藤井聡太四段、竜王戦ドリームなるか?(6組決勝、vs近藤誠也五段)

本日5月25日は藤井聡太四段vs近藤誠也五段の対局があります。竜王戦6組の決勝戦。勝てばトーナメント進出となります。

18期に決勝トーナメント出場者の比率変更(1組からの選出が増えた)に伴い、以前あった竜王戦ドリームというノリは若干薄れた感じはありますが、それでも糸谷哲郎さんが竜王になった事実も踏まえると、まだドリームは存在すると言えましょう。

ちなみに18期以前でいうと、3組以下のタイトル挑戦者が(初代の島さんを含めると)18回中6回あり、(同じく初代の島さんを含めると)島、羽生、藤井、渡辺と四人が獲得しています。

19期から29期の11回ではなんと糸谷哲郎さんの1回のみ!ずばりツモが悪くなっていますね…。

29期まででもっとも低い位置から挑戦したのが、真田、藤井、渡辺の四組優勝です。なので、藤井聡太さんと言えども今日の対局でたとえ勝ったとしても、本戦トーナメントで勝ち抜くのは至難の業と思われます。

6組優勝者のトーナメントは鬼!でして、順に、5組優勝(増田康宏四段)、4組優勝(勇気or千葉)、1組5位(阿久津or豊島)、1組4位(久保)、1組優勝(松尾)と当たります。これを全部破ってようやく、挑戦者決定三番勝負に臨むことが出来ます。別山にはちなみに羽生善治さんがいますね…。

まだ今日の対局結果は出ていませんが、5組優勝の増田さんは炎の七番勝負のリベンジで燃えているでしょうし、元祖天才の佐々木勇気さんとの対戦も楽しみです。豊島将之さんは作戦巧者でもあるので、この前の非公式戦でみせたような非情な指し回しで苦しめることでしょう。そして一番の楽しみは久保さん。対振り飛車という意味では最高峰なのでぜひ実現して欲しいですね。

6組優勝者の挑戦という意味でいうと、昔行方さんが挑戦者決定三番勝負まで行って「タイトルを取っていい女を抱きたい」と記者に言わされてしまうという、事件?がありました。(後に、これは逆でいい女を娶ると、成績が安定するという話であることが判明しました)。

藤井聡太さんはどこまで突き抜けることが出来るかどうか。勿論今日の対戦相手の近藤さんは長い持ち時間ということもあり、相当の強敵(NHK杯のようなウッカリは望めない)なので、どうなるかわかりませんが。

ちなみに竜王になると七段が贈られます。これは飛び級OKな段位なので、下手すると15歳で七段という恐ろしい事態が発生することになりますね(藤井聡太さんの誕生日は7月なので15歳ですね)。

そういえば一昨日は増田さんの5組決勝戦があったのですが、同じようにコンピュータを研究に活用しているのに、指し回しは全然違いますね。やはり。

なんというか、荒っぽいというと言い過ぎですが、増田さんの場合、殴り合いの展開で力強く突き抜ける展開が多いように思います。

藤井聡太さんの将棋はもっとソフトっぽいというか、中盤まではかなりジリジリと鍔迫り合いをして、隙が見えたり終盤の寄せが見えたらいきなり速くなる、という感じ。何とか流というキャッチフレーズとか二つ名というものがありますが、なんという名称がつくのか今から楽しみですね。

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青嶋未来の将棋に注目。

青嶋未来。小学生の頃から全国大会で実績を残している天才である。奨励会時代の成績は可もなく不可もなくというところ。四段昇段も12-6なのでそれほどずば抜けた感じでもない。


順位戦参加1期目を9-1で抜けているが、正直当たりが悪くなかったので取りこぼさずに上がったんだな、ぐらいにしか思っていなかった。前期は私があまり将棋を観れていなかったので個別の将棋の内容は観ずにそのように判断していたのだった。


今期も二連勝スタート。七夕の日に行われた豊島将之戦も勝っていた。この豊島戦、途中までみていたのだが、相穴熊で先に手がついたのが後手の青嶋陣で、ちょっとこうなると先手が勝つのだろうなと思って寝た。起きると青嶋未来が勝っていた。


実は寝る前に、青嶋の勝率がいいことと、順位戦の第2戦目の将棋もなんとなく違和感があったので今期の初戦もみてみたのだが、結構悪そうな将棋を逆転で勝っていたのだった。二戦目もやはり圧勝という感じではなく、これで勝つのか・・という感じの不思議な将棋だった。


そして、あの豊島将之にあの展開から勝ったのか・・・と驚いて棋譜を再生すると、やはりなんというか独特な雰囲気のある将棋だった。糸谷哲郎の不思議さにも似ているが、あそこまで荒ぶらないというか、もっと暖簾に腕押しっぽい棋風。


気になったので、前期の順位戦の初戦も並べてみたが、これまた不思議な将棋。多分これは先手の村中のほうが良いよなあ・・というところからなかなか決まらずにいつのまにか逆転している。


佐々木勇気だと、背負投げのような、一本背負いのようなクルリと形勢が入れ替わるような鋭い手順があったりする。(以前の)糸谷哲郎だともっと悪くなっているところから粘り倒す。青嶋未来のはその中間というか、ちょっと辛そうだけど具体的にどうするのかわからないところで、その状態を維持するのが上手い・・・という感じ。


悪くなって粘ってるわけでもない。かといって悪くなってないかといえば多分少し悪くなっている。ただ、相手の模様が良さそうな状態のままで何故かそれが維持されていく・・・という面白さがある。


居飛車と振り飛車をバランスよく使いこなすのもこの不思議な中盤力にあるのだろう。糸谷哲郎が将棋倶楽部24で修行したように、インターネット将棋やコンピュータソフトの経験を感じさせる棋風だと思う。


終盤は間違いなく強いのだが、そこに至るまでの手続きが普通のプロとはちょっと違う。これからも青嶋未来の将棋には注目したいと思う。

今更、竜王戦第一局の感想(糸谷竜王、後手番で先勝)

いやーすごい将棋でしたね。なんというか、森内さんをイラつかせた渡辺明さんを糸谷さんがムカつかせる、的な。竜王戦というのはイラつき・イラツカせる系譜なのでしょうか。冗談ですが。

渡辺明ブログには全く言及されずに終わってたので、遅ればせながら私がかわりに書きます。

まず最初に私の棋力は相当低いですが、それでもなんとなくこの将棋の雰囲気というかニュアンスというか面白さが自分なりには感じ取ることができて本当に良かったなと思いました。

両者の持ち味が出つつも、より糸谷さんらしい展開、糸谷さんが好きそうな展開ではあったかなと。竜王戦に私が期待していた、糸谷さんの先手番では王道の指し回し、後手番では奔放ないい意味でケレン味あふれる将棋、というのが早速でたなと思いました。

封じ手後の後手の覚悟の角打ち。角交換系の将棋はどっちがどういうタイミングで、どこに角をおろすのか?がポイントになりやすいです。そして渡辺明棋王の置いた場所というのは、筋違い角ではあるものの、桂馬の頭を狙ってわかりやすいんですよね。

はっきりいって、この封じ手局面をもって同レベル同士の戦いで後手が勝つというのはなかなか無いような気がします。そのぐらい、後手が勝ちにくい将棋。形勢云々だけではなく、形として主張点が少なすぎるというか。

55手目ぐらいの局面でみても、飛車の位置、玉と反対側の金銀の位置、玉の位置、全部先手のほうがいいですよね。後手の5筋と1筋の位?は効いてるのか効いてないのか、今後役立つのかさっぱりわかりません。


58手目の6二角が最高にロックな手(by行方プロ)ですね。もはや有効手はないと。プロっぽくないけど、あからさまな狙いの手をほぼ唯一の主張点だった生角を投入して狙いに行くという。ロックといってもカッコいいロックじゃないですね。かなり芋臭いロックです。芋焼酎のロック、ぐらいに(寒

その手に乗るようにして渡辺明棋王が動きます。この辺は正統派王道の渡辺明棋王らしい見切り。金を繰り出して中段でうろちょろしている飛車を懲らしめたい、というわけですね。やたらと中座する糸谷さんとこの飛車のうろちょろは被ります(勝手な妄想笑)。

そして70手目前後でお互いに金・桂馬を取り合うわけですが、この辺で既に雰囲気出てきてます。両者と金をつくるものの、先手が銀を逃がして後手のターンです。厳密には銀の位置関係だけみても先手のほうが良いとは思うんですが、ここでターンを握れたのは、ケレン味発揮しがいのある展開になってるのではないでしょうか。

この後のやりとりで結局、派手に応酬するんですがやっぱり先手がよい、という局面になります。糸谷さんは以前も言ってますが、悪いところで考えても仕方ないと。考える余地がないということで割合サクサク指していって、先手の81手目、▲2一飛があまりよくなかったかも?という感想があります。ただ、普通の手にも見えるので、後手の銀得、実戦的には食らいつく余地が残った局面になった、というまことに人間同士の勝負らしい感じでしょうか。


とはいえ、ハッキリ言って84手目でただただ受けただけの△8三歩しかないのであれば、相当に先手が良いように思います。手順の意味合いとして相当悲しい手です。そして遂に!93手目があまりよくなかったようですね。取られるだけだったはずの3二の銀が防御壁になって、全く働いてなかった6二の角が96手目で△3五角と活用出来た、それだけで本望です。この角が使えずに負けたら相当カッコ悪いですからね。

その先の手順の善悪はさっぱりわかりません。もちろんそれまでの手順も分かってないんですが、96手目以降は一日目を思えば、そして後手番だったことを思えば糸谷さんにとっては万々歳な展開です。綺麗に手も足も出ないままにボコられる可能性すらあった糸谷さんがすくなくともパンチの打ち合いには持ち込むことが出来たわけですから。
正確な敗着や形勢判断は後日専門誌で確認したいと思いますが、アマチュアで今でもやはり大人気の対抗形、振り飛車側が美濃の時の玉頭戦のような味わいがありつつ、両者居飛車党なので縦の攻め合いが一手違いになるスリリングさ。どの棋風の将棋ファンにも楽しめる将棋だったように思います、唯一渡辺明棋王のファンを除いては…。

羽生さんとの挑戦者決定戦では後手番で勝ちきることは出来ずに、しかし先手で二勝し、竜王奪取した糸谷さん。ただその前のトーナメントではらしさ全開で実力者をぶっ飛ばしてます。

今回の防衛戦を迎えて、特に調子が良いわけでもなく。直近の順位戦、同じく力将棋な窪田さんとの将棋は酷かったですからね。あれみた後だと流石にファンの私でも、とりあえずいい将棋になってくれればいいか、というぐらいの期待感。開幕戦前夜祭での糸谷さんの挨拶で「仲間内に防衛戦の予想を聞いたら、ほぼ奪取でした」みたいな発言。アガらないタイプでもなさそうなんですが、その緊張が将棋に悪影響を及ぼさない不思議な体質?ですよね。今回の防衛戦初戦の展開は、そういうここまでのエンジンのかかってない感じを一気に払拭する、そういう予感があります。

勿論、渡辺明棋王は相当今回の負けについてムカついてると思います。糸谷さんにムカついているとかではなく、せっかくの先手番でキチンと優勢な状態で二日目を迎えたのに、という意味でです。ここからの渡辺明棋王には隙は無いと考えてよいでしょう。次は糸谷さんの先手番ですが、序盤の緻密さも含めてまたあっさりと、角換わり腰掛けの先手番なのになぜか思わしくない局面で封じ手、みたいな展開も充分に考えられます。

今回の初戦勝利でようやく五分、或いはまだ渡辺明棋王の奪取可能性のほうが高いかもしれません。七番勝負は長丁場なので、ここからの糸谷さんの調子がどうなるか?を見ながら楽しみたいと思います。

勝率8割同士の戦い

最強の矛と最強の盾をぶつけあうとどうなるのか?

中国の故事、矛盾という言葉の由来になっている話ですが、渡辺明と永瀬拓矢の戦いとなるとそんな雰囲気が出てきますね。

今期絶好調というか才能を遺憾なく発揮している両者。ともにまだ二敗しかしていないという。永瀬に至っては、この挑戦者決定戦で連勝すると勝率九割に到達するとのことです。

振り駒で先手は永瀬。過去の対戦成績は渡辺の二勝。永瀬の成長度を考えると先手番でスタートして面白くなったという感じですね。ここをしっかり勝ちきればかなり盛り上がります。

戦型は矢倉、先手の早囲い調。受けに強い永瀬としては早囲いを見せて相手に動かせて無理をとがめていく・・・という感じなんでしょうか。専門的な話は全く読んでないので私の勝手な主観です。正しい所は専門誌/紙で確認下さい。

少し脱線してどっちに挑戦者になってもらいたいか?という話。

私はいちおう糸谷さんのファンを辞任・・・じゃなくて自認するものです。そうなると、どっちに挑戦者になってもらうと、糸谷さん的にありがたいのか?というところなのですが。

正直どっちが来ても強敵。防衛か奪取か、どちらもありえるのではないかなと。渡辺、永瀬、糸谷、それぞれにタイプは違うものの、よくも悪くもKYというか、空気読まないわけではなく、読んだ上でだから?という周りを気にしない、確固たる自分を持っている印象があります。

ダニーはそのなかでもっとも優しそう!>< だんご3兄弟の真ん中っぽい!>< 上からはイジられ、下からは舐められる!><

みたいな。実力的には誰が竜王になっても全くおかしくないです。

明vsダニー、ダニーvs永瀬軍曹・・・どちらのカップリングでもご飯三杯イケます。今年のコミケのメインテーマっすよね?(ごめんなさい、コミケよくしりません、知ったかぶりました・・・

永瀬は後手渡辺が見せた攻勢にもかかわらず、早囲いを決行。この成否が本局の鍵を握りそうです。

ここまでお昼頃に見た時の感想コメントです。

結果は先手の構想に少し無理があってうまく後手のあきらたんが咎めた感じでしょうか。

戦いながら堅くなっていく渡辺さんらしい展開でしたね。永瀬さんは少し持ち味の出にくい将棋だったように思いますが、事前の準備だったのでしょうか。

普通に考えると少し渡辺明の挑戦が近づいた感じはします。ダニー対渡辺明…いやいやまだ分かりません!次も楽しい将棋がみれそうですね!







糸谷哲学を更新しました!

糸谷哲学を更新しました。

内容は竜王戦について。竜王獲得についてです。

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「将棋観戦記」というブログで、プロ棋士の将棋を観戦して思ったことを記しています。棋力はありませんが、将棋観戦の楽しさを一人でも多くの人に知ってもらい、「観る将棋ファン」を増やすために貢献できればと思います。主に順位戦速報・タイトル戦等、ネット中継されている将棋を中心に将棋観戦記を書いています。棋譜・符号はなるべく用いずに、将棋のルールが分からない人でも、将棋の勝負の面白みが伝わるように努力します。

基本的にはリアルタイムでの将棋観戦中に思ったことを書き溜めつつ、対局終了後の感想を付け加えて、将棋対局のあった翌日の朝7時頃にアップされるように将棋観戦記を予約投稿しています。「一日一観戦記」をモットーにしているので、同日にネット中継が重なった場合は、対局の重要度を個人的に評価して観戦記の投稿日を調整しています。

将棋観戦中に書き始め、対局が終了すると思われるところから観戦記を完成させていることが多いです。文章内の形勢判断は個人的主観によるもので、観戦中の控え室のプロの意見を取り入れず、将棋ソフトの解析を行なっていないため、形勢判断が正しくない可能性があります。

また、あまり推敲することなく投稿しているので、観戦記内に誤字脱字、情報の誤りがある場合があります。お気づきの場合はコメント欄にてご指摘いただけると助かります。早急に訂正させていただきます。

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