序盤におけるコンピュータ将棋とプロ棋士のつくりの違い

いつものとりとめないポエムです…。

最初にまとめると・・・
研究している課題局面における展開や新手の研究に用いる分にはコンピュータソフトは便利な気もするが、序盤戦術としてコンピュータソフトの作戦を用いるのはどうなんだろうか?とふと思いました。


まったく単なる思いつきというか個人の感想なのですが、コンピュータの強さがあってこその作戦というか。ここでいう強さというのは棋力というよりも、頑丈さというか無尽蔵なスタミナというかそういうニュアンスです。

藤井先生の藤井システムにおける激しい展開や青野先生の急戦調の作戦趣向なんかも似たような印象を受けるんですが(人間だから当たり前だけど)もうちょっと人間ぽさがある。

藤井先生や青野先生の将棋の魅力は、そのギリギリに成立しているところにあったりするわけですが、人間らしい意図というか方針というかマスタープランというかそういうものがあって、それが盤上に実現することに浪漫を感じる。(ファンタとか言われますがつくり的に激しくてギリギリの勝負になるような戦型のせいもかなりあるかなと)。

コンピュータ将棋の謎序盤はそういう思想というよりは、そういうものをすっ飛ばして色々やっていったときにたまたま発見された成立する世界のようなもの・・・で、意味を見出してそこに理由付けして、思考をチャンク化していく人間にとってはあんまり向いてないんじゃないかなと。

膨大な局面を読める計算能力がある前提の作戦で、ギリギリに成立しているといってもその成立の意味合いが、藤井将棋や青野将棋とは違うというか。

最近あんまり将棋を観れてなくて、よくわからないのですが、人間が作った定跡局面に対するブレイクスルーとしては、岩盤を穿つための道具のように機能している感じがあるのですが、例の角換わり腰掛け銀における△8一飛&△6二金とかみてると、すごく違和感がある。

単にたまたま私がみた、あの行方さんがボロ負けしたからそう思ってるだけなのかもしれないけど・・・。(この辺はもうちょっと勉強します。やねうらおさんが、これを使って24で勝ちまくったといつぞや書いてたし)。

そういえば76%勝つ相手とのR差は200点。その相手に更に76%勝つとレーティング的には400点差ってことらしいですね。いつぞやの今のコンピュータの成長の話で思い出したんですが、一去年の自己に七割勝つ去年の自己に七割勝つ今年の俺、みたいなのがコンピュータソフトの現状らしく。

そうなると、既に24のレーティングでいえば、Ponanza(たち)は理論上のレーティングで4000を超えてる可能性があるそうです。4000点。意味わかりませんね。しかしもっといみわからないのがもっと上まであるんじゃないかという話。5000点とか。

するとトッププロとソフトの差が700点ぐらいあるということなので、ソフトに角落としてもらって対決しても負けるっていう世界ですよね。・・・観てみたい。(不謹慎でしょうかね・・・)。

プロ棋士に聞く定番の質問として、「将棋の神様との手合差は?」というものがありました。大体の棋士が角落ちでなんとか・・・と答えています。これは謙遜も含まれている気がするのですが、ソフトの実力が五千点ぐらいまでいくかもね、ということなのであれば、二枚落ちまである?いやいや流石にそれはなさそう。

ちなみに、レーティングの差と駒落ちについては、こちらが詳しいです。
http://homepage3.nifty.com/tokinnet/rating.html

250点差で、角落ち。700点で二枚落ち。 ただし二枚落ちって圧倒的に戦力が違うので流石にプロが二枚落ちで負けるというのはなかなかに考えにくい。ただし角落ちだとどうだろうか?これは観てみたい。(繰り返しますが、怒られそうだけど)。


水門で、最近のPonanzaの棋譜を観てみました。
http://wdoor.c.u-tokyo.ac.jp/shogi/view/show-player.cgi?event=LATEST&filter=floodgate&show_self_play=1&user=ponanza-990XEE%2Bf09f6b90be2bba96e5684d86b5455cfe


序盤の、戦いが始まるまではなんとか理解できる(しようとする)んですが、そこから先は違う言語の世界のように見えます。

将棋のはずなんですが、同じルールでも全くの別世界。これはPonanzaだけではなく相手あっての話なので、相手と成立させている世界がもう人間の考える将棋とは違うという印象。

でも千田先生とかは楽しくみているらしいので、強い人がみるとまた違うのかもしれませんが・・・。

一方で、この前のNHK杯、村山七段vs千田五段の戦い(http://cgi2.nhk.or.jp/goshogi/kifu/sgs.cgi?d=20160320)を観ると、これはわかるんです。Ponanza流と呼ばれる作戦から、玉を囲わずに先攻する後手なのですが、この将棋は少なくとも人間の意図が理解できる。

この辺の違いがあるので、人間の使える部分と使えない部分があるなあと思った次第です。

よく、コンピュータの先入観のないところを学びたいみたいな発言があったりするんですが、その先入観のなさは圧倒的な機械としての計算力にあるので学ぶことはできない。

逆に言うと学ぶことができない部分を経験で補えるのが人間の凄いところなので、その良さを活かせる方向にしか、コンピュータソフトを活用出来ないんじゃないか?っていう気がします。

新手筋、新格言化できるものだけが、活用できるというか。長々と書きましたが大したこと書いてなくてすいません…。そんな感じで。
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コメント

No title

渡辺竜王(だったかな?)が最近の新手はほとんどソフトが絡んでるとおっしゃってましたがどうなんでしょうかね。誇張もあるのかもしれませんが。
それと最近チェスの方がチェスの定跡の進歩には通信チェスの強豪が貢献しているとツイートされていましたね。
通信チェスは1日に一手のようなペースでこれはソフトを使ってもよいそうなのです。
それとソフトがプロより強くなってもソフトの手を時間をかけて検討すれば良しあしはわかることも多いのではないでしょうか。

下手のレーティングが高くなれば高くなるほどハンデをうまく活用できるみたいです。なのでその表は下手がプロ以上の場合は当てはまらないようです。
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「将棋観戦記」というブログで、プロ棋士の将棋を観戦して思ったことを記しています。棋力はありませんが、将棋観戦の楽しさを一人でも多くの人に知ってもらい、「観る将棋ファン」を増やすために貢献できればと思います。主に順位戦速報・タイトル戦等、ネット中継されている将棋を中心に将棋観戦記を書いています。棋譜・符号はなるべく用いずに、将棋のルールが分からない人でも、将棋の勝負の面白みが伝わるように努力します。

基本的にはリアルタイムでの将棋観戦中に思ったことを書き溜めつつ、対局終了後の感想を付け加えて、将棋対局のあった翌日の朝7時頃にアップされるように将棋観戦記を予約投稿しています。「一日一観戦記」をモットーにしているので、同日にネット中継が重なった場合は、対局の重要度を個人的に評価して観戦記の投稿日を調整しています。

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