第76期C級2組順位戦、七回戦迄の結果。


第76期C級2組順位戦の七回戦の結果が昨日出揃った。ついに全勝で一番手を走っていた増田に土がついた。その結果の昇級争いは以下の通りとなった。

【7勝0敗】藤井聡(45)、今泉(47)
【6勝1敗】増田(5)、伊藤(14)、佐々大(48)

デビューしたての3人が昇級争いに絡んでいる。しかも増田と佐々木大は直接対決がある!下手するとというかかなりの確率でこの直接対決で勝ったほうが昇級する可能性が高いのではないか。もし万が一佐々木大が勝って、デビュー一年目である藤井聡太、今泉健司、佐々木大地の三人が昇級したら前代未聞の事態と言えよう。

以下、昇級争いしているメンツの今後の対戦相手。

藤井聡太が矢倉、梶浦、三枚堂。
今泉が牧野、中田功、瀬川
増田が佐々木大、佐藤和、神谷
伊藤が及川、杉本和、中田功
佐々木大が増田、村中、藤森


相手関係でいうと今泉が一番楽に見えるが、最後の瀬川戦が鬼勝負だと思う。瀬川さんも今泉さんもお互いにプロ入りに苦労された同士なのでこういう戦いになるとプレッシャーは今泉さんに掛かる気がする。次に相手関係的にはイトシンさんか?藤井聡太・増田・佐々木大は直対があるせいもあるが相手が強い。

まだ誰が上がるかわからないが連勝が止まった増田は次の対局に命を賭けてくるのではないか。

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腰の重い両者の激突 ▲藤井聡太四段-△高野智史四段(第76期順位戦C級2組7回戦)

▲藤井聡太四段-△高野智史四段(第76期順位戦C級2組7回戦)

若手同士の将棋とはちょっと思えない、じっくりした如何にも順位戦らしい将棋だった。というか…対局を観戦中に以下のように私は呟いた。



出だしから駆け引きがあった。藤井聡太四段が最も得としている作戦はやはり角換わりだろう。その意向のオープニングに対して後手の高野四段は44歩とし、雁木に進めた。その手を見た瞬間、藤井聡太さんががっかりする様子が映っていたという。

後手の雁木に対しては先手が必要最小限の囲いで右四間飛車から攻めたてる構想がある。豊島将之が得意としている作戦だ。藤井聡太もその道をなぞるが44歩とするということで高野四段は想定内だったのだろう、本譜手順で右玉に構えた。一旦雁木をみせ、先手の形が判明してから右玉にすることで通常の右玉よりも条件が良くなっているのが主張点。

高野智史四段は師匠が千駄ヶ谷の受け師とも呼ばれる木村一基九段。師匠同様、受けが強い将棋なのかな?と思わせる序盤戦で、後手としては徹底待機。先手には打開の権利と義務がある展開に。後手の構えは丁度飛車落ちの上手のような感じで、飛車がある分反撃がキツいので先手も攻撃するのに勇気がいる。というわけでなんとも言えない手順がしばらく続く中盤戦となった。

しかし徐々に後手の指す手が難しくなっていく。最近の将棋では手得の重要性が薄れてきたとは言え、先手と比べて余りにも損をしすぎたかもしれない。端攻めを受けるための22金は駒落ち将棋で言えば正に仕掛けどころ。藤井聡太四段も、後手玉が居玉になった瞬間に攻撃を開始した。



そこからは勿論難しい局面が続いたのだが、先手ペースを維持拡大し危なげなく藤井聡太四段が勝ち、順位戦七連勝となった。まだ順位が低いので昇級確定ではなく、どこまで行っても全勝しかない厳しいレースが続くと思うが後半戦一つの山、強敵だった高野四段に勝ったのは大きい。

昇級争いは以下のメンツに絞られたように思う。

【7勝0敗】藤井聡(45)、今泉(47)
【6勝0敗】増田(5)
【6勝1敗】伊藤(14)
【5勝1敗】牧野(17)、佐々大(48)

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昨日のC2の感想。一敗勢が5名に減少。

C級2組は6回戦までの結果が出揃った。一敗勢に動きがあった。一敗をキープしたのが高野、伊藤真、佐々木大の三人、二敗目を喫したのが大橋と三枚堂、そして一敗対決だった渡辺大と順位が良い三人。一敗キープであれば昇級可能性が高かったので、痛い敗戦。


高野 智史四段(5勝1敗)○-●中田 功七段(2勝4敗)
伊藤 真吾五段(5勝1敗)○-●島本 亮五段(1勝5敗)
石田 直裕五段(4勝2敗)○-●大橋 貴洸四段(4勝2敗)
及川 拓馬六段(2勝4敗)○-●三枚堂 達也五段(4勝2敗)
渡辺 大夢五段(4勝2敗)●-○佐々木 大地四段(5勝1敗)


以下上位陣の並び。
【6勝0敗】増田(5)、藤井聡(45)、今泉(47)
【5勝1敗】高野智(13)、伊藤(14)、牧野(17)、大平(39)、佐々大(48)
【4勝2敗】都成(3)、三枚堂(6)、石井(7)、高見(9)

順位一桁の二敗勢までにギリギリチャンスがあるか。増田は一敗でも上がれそう。藤井聡太と今泉は順位は悪いのだが今日の結果一敗勢で2人よりも順位が上のメンツが4人に減ったので、一敗で上がれる可能性も出てきたかもしれない。

藤井聡太は高野智史との直接対決、今泉も牧野との直接対決を控えており、ここを叩くと2人が協力し合う形で楽になる。

一敗勢の大平は安定タイプではないのと後半に強いメンツが控えてるので一敗キープでゴールするイメージが湧きにくい。伊藤真は8、9回戦連勝ならば一敗キープもありえる。

藤井聡太の最終戦が鬼勝負であることは未だ変わりない。

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藤井聡太四段、順位戦6連勝!(対脇八段戦)

いやー強かったですね!

先後が予め決まっている順位戦。脇先生はどういう作戦を取るかと思ったら相掛かりの26飛車型でした。最近は下まで引く将棋が多いので少し珍しいかもしれません。

28手目で藤井聡太四段は△85飛車と浮きました。棒銀模様で来られる筋が厄介とみての防御の手。対する脇八段は28に飛車を引きました。この辺は先手の棒銀模様が炸裂しそうに見えました。プロであってもこの単純な筋が受けにくいものなんだなと感心しました。

36手目22銀と上がった局面。兎に角棒銀炸裂させないためだけにここまでの数手を費やしている後手でしたが、一歩損をして自分から角交換して…と起こっていることだけ書くとかなり後手が酷い感じです。

ただ37手目の▲45銀が緩手だったかもしれません。一目アマチュアだと56角と23の地点に足したいところでした。その場合、後手は41角と受けるんでしょうか?NHK杯の千田vs藤井聡太戦を思い出しますね。

42手目、後手が一段飛車に構えたところではもしかすると後手が良くなっているかもしれません。玉の位置、飛車の位置、桂馬の活用度で後手が優り、歩切れではないので一歩損がそこまでデメリットになっていない感じです。

その後の先手の指し手はすこし、序盤の積極策との組み合わせが悪かったように見えました。54手目の△38歩が軽妙な垂らし。序盤に損した歩でしたが取ってもらったメリットがありました。と金を作られると大変、ということで飛車で取りますが、角打ちからの金交換で龍を作った後手が良くなったと思います。

絶妙の局面で夕食休憩を迎えた藤井聡太四段はじっくり考えて順位戦らしいじっくりした手順を選びます。

先手は飛車の位置が悪く、桂馬が活用できないため苦戦を強いられそうな自陣です。長くなっても構わないという方針の後手に対して先手が6-7筋あたりで戦いを起こそうとしますが反対に押し戻されることが確定的となって早めの70手まで、投了となりました。

連勝記録が途絶えてからの藤井聡太さんは正直、ちょっと普通じゃない状況による動揺が後から追いかけてきたかのようなギクシャクした指し回しでした。しかし最近はまた危なげない指し回し、老獪さすら感じさせる雰囲気が戻ってきました。

是非一期抜けを目指してこのまま連勝を続けてほしいものです。

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昨日の将棋の感想。(17年6月8日の順位戦など)。


私が居飛車党なので、相居飛車の将棋で作戦的に面白かったのを取り上げます。

ちなみに三浦vs久保戦ですが、先手が角を切った手からはどうだったのでしょうか?
解説コメントもあまり読んでないのですが、振り飛車側がありがたい展開だったように思いました。
まだ三浦さんは本調子じゃないのかもしれないな、と少し思いました。

面白かった序盤があったのは以下の三局。

▲村中秀史六段vs△大橋貴洸四段:後手の袖飛車
▲長岡裕也五段vs△遠山雄亮五段:先手の桂馬単騎の攻め
▲渡辺正和五段vs△佐藤和俊六段:後手のソフト発案雁木

以下、それぞれに簡単に感想を。

▲村中秀史六段vs△大橋貴洸四段:後手の袖飛車
大橋プロの服装がツイッター上では話題になっていました。プロは目立ってナンボ、なのでとても良いことと思います。
作戦がなかなか凝っていて、左美濃+袖飛車。しかも序盤から中盤にかけては優勢だったように思います。

時間のない村中さんが上手く粘り強くさして逆転。70手台の応酬のどこかで後手に良い手があったのでしょうか。角がなくなってからは後手の攻めが細くみえました。
あとは持ち時間が2時間余っていたのでそれを70手台のどこかで投入してほしかったです。


▲長岡裕也五段vs△遠山雄亮五段:先手の桂馬単騎の攻め
この将棋はびっくりしました。
角換わりの序盤と言っていい局面で、先手が省略出来る所をすべて省略して桂馬を単騎で跳ねました。ソフト発の桂馬単騎よりも条件が悪い(53の地点に駒が3つ利いていて、71の地点も銀が利いている)のに、単騎跳ね。これで上手くいくの?と思いましたが中盤のワカレは先手が指せるということなので本当にびっくり。私の序盤手順的にこの作戦は投入できるので少し勉強しようと思いました。
どこで逆転したのかはちょっとわからないのですが、先手が守勢に回った展開となり、後手がはや逃げしまくっていたのがよかった、先手の居玉が祟る展開だった、という印象をうけました。遠山さんはブログに対局内容を書かれてるのであとでチェックしたいと思います。

▲渡辺正和五段vs△佐藤和俊六段:後手のソフト発案雁木
これは最近流行しつつあるという噂の、新タイプの雁木です。本局の攻めをみる限りだと相当優秀ですね。これも私の序盤手順でいえば導入可能なので試してみようと思います。
細かくは色々ありますが、雁木側だけ角を打たれる心配がなく、先手は常にその制約を受けつつしかも先行されている…という。ほぼ圧勝といっていい内容でした。


最近のプロ将棋はソフトの影響が良い方向に出ていると観る将棋ファンとしては言ってもよいと思います。
ただ、プロの中には勿論ソフトを参考にする人もいれば、それを潔しとしない人もいます。個性をどこまで表現するのか、どうやって生き残っていくのか、その両方のバランスが難しくなってきたように思われます。

以下、私が購入できたはずの、藤井聡太扇子の顛末をお知らせして〆とさせていただきます。


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