プロの第一感(直感)とは何か?

土日はあまりネットを追えないこともあり見逃していたのですがこれは良い記事ですね。

http://shogi-daichan.com/2018/02/17/直感とは何か/

私もよくブログに書くのですが、大体の局面においてプロだと第一感、一目でこれ、という手が多くの場合に重なり、しかしその手がアマ三・四段であっても全然さっぱり当たらない…という話。

プロレベルのアマチュア強豪だと当たるので、これは純粋に終盤力が一つ関係しているように思います。終盤力というのは2つの要素からなり、それは終盤特有の手筋をどのぐらい記憶しているか?という部分とどのくらい広く・深く局面を読むことが出来るか?という脳内盤面上の操作能力なのかなと思います。

そのどちらもが機能して、ある程度分かりやすい局面ではプロの第一感が同じ手になるのではないでしょうか。第一感で見える手というのは言い換えれば局面が自分にとって最も良くなる(最も悪くならない)手順の初手であり、ある程度深く読めるプロには自明でそうでない例えば四段以下の人には見えない…のかなと。

あと考えられることとしては、「棋は対話なり」という言葉がありますが将棋には言語的な要素もあると思っていて、例えば藤井猛プロはたまに自虐的に(多少誇張は含まれていると思いますが)、「彼ら(羽生世代などを指して)彼らは子供の頃からやっているけど、こっちは始めたのが遅かったから秒読み勝負になると…」ということを言うことがあります。

そういう意味では、いわば将棋ネイティブな人たち(藤井猛プロを含むプロ&アマ強豪)の会話する将棋言語と、それよりも低い棋力の人たちの将棋言語の違い、というのもあるかもしれません。いわゆる手筋や定跡は言語でいえば言い回しや慣用句などに該当し、大局観はモードというか様式のようなものなのではないでしょうか。日本語だとわかりにくいですが、ある種の言語や国では階級毎にハッキリと違いがあります。それに似たものがあるような気もします。

指し手の流れが言い回し的な要素を含むとするとその言語を幼少期から用いてきた小さな集団(奨励会)のなかで無意識に形成されたものがあるのではないでしょうか。人間の能力はそこまで違いがないはずなのに、年齢が上がっていくと勝てなくなっていく理由の一つもこの辺にあるような気がします。奨励会三段レベルで新たに形成された表現手法に思考が硬直化した高齢者がついていけなくなる…というような。羽生さんの柔軟性と長期に渡る活躍のヒントもこの辺に隠されているのではないでしょうか。

私は長年定跡も覚えず詰将棋もやらず楽して将棋を指しているせいでほぼ棋力が上がっていません。そういう人間が考える「アマチュアが手っ取り早く将棋を強く方法」は詰将棋(の回答能力をあげること)じゃないかな?と思っているのですが…。最近やってる詰将棋って将棋連盟のサイトの毎日詰将棋(https://www.shogi.or.jp/tsume_shogi/everyday/)だけですね…。真面目に終盤勉強しようかなぁ…どうしよう?

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渡辺明が谷川浩司だとすると、次に出て来る若者が羽生善治だろう。

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Tag : 羽生善治 渡辺明 中原誠 藤井聡太

驚愕!グーグルで棋士名を検索すると四段昇段日が死亡日として表示されるwww

先程ツイートで拝見しました…。

こちらですね。

試しに藤井聡太で検索してみると…。

藤井

このように…

藤井聡太

しっかりとおなくなりになってますね…(ゴクリ

念のため、羽生さんで調べてみると……

羽生

やはり85年におなくなりになってます…

そのうち治ると思いますが、なかなかびっくりしますねw

プロ将棋の恐ろしさというか凄さ。

オチのない話になることを予めご容赦ください…。

前々から知ってる話ではあるものの、プロレベルの将棋になると私のような凡人からすると本当に恐ろしい強さである。それはソフトが強かろうがなんであろうが純粋に疑いのないところで。

もちろん、持ち時間などの制約条件もあるので、悪手がゼロということはトッププロでも大変難しいところであり、疑問手に至っては基本的には何手か一局のうちに登場する。

ただ、アマチュアの将棋に比べると悪手一発で将棋が決まることというのは少なく、あったとしてもそれは相手側にそういう手が決まりやすい、出現しやすい局面にまでもっていくだけの技術があってこそのものだったりもする。その良い例としては、糸谷哲郎さんや山崎隆之さんの将棋がある。

最近、プロの将棋をみていて、この辺が勝負どころだったかな?という局面を見極めて、そこでどう指せばよかったか?を考えるよりは、そこからどちらかが悪くなったということは、その手前に何かあったのではないか?という考えで局面を戻して考えてみることが多い。

最近、あまりプロ棋士の対局結果について観戦記というかブログを書く気にならないのは、他の方々でソフトの解析結果を併記されているケースも多いから。で、その解析結果の数値の大きく振れた、或いは形勢がそこから傾くきっかけとなった局面をみて、その局面で悪くなったとすればその手前はどうだったのか…と遡ってみている。

すると気づくのだ。その局面から遡ってみると、そこまでお互いに疑問手もなく、プロでいうところの第一感の手の積み重ねで勝敗を分かつ分岐点に至っていることが多いことに。

プロがやはりすごいのは、第一感と呼ばれる、一目その局面を観たときに普通ならこう指すよね?という手が大体プロのほとんどの常識というか共通感覚として一致していること。その積み重ねのなかで、いつしか訪れる形勢の境目。しかもその局面が、そこまではそれほどおかしくなかったはずなのに、あるいはむしろこっちがよかったはずなのに…という手順の末に現れることもある。自身が苦戦する局面として。

ゆえに、プロ棋士は棋理としての手順だけではなく、本人の思想・スタイルによるアレンジを加える。それが加わることでいつか現れる決定的な局面に対する自身の覚悟を決める。コンピュータソフトが強くなった、コンピュータ将棋がここで形勢が大きく振れたという数値だけではわからない部分、そこに至るまでの過程における必然性や、その局面が駄目だったとしてどうするべきだったか、どこまで修正手順を遡るべきなのか?というのは、実はソフトの解析結果だけでは分からないような気がしている。

序盤感覚において常識に囚われすぎないようにすること、終盤において人間には発見できなかった無筋の終盤のアヤを見つけ出すことにはソフトの解析は向いているかもしれない。ただそれ以外の部分であまりにソフトを信頼しすぎると袋小路に陥るような気がする。(のは、以前はソフトを使うと変な癖がつきそうと思っていた私の古い固定観念かもしれないが)

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プロ棋士にみる、どの戦型が得なのか?問題。

プロの対局を年度別にみていくと、大体先手のほうが勝率が高い、勝ちやすい、という傾向が見えます。

全対局の勝敗で、後手が年度勝ち越しを決めた時には大きく話題となりました。(主にゴキゲン中飛車と85飛車戦法の躍進によるものでした)。

プロはもちろん生活が掛かっているので、戦型選択は非常にシビアに行っていると思います。得意不得意や信条で選ぶ人ももちろんいますが、プロ棋士総体としてはベストチョイスで戦っている。

なのでプロ棋士の戦型毎の勝率をみれば各作戦の良し悪しや、アマがどの作戦を深く研究するか?の参考になるかもしれない…とおもって調べてみました。

こういう調査のときに非常に便利なサイトがこちら→http://kenyu1234.php.xdomain.jp/menu.php

で、各年度別の勝敗をみて、そのなかで各戦型毎の勝率をチェックしてみました。主に直近三年でざっくり確認。

【時代は振り飛車…なのか?】

結論から書きますね。結論、一番良い先手番の作戦は…

先手三間飛車です!直近4年間の出現率でいうと、たぶん一番勝率が良いです。
2016年が35-32、2017年は32-21!
理由は知りませんがかなりアツい。

相振り飛車に逃げられても、相振り飛車の勝率も先手のほうが(ここ直近2年間は)良いのであんしんですね。


先手四間飛車もここ3年は意外に頑張ってます。15年が27-26、16年が14-18で負けてますが、17年度は11-10。

こうなると振り飛車すごいじゃん、俺やっぱり転向するわ!となる居飛車党もいるかもしれませんが、先手中飛車がイマイチなんです。15年こそ65-50ですが、16年が52-61、17年度も35-52というかんじ。超速系の対応策が優秀すぎるんでしょうかね。

先手向かい飛車も悪くないです。15年が39-20!、16年35-33、17年度が13-12。出現数が若干少ないですかね。後手が飛車先決めてくるならば…という展開も多い気がします。



【居飛車党のあなたへ】

居飛車の戦型でいうと、矢倉と相掛かりがあまり勝率がよくないです。矢倉は昔は先手が良いとされていたものですが、ソフト台頭以降、色々後手に有力な手順がでてきましたね。例のソフト型雁木もこの矢倉カテゴリに含まれている可能性もあるのかな?

相掛かりは採用率は安定的にそこそこ高いのですがそこまで先手が勝ち越す作戦ではないのが全期間通しての印象で、特に直近3年間は後手が結構勝ち越しています。2015年が54-64、16年が81-87、17年が39-49。

となると、居飛車先手の花形はやっぱり角換わりでしょ?と思ってみると…2015年が140-102、16年が119-101と確かに良いのですが、例の「金を一路飛車側に寄せて一段飛車に構える」作戦がでてきてから一変したんでしょうかね、17年は驚きの58-58。もはや稼げる作戦とはいえなくなってきた気がします。

横歩取り(を先手で受けるの)も、先手の作戦としては有力です。85飛車の超初期(00年代?)や、84飛車の新趣向(13・14年?)は後手が勝ち越しているんですが、ここ三年はそれなりの採用数があるにもかかわらずキッチリと先手が勝っている印象です。

ただ横歩取りは後手が誘導できるので研究しがいのある作戦ということで、採用数が多かったのでしょうね。しかし今期は採用数自体が減少しそうです。勇気流の影響かもしれませんし、横歩のオープニングからソフト型雁木にスムーズに進めるのが影響している気がします。

戦型選択別に勝率を見てみましたが、居飛車党の先手番でそれほど優秀な作戦がある感じではないことがわかりました。現状の混沌さを表している気がします。


どの戦型が得なのか?という意味でいうと居飛車の作戦が拡散しているのでその結果、一点集中している振り飛車に研究の深さで及ばずに先手の手番を活かした振り飛車が有力になっている…ということなのかもしれません。

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