日本女子プロ将棋協会(LPSA)、第6期マイナビ女子オープンへの参加を断念

28日の深夜に飛び込んできたニュース。・・・らしいのだが、あいにく見逃しており、知ったのは翌日29日の昼間。その後、会見があるとのことで待っていたのだが出てきたのが以下のニュース。

公益社団法人・日本女子プロ将棋協会(代表理事・石橋幸緒女流四段)は29日、記者会見し、女流公式戦・第6期マイナビ女子オープンへの参加を断念すると発表した。


 30日に予定されている準決勝・石橋女流四段対里見香奈女流四冠の対局は行われない見込み。

 女子オープンは、女子プロ将棋協会と日本将棋連盟、マイナビの3者が主催する棋戦。女子プロ将棋協会は、独自に認定した女流棋士の次期からの参加を求めたが合意に至らなかった。同協会は「所属棋士を排除するもので容認できない」として、今期途中での契約解除を通告した。他の棋戦への対応は今後検討する。

 マイナビ社長室広報部は「認識の相違により契約を一方的に解除したことと、対局放棄には遺憾と言わざるを得ない」としている。

(2013年1月29日19時13分 読売新聞)棋士排除するな…女子プロ将棋協会が契約解除




ポイントはこの一行に尽きるのでしょう。

独自に認定した女流棋士の次期からの参加を求めたが合意に至らなかった。

これが何を意味しているか。

日本将棋連盟側としては、自身の基準において合格した女流棋士については、分裂後であっても認めることはできるが、そうではない選手については容認できない、ということだろう。

おそらく、この規定は他の女流棋戦においても適用されているとおもわれる。しかしこのマイナビ女子オープンは「女子プロ将棋協会と日本将棋連盟、マイナビの3者が主催する棋戦」であるところから、検討の余地がある、交渉の余地があるとみたLPSAとそうではなかった日本将棋連盟側とで決裂してしまった、という話だろうか。

この結果についての感想は特に記すものではないが、LPSA側にとってみれば、これは兵糧攻めにも等しい話だろう。どんどん新人を輩出しても、その活躍の場所が与えられないのだから。

今いる面々が第一線から退く日がやってきたら、どうなるのか。という話だろう。

上記は私の個人的な憶測にすぎないので、本当のところはわからないが、そういうことではないか。

【追記】
…と思ったら、公式発表がLPSAからなされていた。

ポイントだけ書き抜くと以下のようになる。


2、次の要旨により協会は三者契約を解除しました(契約解除申し入れ済)。

 *昨1月21日、三者契約の1社である株式会社マイナビ社から、次期契約は協会を除き、連盟と二者契約する、との通告がありました。
 *これは、協会所属棋士個人の排除に加えて、法人をも排除するものであり決して容認できるものではありません。
 *連盟所属女流棋士を優遇し、協会所属棋士を排除する差別的対応がありました。
 *協会が認定した新人所属棋士を、連盟の機関に所属させなければ、連盟が関わる棋戦への出場を拒否されました。
 *弊協会は内閣府公益認定等委員会が正当と認め、認定した規程に基づき「協会が独立して女流棋士認定している」ものを、同業の他団体である連盟が認めず、これに株式会社マイナビ社も同調されました(協会が連盟から合意を取るように要求しました)。
 *これらの状況からも、独立した公益法人の自治権を侵害している事実があります。
第6期マイナビ女子オープン準決勝の対局断念について




やはり新人についてのやりとりがあったようだ。しかし最も重要なのは
「*昨1月21日、三者契約の1社である株式会社マイナビ社から、次期契約は協会を除き、連盟と二者契約する、との通告がありました。」

という点だろう。これがまず大きな話としてあった。弁護士が入った文章であり、その1行目に書かれていることでそれが分かる。

それに付随する従属的な諸々、という読み方が出来る。(等しく主文であるという考え方もできるが内容的には最も大きなものは1つめだと思うのが大方の見方だろう)。

独立と経済基盤、というのは常に付いて回る話だ。他事例にならって経済的独立、アマ側や元奨励会系の棋士の取り込み、などで拡大や独自路線を見出すことは出来ないだろうか。


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