新人王、増田康宏四段の将棋を観よう!

増田康宏四段、この前新人王になった、通算成績が七割超えてる、お辞儀星人の森下卓先生のお弟子さんの棋士なんですけど。

この人の将棋、面白いですよ!


見どころはなんといってもその棋風。すごく攻めっ気の強い将棋なんです。

何とか流とかキャッチフレーズとかつきますけど、この人の場合はなんでしょうね?攻めっけ100%とか、野獣流というのがありましたが、さらに過激な感じです。

あと、終盤力が凄い。序盤から様子見っぽい手が少ない将棋で、かつ終盤も詰まし上げるので、すごくみていてスリリングな展開になる。


人間だけど指し回しがもっともコンピュータに近いかもしれない・・・というと昨今の諸々があるので微妙な表現かもしれないですが、人間特有の震える感じが少ない将棋。

プロというか将棋指してお金貰ってることに震えないというか、単純に勝負としてやるなら、木刀とか当身とかじゃなくてしっかり真剣だったりフルコンタクトでやるよね?っていう心意気を感じる将棋。

まあ、若いのでお金の心配とかローンとか、お小遣い制とか、嫁がアヒルツイートするとか、そういう心配がないのもあると思いますが、それだけじゃないカッコよさを感じる。


プロが若くても老獪な指し回しになっているのは、やっぱりそういう指し方が一番負けにくいからだったりしますが、それはプロになるまでに色々修羅場をくぐり抜けることで身についていく。

体中傷だらけなわけです。それでカラダが覚えてる。

でも増田康宏四段の場合は終盤がとにかく凄いので、ボクシングでいえばハードパンチャーなんですよね。そして相手をノックアウトするので、顔がきれいなんです。

ちょうど最近のボクサーでいうと井上尚弥みたいな感じ。


変な負け方、変な打たれ方をしてない将棋。トッププロが若手の頃に魅せる輝きそのものをもってますね。

逆転の仕方とかもものすごいものがあって、佐々木勇気さんのデビュー当初の将棋をみて、背負投げみたいにクルンっと逆転するなあと思ってたんですが。

そういう優雅さではなく、バチコーンと相手をぶん殴ったらその一撃で倒していた…みたいなハードパンチャータイプ。

とにかく勝ちになってからが早くて、勝負に踏み込むところも迷いがなくて、たまにそれで苦戦しちゃうんだけど、ぎりぎりのところでバチコーン!みたいな。

糸谷さんとかはもう、早指しとケレン味しかない、みたいな将棋をデビュー当時は指してましたけど(失礼)、あれとはまた違った面白さがありますね。

順位戦でもしっかり時間を使いつつ、怖い展開に踏み込みまくって最短で勝ち切るのは本当に凄いと思います。苦戦してからの粘りとバチコーンも凄いですが。

というわけで、最近は青嶋さんと増田さんの将棋に注目しています。

新人王戦優勝で次点1獲得。

詳しくはコチラhttp://www.shogi.or.jp/topics/2014/01/post-907.htmlを見て欲しいですが。

これは良かったなと思います。

この優勝があった時に私は結構強く何かしらの優勝メリットを与えるべきであると主張したんですが、それが実現してよかったです。

しかもちゃんと次回優勝者からではなく、都成三段からというのが、素晴らしい。

Twitter上では、この優勝で次点付与とか四段昇段とかないだろ…みたいな意見も多かったんですが、私は違うと思っていたのでよかったです。

よかったですしか書いてないですが…(-。-;

奨励会の話としてはこちらが一番心に刺さりました。将棋の子

これを機に、都成三段には是非とも4段になってもらいたいです。

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佐々木勇気、加古川青流戦で優勝!そして田中まーくん、完投勝利!


迷いながら、強くなる (単行本)

いやー昨日も日本シリーズみてたんですけど。

途中までは息の詰まるいい勝負でした。しかし、あの楽天の二点目、一塁ヘッドスライディングからの余裕でアウトのタイミングがまさかのセーフからの一点。

・・・ありえへん。

あんなのありえへんですわ。

いくら先輩の加藤一二三先生だからっていってね、許されることと許されないことがありますわ。

今時間切れたんじゃないですかー!?後でビデオで確認してくださいよー。ちゃんと秒を読んでくださいよ!

って、僕はテレビに叫んでましたね。阿部隆プロの気持ちが今わかりました。(参考:http://d.hatena.ne.jp/cammy12/20050526#p2

まーくんに一点でも重いのに二点。しかも、次の回にホームランが出てるんですよね…。

延長線になれば総力に劣る楽天は辛かったと思いますが、それでもまーくんの底力を見たかった。本当のまーくん、スーパーまーくん人の更にうえ、界王拳3倍ならぬ、楽天ポイント3倍ですよ。。

南米だったら、マフィアが今頃…というアレでしたね。平和な日本でよかった。ただ審判もちょっと涙目になってましたし、勝負自体はこれでぐぐっと楽しくなったということでよしとしますか。

今後も将棋観戦ならぬ、野球観戦、将棋を楽しむように野球を楽しむ、をモットーにがんばります。はい。


で、加古川青流戦なんですが、なんというか、佐々木勇気ショウ、ッて感じでしたね。

若さ故の荒削りさ、しかし猛烈な攻めっけ、みたいな。抜群の熟女ウケだと思います。二局目もだいぶ佐々木勇気が結構良かったはずですが、すごい負け方しました。

ツイッターじょうでは、その負けたあとの様子をみていた諏訪さんが呟いてましたが、かなりがっくりとうなだれていたと。

しかし三局目は圧勝でしたね。いわゆる中押しというやつで、この攻めの強さが彼の将棋の本質なんだろうなと思いました。

個人的には千田さんの将棋も好きな棋風なので残念でしたが、ある意味勝つべき人が勝ったといえるんじゃないかなと思いました。佐々木勇気くんは今後の棋界を担う人であり、10年後の中心人物であるはずなので。

カミカミだったという、優勝後のコメントも聞いてみたかったので、週刊将棋などでチェックしたいと思います。


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(2013/11/01)
羽生 善治

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三段の初優勝からの… 第44期新人王戦第三局▲藤森哲也vs△都成竜馬

先手横歩とらずからの、相掛かりに進んだ。

先手はヒネリ飛車かな?と思ったがちょっと違う。でもこれもヒネリ飛車の一種であるとしてもよさそうな形。

シンプルな美濃囲いがヒネリ飛車の良さかなと思っているのでなんとなく意外な先手の陣形。銀を二枚、玉のそばに配置したが、そんなに固く見えない。

控室の田村七段いわく「組み合ったところでは先手の作戦負け、ただし勝敗は別」とのこと。

確かにそうかも?と同意しつつも、先手陣が見慣れないのでうまく評価できない。もしかするとこういう力戦調でのこの囲い方における経験がなにかしら先手の藤森プロにはあるのかもしれない。

すごく勝ちまくる将棋ではないけど、変なところに網を張ってるタイプだな、と思う。ブルーオーシャン戦略というか、深海魚作戦というか。

そして勝ち上がり方もかなりドラマチック。高校野球で強豪校じゃない公立の学校が勝ちあがってくるような、劇的な逆転でここまであがってきた。

そういう意味では、彼の将棋を評価する場合に、作戦勝ちとか作戦負けとかそういうのはあまり意味がないのかもしれない。

重馬場になったときに、混戦模様で抜け出す勝負根性に優れた、そういうタイプなのだろう。

で、対する都成竜馬三段。ここ最近の棋士や三段陣には、小学生名人戦時代に見かけたこと(もちろんテレビで、ですけど)を覚えてる棋士が増えてきた。

この都成竜馬くんもその1人。昔を知っているとやはり上がって欲しいと思うのが親心。こういうのって、女性がジャニーズジュニア時代から応援する気持ちに似てるのかもしれない。。。

先手のやや歪な形に対して、後手のほうはスッキリしている。対ひねり飛車と思えば普通の形で、ただし一方的に2筋の歩を交換されて先手に持たれているのではなく、後手も切れた状態であり、しかも4筋の位がとれてるのが駒の運用を楽にしている。

結局組み上がった後に攻めたのは後手。そしてそのまま後手が自然な駒の運用であっさり勝ち切った、という印象の将棋だった。

非常に無理のない、機能的な駒の配置からその性能を素直に出し切ったいわゆる筋の良い、きれいな将棋だったと思う。

現代将棋における後手番の辛さを考えると、驚くべき楽勝というか。

で、三段の優勝が初めて実現してしまったわけです。


都成奨励会三段、初の新人王に ~奨励会員としては史上初めて~

本日、東京・将棋会館で行われました第44期新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第3局で、都成竜馬奨励会三段が藤森哲也四段を破り、対戦成績を2勝1敗とし、初優勝しました。44回を数える本棋戦で、奨励会員の優勝は初めての快挙です。

第44期新人王戦で優勝した都成竜馬三段
都成三段のコメント
「まだ実感がわきません。せっかくの大舞台なので一生懸命やろうと思っていました。奨励会員で史上初めてということは意識しないようにしていました。優勝できたのは光栄です。この優勝は自分にとって、すごく自信になったので、次の三段リーグを頑張りたい



さて。最後の部分、太字にしましたが。そうなんです、都成竜馬三段は優勝しましたが、この優勝は名誉であり、快挙であり、お小遣い稼ぎにはなるわけですが、三段リーグで勝ち上がらない限りは、この優勝の意味というのはそこまでにとどまるということです。

正直に書くと、私はこの優勝が起こるまでは三段が参加する棋戦というものについて、あまり真剣に考えてきませんでした。(ま、趣味の世界なので当然といえば当然かと思いますが…)。

しかし、都成竜馬三段が優勝してふと、思ったんです。三段がプロ棋戦に参加することの意味ってなんなのだろうと。

総てをお金に換算して考えることは不粋なことだとは思いますが、知能指数と将棋の実力というのは多少の相関があるので、この修業している人たちが別の経済活動の方面にその才能を投入した場合、通算で得られるお金の期待値というのは、将棋を目指すよりも大きい可能性があります。

でも彼らは将棋を目指している。そういう若者に、プロにはなるという点においては一ミリも貢献出来ないけれども、活躍の場を与える、という意味がこれらの三段参加可能な棋戦にはあるのでしょうか。

女流やアマ参加OKというのとは少しだけ意味合いが違うような気が、今更ながらにしています。

今まで、三段参加していた人たちの気持ちとしては、当然このような舞台に修行の身でありながら参加できるのは光栄です、といったものだとは思います。

ただ、ある意味、そういう気持ちをうまく利用しているという面はないだろうか。そのように今回の優勝をみていて私は初めて感じました。

どのような世界でも、その場その時点での振る舞いというのは、自身のためだけではない、と私は考えます。情けは人の為ならず、じゃないですがその人が切り開く事により、後進の人々が自身の可能性を発掘したり、成功に到達するための礎となることがあるのではないかなと。

プロ野球選手の待遇というか年俸を上げていくために頑張った落合選手、メジャーへの道を切り開いた野茂英雄投手、将棋の世界でいえば、対プロで高勝率を上げてプロ入りの枠組みを整備するきっかけとなった瀬川さん。

今回の優勝には、それらと似たような意味があるのではないかなと。

都成竜馬三段がこれをもって四段になる、というのは難しいかもしれません。或いは次点1点付与という特別の配慮というのは、前会長であればやった気がしますが、谷川浩司会長の場合はキャラ的にも、そして自身の愛弟子ということもあり、難しいでしょう。(ぜひやってほしいと思いますが)。

ただ、三段を代表して都成竜馬が勝ち得たものが何なのか、ということについて、一度議論されるべきではないか、という気は私はします。

こういう想像はあまりするものではないと思いますが、都成竜馬がこのまま四段になれない可能性もあるわけです。これは三段準優勝で成れなかった人たちが過去に複数人いることでも現実味のある話です。

勝負の世界なので、これをもって一発四段昇段というのがいいのか、或いは次点1点付与がいいのか、もしくはフリークラス入りという道がいいのかはわかりません。

しかし、三段が「四段昇格という面においては特に意味のないままに棋戦参加すること」というのをもう一度考えるべきではないかなと。

今回の都成竜馬三段の優勝によって世界は変わったわけです。今までは三段優勝がなかった世界であり、これからはそういうことが起こりえる世界。今までもそういうことを考慮したルールでしたよ、ということもあるかもしれませんが、理論上起こりうることと、実現してしまったということの間には深くて大きな谷が広がっています。

どうかこの優勝が単に起こってしまったこと、として終わらないことを祈っています。

同じことが、プロアマでも電王戦でも言えると思いますので、それらについても実現してしまった後の世界、について想像力を働かせて、どのように対処するのか?というのを考えて実行していくことが重要なのではないかなと。

そういう意味においては、米長邦雄という男は、やはりセンスがあったなと私は思うわけです。どこかの薄暗いところで、やらない理由を書き立てるよりもよっぽど良いというものです。

もちろん、谷川会長の愛弟子というところが事態をより難しいものにしていますが、加古川清流戦?とこの赤旗新人戦のような三段参加棋戦における、三段の活躍について、何かしらの配慮がなされる、あるいはその配慮の検討は行われるべきだと私は思いました。

もちろん考え方は人それぞれですのでそれらを尊重しないわけでもないですし、何も行われないというオチも当然あると思いますが、私はそのように思いました、という話でした。。



渡辺流 次の一手 (SUNーMAGAZINE MOOK)渡辺流 次の一手 (SUNーMAGAZINE MOOK)
(2013/10/23)
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第43期新人王戦第3局、永瀬拓矢五段-藤森哲也四段戦

第43期新人王戦第3局、永瀬拓矢五段-藤森哲也四段戦を、iPhoneからの携帯中継で見ての感想。

後手の角道オープン型の四間飛車から、相穴熊となった。

53手目の時点で先手の歩損がおおきく、やや先手の方が攻めを急かされる形になった。先攻というのは基本的に歩の突き捨てから始まる訳で開戦前後の歩の数で攻めてるのがどちらなのか判断出来る。

藤森プロは飛車を7筋に転回して攻めを狙ったが、ここで永瀬プロらしい力強い受け、責めの手がでた。狙われている金をぐっと出たのだった。

角と金の交換となったあとの絆創膏を貼るような7三歩で後手が余しているように見えた。

そこからも後手の受けというか、攻めの催促が見事で、投了局面は大差となったがこれは永瀬プロが得意な展開になったからだろう。


これで加古川の若手棋士戦の優勝と合わせて新人王戦も優勝となり、ある意味若手の頂点に到達したと言ってもよい。

若手の頂点に、この定跡にがんじがらめになった現代将棋の世界で、このような独自の棋風を有する棋士が就くことの喜びを感じる。そして、定跡が広がり過ぎたがゆえにその中で個性を出す重要性が増したようにも、或いはその余地が逆に生まれたようにも感じられる。
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「将棋観戦記」というブログで、プロ棋士の将棋を観戦して思ったことを記しています。棋力はありませんが、将棋観戦の楽しさを一人でも多くの人に知ってもらい、「観る将棋ファン」を増やすために貢献できればと思います。主に順位戦速報・タイトル戦等、ネット中継されている将棋を中心に将棋観戦記を書いています。棋譜・符号はなるべく用いずに、将棋のルールが分からない人でも、将棋の勝負の面白みが伝わるように努力します。

基本的にはリアルタイムでの将棋観戦中に思ったことを書き溜めつつ、対局終了後の感想を付け加えて、将棋対局のあった翌日の朝7時頃にアップされるように将棋観戦記を予約投稿しています。「一日一観戦記」をモットーにしているので、同日にネット中継が重なった場合は、対局の重要度を個人的に評価して観戦記の投稿日を調整しています。

将棋観戦中に書き始め、対局が終了すると思われるところから観戦記を完成させていることが多いです。文章内の形勢判断は個人的主観によるもので、観戦中の控え室のプロの意見を取り入れず、将棋ソフトの解析を行なっていないため、形勢判断が正しくない可能性があります。

また、あまり推敲することなく投稿しているので、観戦記内に誤字脱字、情報の誤りがある場合があります。お気づきの場合はコメント欄にてご指摘いただけると助かります。早急に訂正させていただきます。

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