偉大なる大山康晴先生は死ぬまでA級というとんでもない化物でしたが、その大山康晴が振り飛車党に転向したのは、タイトルを全部後輩の升田先生に取られたのがきっかけ・・・というのを読んだ記憶があります。

今ほど序盤定跡が体系化されていないこともあり、経験値の差で勝とう・・・という意味があります。序盤五分でごちゃごちゃすれば中終盤のちからが違うし、受けが好き&上手だからどうにかなる・・・という話です。


羽生さんが衰えたらどうするのだろうか?という話を何人かの高段者やプロの方に聞く機会が結構あります。あ、勿論脳みそのなかで・・・です。リアルな話ではありません!><

そこでやはり言われることが多かったのが、「変化球投げ始めるのではないか?」という話でした。真っ向勝負、直球で三振にねじ伏せるような将棋、研究どっぷりの将棋でドハマリするのを避ける意味で、力将棋や振り飛車にするのではないか?ということです。

正直、その話を聞いた時には、いやーしかしきょうびの振り飛車は辛いだけだからそれはないんじゃない?と思いました。勿論最近でも、青嶋プロのような若手の強い人が振り飛車で勝つ例はあるものの、変化して楽して勝ってる感じではなくむしろ強いから勝ってる感じでした。


しかし最近になってようやく意味がわかりました。そして羽生善治はついに熟年離婚・・・じゃなくて熟年期に入ったとみていいだろうと思います。

ヒントは永瀬さんとの棋聖戦の最終局と、木村一基さんとの王位戦第六局にありました。

棋聖戦の最終局では、古い形を少しアレンジして使って上手く勝ちました。永瀬さんは相手の序盤戦術を読み尽くして、どういう戦型でくるか?をかなり網羅的に用意しているらしいのですが、それには確実に含まれていないであろう、矢倉急戦で圧勝したのです。

そして先日行われた王位戦第六局でも似たようなことがありました。序盤からかなりヒネった展開で、いつの間にか右玉にして結果的には先手にとって打開が難しい形にし、うまく隙を咎めつつ、途中うっかりする筋もあり圧勝しました。

トッププロ同士で、後手番の右玉がここまで圧勝するシーンをみたことが正直ありませんが、水面下のやりとり、無限の選択肢のなかでうまく誘導した羽生さんの熟練の技と対人センサーというか幻惑によるものでしょう。

まるで武道の達人のおじいちゃんが、フワフワと動いているだけなのに相手が魅入られたように投げ飛ばされている…という居合術のような。

羽生世代の人たちのなかで、もう少し早く我道を行くようになった棋士たちがいます。例えば佐藤康光先生は変態流…というか、独特な作戦に喜びを見出し、丸山忠久先生は、どんだけ角換わりすきなの?!という感じに後手番では一手損角換わりを多用するようになりました。

羽生さんは序盤作戦にあまり個性がないタイプで、どんな作戦もそつなくこなすところもあり、それゆえに振り飛車を多投するイメージは持てなかったのですが、最近の力将棋への誘導をみてナルホドなぁ・・・と感心している次第です。


ようはその序盤戦術の巧みさ、豊富さを上手く活かして、相手の用意のない方へない方へと誘うのです。振り飛車の場合、序盤が体系化されすぎているのと、居飛車穴熊にされると辛い&されやすい(避けるすべが基本的には無い)ということで難しいですが、居飛車定跡であまり流行っていない形、特に具体的にダメな順があるわけでもない形・・・というのがどうやら結構あるみたいです。

羽生の頭脳という本がありましたが、多分羽生さんの頭のなかにはそういう未解決課題局面のようなものが一杯あったり、事前の準備のなかでも、そういう局面をある程度用意している可能性が高いのではないでしょうか。

糸谷さんが一手損角換わりをやって、なぜかごちゃごちゃしてるうちに勝ってしまう・・・(ただし羽生さんを除く)というのを、もうすこし洗練した感じでしょうか。

ただ、毎回それをやるかというと、多分今回や前回のように、ギリギリ追い込まれた時に、研究一発でやられるリスクを回避する意味でやる・・・ぐらいだと思います。

ということで、王位戦の第七局は振り駒勝負になりますが、もし羽生さんが後手番になった場合、また似たような力将棋や珍しい形への誘導が見られるのではないか?と思っています。


もともとが勝負師タイプだと思うので、その辺の駆け引きを全面にだした羽生将棋というのも、かなり面白いのではないでしょうか。うさぎおじさん、怖いです!><
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Tag : 羽生善治 大山康晴

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