今期の漠然とした振り返り

ブレイクスルーはやはり糸谷さんの竜王奪取とアッサリ失冠にあったように思う。
ああいう出来事が呼び水になって前後の広義の同世代達の目の色が変わった。意欲だけでどうにかなる世界ではないが、才能もあり努力をしているもの同士の戦いになればやはり最後にものを言うのはマインドやメンタルの部分。
良い意味であいつが獲れるならば…という気持ちになり、良い意味でタイトルが身近になったはずだ。リアルに登場している自分を想像出来るようになった。
今年度のランキングを見ると、上位を占めるのは二十代半ばから後半をメインとした若手層だ。羽生世代というアノマリーの影響で多少のブレもあったが、やはり将棋が最も充実してくる一つのピークはこのあたりの年齢にあるのだろうな、と思わせる顔ぶれになっている。
その中で1番突き抜けたのは、佐藤天彦だった。もともと世代ベストのポテンシャルをもち、瀬川さんの入試を三段で務めたり、フリークラス入りを蹴って四段昇段したりとその節々で将来の大舞台のための経験を積むことができた。
研究家で、しかし研究家にありがちなひ弱さもなく、詰みまで研究するというよりは大会前に未舗装コースを試走するトレイルランナーのような研究を思わせる。
今期のA級では昇級後にもかかわらず一敗のみで名人戦挑戦を決めた。渡辺明という先行者がつけた踏み跡をしっかりと見失わずに着実に追いついてきた。
二日制の最高峰、そして相手が最強王者の羽生ということでかなりタフな戦いになるはずだが、前回のタイトル戦で羽生をあそこまで追い込んでいるので接戦になるのは確実で、奪取まで当然考えられる。
その他の若手も勝ちまくっている。昇級者や昇級可能性の高いメンツをみて、これほどまでに納得感のある顔ぶれは珍しいのではないか。
特に期待しているのは青嶋未来。小学生の頃から大会上位に名を連ねた天才で、用いる作戦や棋風的にも相当今後も活躍しそうだ。
あとは7割バッターの永瀬プロもここさえ抜ければ…という感じ。強すぎてマークされすぎる、言動的に相手にガッツを出されすぎる…という感じはあるが地力の違いがあるのでここで上がれば来期以降は一気に爆発するかもしれない。
唐突ですが、長くなったのでひとまずここまでとします。
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基本的にはリアルタイムでの将棋観戦中に思ったことを書き溜めつつ、対局終了後の感想を付け加えて、将棋対局のあった翌日の朝7時頃にアップされるように将棋観戦記を予約投稿しています。「一日一観戦記」をモットーにしているので、同日にネット中継が重なった場合は、対局の重要度を個人的に評価して観戦記の投稿日を調整しています。

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