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羽生さん防衛? 第54期王位戦第5局 ▲羽生善治-△行方尚史

まだ二日目のお昼時点なのですが、そしてうっすらと見える解説棋士の評価としては互角ということらしいのですが、このタイトル戦は羽生さんの防衛で終わるような気がしています。

まだわかりませんけど。

なんというか、行方さんの初挑戦、個人的にはすごく期待が大きかった。過去形で書いちゃいますけど。あれだけ充実した将棋を見せ続けていた行方が、タイトル戦でどんな戦いを見せてくれるのか?を非常に楽しみにしていた。同年代として。

たぶん、いつもの力を発揮できればもっと良い戦いが見られたように思う。ただ、大舞台で平常心で指すことの大変さというのは、やはり初挑戦となると難しいんだろう。

相矢倉でのねっとりした熱戦を期待していたんだけど、ちょっと戦型的には私の欲しいところがあまり出なかったように思う。先手番での後手急戦矢倉には、過去の自分に打ち勝つというような意味も含めて、ぜひ勝って欲しかった。

あれが勝負の分かれ目とは思わないまでも、あれを勝っていれば戦型的にはねっとりじっくりしたものに進んでいった気はする。

あれが通ってしまったことでなんというかタイトル戦全体としての戦型選択においてバラエティが変わってしまった。野球でいう、ボールカウントで投手有利になってからの展開の大変さというか。

打者行方は、あの急戦矢倉という本来であれば得意としているコースをファウルしたことで、その後の展開を少し難しくしてしまったように思う。いわゆるサッカーにおけるQBKというやつとも似てる。

タイトル戦らしい、じっくりした時間の使い方も、渡辺明的展開とは異なり、いいなあと思ってみていたが、振り返ってみると、合理的な長考ではなく、前時代的なものだったようにも思う。楽しい長考というものがあるが、そういうものではなかったように思える。

こうして行方の挑戦を見てから渡辺明のタイトル戦への取り組み方を見ていると、合理的・戦略的というよりも、羽生という大投手を前にしてカウントで追い込まれると手も足もでないので、少しでも自分が有利な状態を築く・・・という意味での時間の使い方や戦型選択なのだろう・・・と改めて気付かされる。

勿論、行方が無策だったというわけではなく、羽生王位のほうがさらに一枚上手の試合巧者だったというか、投球の組み立てとして、ストライク/ボールの判定を含めて全部羽生に利するものとなった。

前局の横歩取りだって、あの展開がまさかこんなに形勢の差を生むとは・・・というような行方にとって不運なところもあった。不運と言っていいのかわからないが、あの球を打つために練習する・・・というのはあり得ないので、あの球は誰が打席にたっても手がでないよね、とは思う。

前置きが長くなったが、そういう意味での第五局には注目していた。後手番でどういう準備をもってどういう戦型を選択して、カド番をしのごうとするのか。しのげるかどうかは別として、どういう意思・意図をもって追い込まれた後の戦いを続けるのか。

ここまで見た限りでは、この後手番の一手損には、戦術的にも戦法的にも目新しさがない。飛車先を突く形での一手損自体がかなり難しくなってしまった・・・というのがプロでもアマでも共通認識としてあるはずの現時点で、この戦いを選択した意図はどこにあったのだろうか?というのは今私が考えているところだ。

初日の封じ手手前ぐらいまでは、古い定跡・展開のなかで、もしかすると新工夫があるのではないか?と思っていたんだけど、ここまで見る限りではそういう雰囲気ではなかった。逃げた展開からの一手損だった・・・とは言わないまでも、後手をもって二日間指す将棋としてはとても長い時間苦しむことになりそうな戦型を選択したなあとは思う。

13時時点の局面は、解説プロは互角らしいが、仕掛けの権利があり、潜在的な桂頭の脅威を抱える後手のほうがやはり戦うのが難しいと思う。

このあとの棋譜は観てないのですが、投了図だけみると結構な大差じゃないかなと思う。

行方さんの敗戦でなんだか僕の夏が終わったような気がしています。この次のタイトル戦では、更にパワーアップして戻ってきて欲しい。

僕はいつでも行方さんを応援したいと思うんだ。
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