トップクラスの相穴熊 2011年02月20日第60回NHK杯準々決勝第三局 ▲羽生善治-△佐藤康光

NHK杯でもやはりベスト8には強いところが残り、ほとんどがA級の面々という恐ろしい状況に。

準々決勝でこのゴールデンカードが実現し、戦型はゴキゲン中飛車からの相穴熊となった。

2011年02月20日第60回NHK杯準々決勝第三局 ▲羽生善治-△佐藤康光

43手目の場面で先手は穴熊が完成、後手は桂馬を2五ではあるがとりあえず捌きつつ一歩得を果たした。後手の懸案は左金の運用だろうか。

この戦型の勘所は通常の穴熊よりも分かりにくく、この場面でも正確には何らかの形勢の傾きがあると思うものの、難しいところだ。強いて言えば、先手のほうが堅いので先手持ちだろうか。

61手目で相手の手に乗って先手が角金交換を決行する。このあたりでもやはり先手が指し易そうに見える。

遊んでいる飛車を取ってもらって、後手が取った飛車と4四の角を使って先手陣を攻め立てる間に先手も▲9三金とぶち込むイカツイ手で攻撃を続ける。このへんの双方足をとめての殴り合い、という風情の攻撃で、先手陣もかなり危なくなる。

82手目、先手玉に詰めろが掛かり、しかも相当受けにくそうに見える。しかしこれで勝ちと羽生善治名人が読みきっていた可能性があり、そう思うと羽生善治という棋士のことが恐ろしくなってくる。

王手ラッシュで決めるところまで決めてから、先手玉が9八玉と詰めろを逃れる。香車を引きつけてからの▲9六金!が玉の逃げ道を確保する犠打で、この手を読みきっていたということなのだと思うと、あの9三に金をぶち込むあたりではここまで読んでいたということになり、プロの将棋の奥深さに唸らされるばかりだ。

111手目で香車を取ったところでは既に先手が勝勢のような気がする。

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この将棋をみていると羽生の終盤術における穴熊戦のノウハウがそのまま出ているように私は感じましたが、羽生の終盤術をお持ちの他の方々の意見も聞きたいところだ。



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