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甲斐さんが、深浦さんに勝った!

いやーこれは本当に凄いことです。

瀬川さんがアマ時代に久保さんに勝った時、あるいは屋敷さんに相穴熊で遠藤さんが勝った時以来の快挙でしょうか。

しかも持ち時間四時間と、決して短くない王位戦の予選で。

昨日の私の呟きを振り返ってもらえればとも思うのですが、戦前からやるんしゃないか?という雰囲気はあったんですよね。

組み合わせの妙というか、相性というか。深浦さんはタイプ的に甲斐さんの良い所を引き出してくれる気がします。

なんというか、姑息に力を出させない展開ではなく、序盤で競馬でいう所のスローペースというか、ついていきやすい流れになるのではないかなと。

上村プロを破った将棋でもそうなのですが、割と手が少なめで、激しく行きにくい展開だと、甲斐さんの丁寧さが活きる。

まさに本譜はそういう展開になりました。非常に丁寧な美しい手順で無理なく局面を進めて行きます。

対する深浦さんは、凄いイレ込んでる雰囲気の手順。銀の進出や角の早めの投入にその気配が窺われました。

少し先手が良いだろうな…という局面が序盤で実現します。そして、そこからの手の少ない中での、きめ細やかな、まさにおもてなしの手順。

性差別的な発言かもしれませんが、非常に女性らしい美しさを感じました。よく、一昔前の女流将棋は、我が道を行く…とか称されましたが、全くそれとは異なる、柔らかな応接。

合気道のように、徐々に相手の無理を自身の有利に結びつけて行く様子が観られました。

ここで、私は失礼なことをつぶやきます。曰く、ここで、戸辺さんにバトンタッチすれば勝つ。…。

…。

失礼過ぎました。失礼しました…。

でも、男性プロで石田流を指し慣れてる人が指せば、如何に相手が深浦さんといえども、先手が勝つだろう局面が登場したのです。

そこから先の手順も本当に完璧でした。序盤で作った端の関係を活かして銀をぶっこんで詰み…とか、他の男性プロでここまでちゃんと指せたかどうか…と思わせるほどのギリギリかつピッタリな勝ち方でした。

間違いなく女流の力は上がっています。それも一人二人ではなく、この前あの里見さんに勝った香川さんやその他の新興勢力も含めて、全体としてレベルアップしていることを、今回の勝負で再認識した次第です。

いやー深浦さん相手に勝つ人間なんて、地球上に千人居ないですからね…。五百人もいない。下手すると百人ぐらいしか居ないわけで。。

本当に凄いことです。そして、勝ったあとの甲斐さんのコメントがまた素晴らしい。たいち君もそうですけど、こういう精神の在り方が自然に構築されている…というのは、こういう棋士を有することが出来ているということは、それだけで将棋界にとっては得難いことだと、しみじみ思いました。

今後、女流との対戦はこれを機によりアツくなっていくことでしょう。
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Tag : 深浦康市 甲斐智美

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