誕生日で抜け番。第72期B級1組順位戦

タイトルは仮です。阿久津さんが誕生日のため抜け番でした。(たまたまです)。

削がれた更新意欲を、ゆるい更新でしのぐ。老人が酔拳で戦う、という感じですね。

この前、youtubeでジャッキーチェンの昔の何とか拳ってのをたくさん見ました。なんとなくアガりましたのでお勧めします。

たぶん、出社前にジャッキーと一緒に蛇拳とか、酔拳とかやってから会社に行ったら、気分よく出勤できると思います。・・・その勢いで上司を殴らないようにしてくださいねw

さて、あっ君こと阿久津さん、あつくつさんこと、阿久津さんの前髪ですが、たぶん今、過去最高にカッコいいと思います。そうなんです、もともとイケメンだし、おでこが広いのは禿たのではなく、もともと広いんですよ。

広い人は短い前髪、これです。山崎隆之プロがいい例ですね。決して髪の毛は多くない。おでこもなんとなく広そう。しかし禿ないタイプ。で、あの髪型です。美容室に行ったら、「分けなくていい程度の長さに」っていえばいいんですよ。それで大体は解決します。

前髪はどうしますか?って聞かれたら「何もつけずにおろしてても自然になるように」って答えるんです。あとは、もう天気の話でもしてれば完成です。切ったあとに何かつけますか?って言われたら、「今日はこのままでいいです」って答えるんです。どうせ、美容師がやったスタイリングなんて後で再現できないんですから。

そして、これで阿久津さんの結婚は間違いないですね。もともとのイケメンが最強の髪型を手に入れた。いわば猛烈な攻め将棋の中村太地が振り飛車党から居飛車党に転向したようなもんですよ。。

・・・このまま阿久津さんの前髪談議だけでブログ一つ別に建てられる(タイトルはあっ君の前髪)ぐらいには語るつもりですけど、そろそろ怒られそうなので、以下感想を簡単に書きますね。

お昼時点、夕方時点、終局後、という感じになると思います。例によってその時間帯の私の気分と、湿度、温度、によって分量は変わります。蕎麦打ちと一緒ですね…。

今、お昼時。

藤井vsハッシーは藤井先生の例の形。どちらにどういう工夫が出るのか?に注目。ただ私はこの角交換振り飛車は全然歓迎なのでどういう作戦が取られてもOK。この形というか角交換型で急戦調の含みがなくて・・・っていう作戦は居飛車党にとってはそんなに脅威じゃない気がするんだけどなあ…。

アマがやるなら、断然4→3とかの石田流系かごきげんでしょうね。(ゴキゲンの超速はアマ一定レベル以下の大部分の人にはそれほど勝ちやすい戦型ではないとおもう)。

畠山鎮vs鈴木大も角交換振り飛車ですね。

山崎vs木村一戦は先手の相掛かり。最近そういえば将棋ウォーズで相掛かり調が増えてきた気がします。理由は私がどっちをもってもやるから、というだけなんですがw

山崎流の角道をあけるのをなるべく後回しにする指し方は、意外に悪くないですよ。是非お試しください。少なくともひねり飛車よりは居飛車党に向いてる気がします。

丸山飯塚はノーマル角換わり腰掛銀っぽいです。スペシャリストの丸山さん相手に、穴熊の作戦が出るか?&先日のダニーのような打開になるのか?に注目です。

みっちーvsとよぴーは、横歩取り。とよぴーにとってはA級で通用するかどうか?の試金石第二弾っていう戦いですね。

松尾広瀬は後手のごきげん中飛車。戦型は超速に銀対抗ですね。私は相当前のブログで超速にはこの銀対抗しかないような気がするなーと書いた覚えがあります。それが主流になる前ですね。だからといって何も偉いわけでもなく、私の棋力があがったわけでもないのですが。耳年増、みたいなやつですね。女の子はみな、耳年増なんです。お勉強してるんです。おニャン子クラブ懐かしいですね。。

お昼休みはとりあえずそんな感じでした。

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夕方は、あまり見れませんでした…。

ただ、畠山鎮vs鈴木大介戦の穴熊にしてから銀冠は、後手にそれほど有効な手段がなく、穴熊になることもないので、銀冠最終形として考えている場合に、隙のない駒組みのやり方かもしれないと思いました。

夕方時点で松尾vs広瀬戦は流石に先手が良さそうと思いました。藤井vsハッシーは上手に組み上げるものだな…・と先手については思いましたが、先手の得がどのぐらい残っているのかは不明。角換わり腰掛け銀になった丸山vs飯塚戦は新手・新構想に期待。

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そして今は朝。結果はというと・・・


高橋 道雄九段(0勝2敗)●-○豊島 将之七段(2勝0敗)
先手の横歩取らずからの中原囲い。これは中押しで後手の圧勝でした。

畠山 鎮七段(2勝0敗)○-●鈴木 大介八段(0勝2敗)
これは夕食休憩時点の構想が面白いなと思いましたが、そこからが大激戦。馬を作った先手が良さを保ってそのままゴール。先手玉がよく動く?働く?将棋でした。

丸山 忠久九段(1勝1敗)○-●飯塚 祐紀七段(0勝2敗)
後手が相当攻めました。飯塚さんらしい攻め。しかし後手の攻めがさっぱりしたところでは、先手良し。馬で飛車をとって自陣に引きつけたところでは流石に先手が良くなっていたが、その手前では後手にも他にやりようがあるかもしれない・・・と思いました。

松尾 歩七段(2勝0敗)○-●広瀬 章人七段(1勝1敗)
これもプロレベルでは先手が良さを保って危なげなくゴールした感じでしょうね。ちょっと悩める天才は長くなりそうですなあ…。

山崎 隆之七段(1勝1敗)●-○木村 一基八段(1勝0敗)
これは不思議な力戦だった。先手が良さそうな局面から後手の桂馬が歩の餌食になる前に大仕事をしたところでは後手勝勢になっていた。山崎さんにとっては残念な将棋だろう。

橋本 崇載八段(1勝1敗)●-○藤井 猛九段(1勝1敗)
千日手指し直しからの先後入れ替えでまた角交換四間飛車。しかしこれは藤井プロの経験値が生きた戦いのような気がしました。というか、ハッシー不出来な戦いでは?

結果は松尾、畠山鎮、豊島が連勝スタート。連敗スタートは高橋、鈴木、飯塚。





勝負という生き方 将棋棋士32人の肖像勝負という生き方 将棋棋士32人の肖像
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内容紹介
羽生善治が、谷川浩司の光速流を目の当たりにした際の高揚を楽しげに語る。
佐藤康光が、タイトル戦の終局直後に思わず涙した理由を語る。
郷田真隆が、自らの信念と美学に裏打ちされた独特の将棋観を笑顔で語る。

トップ棋士だけではない。勝負に生きる者には、ひとりひとりに大舞台がある。
自らの哲学を、名誉を、人生を懸けて戦う棋士の姿にベテラン観戦記者が迫る。
将棋世界の人気連載「感想戦後の感想」から、32編を選り抜いて収録。
著者について
高橋呉郎(たかはし・ごろう)
将棋観戦記者。
昭和8年生まれ、千葉県出身。早稲田大学文学部仏文科卒業後、光文社に入社。『女性自身』『宝石』などの編集に携わる。
梶山季之主宰の月刊誌『噂』の編集長。将棋ペンクラブ大賞選考委員。著書に『週刊誌風雲録』(文春新書)など。

テーマ : オセロ&将棋&囲碁&チェス - ジャンル : ゲーム

Tag : 橋本崇載 藤井猛 松尾歩 広瀬章人 丸山忠久 飯塚祐紀 畠山鎮 鈴木大介 高橋道雄 豊島将之

僕の考えた第三回電王戦への登場プロ棋士

僕の考えるシリーズ、いいですね。好評は全くいただいてないですが、個人的には間が持つのと手間がすくないので、とてもいいです。どんどん妄想していきたいと思います。

テイスト的にはややふざけ気味でいきますが、将棋とプロ棋士とプログラマとニコ生とニワンゴに対する尊敬は世界一ですから。世界で一番私がそれらを尊敬しています。のでなるべく大目に見てください。文章にその尊敬が表れないのは私の技量不足によるものです・・・。

第三回の登場棋士としては第二回以上にグレードアップしている必要があります。そして勝てるプロ棋士を並べないと意味がないです。

なので大将は羽生さん、副将が、渡辺明、その次が森内名人・・・ってのは無理だと思うので、現実的なラインで考えてみますね。

でもこういうラインナップってわくわくしますよね。なんというか、昔キン肉マン消しゴムでこういうのやりませんでしたか?一人遊びで。チーム編成して戦うやつ。超人のなかに一人だけ人間のジェロニモが混じってるんですよね・・・そして手が千切れたり、火であぶったり、熱した針金で穴を開けたり・・・。

今回は全部人間ですけどね…。

五人制なので「先鋒、次鋒、中堅、副将、大将」という順に考えてみました。オーダーテクニックも当然活用しますよ☆

・・・と思ったんですが、オーダーテクはなかなか難しいですね。コンピュータは全部等しく強いので。前回同様に「先手・後手・先手・後手・先手」だとして、ということにしますね。

前回負けてるので第三回も先手を人間側多めにしましょう。これは絶対だと思います。

先鋒(先手):佐々木勇気
若き天才、可愛い天然。の佐々木勇気さんですね。阿部こうる君の後釜といえばここしかないでしょう。阿部君並みに場をホンワカさせてくれると思います。実力も折り紙つきですし、ニコ生にもなじみがあります。戦型は任せますが、相居飛車になることでしょう。

手の見え方は半端じゃないので、震えずに圧勝。まず人間、幸先の良いスタートです。


次鋒(後手):広瀬章人
生涯勝率が高くて、終盤が強くて、後手番に得意戦法がある。といえばほぼ広瀬章人一択のような気がします。最近悩める天才ですが、振り飛車穴熊は速度計算が苦手なコンピュータとしては、手ごわい相手になりうる。・・・んじゃないですか。知りませんけど。

将棋倶楽部24でみた穴熊は結構ひどい目にあってましたけど、広瀬プロが居飛車か振り飛車穴熊で先手COMがノーマル振り飛車か、相穴熊ってのはめちゃくちゃ見てみたい気がする。

ここも当然、コンピュータ特有の速度計算ミスが出て、人間二勝目です。



中堅(先手):屋敷伸之
ここもニコ生でお馴染みですし、ご本人も快諾してくれそうな雰囲気があります。A級で先手番は落とさないという点も大きいですね。

がっちり固く囲う作戦で、中盤までに得た微差をキープ、徐々に広げての中押し勝ち。が期待されます。或いは奔放な忍者屋敷復活でもいいです。何となくですが、イベントとして楽しんで、特に震えることなく戦型もいつも通りに選択して、ニコニコしながら勝つ。そんなイメージがあります。根拠のない妄想ではありますが。

人間、早くも勝ち越し決定です。



副将(後手):高橋道雄
ここ数か月の間で、その印象を大きく(良い方向に)変えたのは高橋道雄先生だと思います。将棋は名人級。ヲタク度も名人級。全盛期の歴代名人たちに勝ちまくる姿もすごかったですが、現時点でもA級棋士として、作戦勝ちどころか最終盤まで勝ち、という局面を作れるのは本当にすごいです。今はA級ではないですが、実力はAクラスですね。

先手番でももちろん強いんですが、今後手番で戦型固定されていて、研究が深くて強くて、タイトルホルダーの実績も兼ね備えつつ、全体の精神的支柱となりうるベテランで、かつニコ生視聴者の心をわしづかみにできるといえば、みっちーしかいません。

終盤に失速することがなければ、勝ちます。そこだけは人間には寿命があるので約束できません。米長邦雄前会長も若ければ、あるいはあの女性記者が邪魔をしなければ、それとも愛人がいれば、勝っていたはずですから。


大将(先手):行方尚史
最後はもちろんこの人。「ひろゆきの仇をなめかたで討つ」。これです。

あげまんの奥さんにはもちろん応援にかけつけてもらいましょう。今、将棋界で一番強い人・・・のなかで最も出演して差し支えない人、といえば行方さんです。

タイトル経験はないですが、その才能は若い頃から嘱望されており、タイトル初挑戦も決めて、もっとも心技体が充実している。奥さんもいる。今が幸せの絶頂なわけです。

仮に負けても、奥さんに慰めてもらえる。ひろゆきは多分、犬に癒されたはずです。散歩しながら。それをおもえば、全然大丈夫。

下手したらという言い方もあれですが、タイトルホルダーとして対戦する可能性もありますが、それもまたよし。三冠王とか四冠王が出るよりもマシでしょう。

戦型はやはり矢倉ですね。矢倉か、あるいは新米長玉でもいいと思います。どんな戦型であっても、愛のちからできっと勝ちます。



もう一度整理すると・・・

先鋒(先手):佐々木勇気
次鋒(後手):広瀬章人
中堅(先手):屋敷伸之
副将(後手):高橋道雄
大将(先手):行方尚史

これですね。たぶん、これでFAだと思う。

これなら最低3勝・・・いや4勝はできますね。全勝まであると思います。

最強オーダーだと思うんだけどなあ・・出せる範囲では。どうでしょうか?



めちゃくちゃ売れてるらしいですね。

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遂に順位戦開幕! 第72期B級1組順位戦

B級1組1回戦が最初に行われました。結果は以下のとおり。


△高橋 道雄九段-▲広瀬 章人七段・・・広瀬勝ち。
後手番では横歩取り、というみっちーのいつものパターン。に大平先生も注目する形へと進む。前期A級で久しぶりに渡辺明が用いて終盤勝ちになっていた形。

これが空中戦らしい激しい応酬で、最終盤残り13分。先手玉に詰みがあったが高橋が寄せを誤って負けになった。かなり勿体無いが仕方ないところか。広瀬にとっては大きな一勝になりそう。


▲橋本 崇載八段-△丸山 忠久九段・・・ハッシー勝ち。
今年のハッシーは振り飛車か?居飛車か?という意味で注目していたのだが、振り飛車。しかも端歩一手ついてからのごきげん中飛車。見た目がサラリーマンというかんじで好印象ですが、北浜先生が係長にみえるのに、ハッシーすごくまじめそうにみえるのに、なぜだか少しだけ胡散臭さが抜けない(いい意味で)。やはり池袋が似合います。

ハッシーが中盤で優位を握るとそのまま落ち着いた指し回しで中押し勝ち。ハッシーの筋の良さが存分に発揮された将棋だった。



△山崎 隆之七段-▲阿久津 主税七段・・・山崎勝ち。
後手の山崎王子が、積極的な矢倉中飛車へ。しかし中盤で攻めがひと段落してからは先手阿久津さんのターン。このままいくと先手がよくなりそうな雰囲気。山崎さんもおでこ広いけど髪型が上手。分け目作らなくていい長さに阿久津先生もしたらいいのにな、見た目は整ってるのだから、と思う隣のお姉さん目線w

中盤あたりで先手の阿久津が穴熊に組み替えたのは苦しさを意識してのものだろうか?成り駒の物量作戦で全く穴熊が活きない終盤になっていたが、反撃してみたものの案外思わしくなく穴熊にしたということだったのかもしれない。


△松尾 歩七段-▲鈴木 大介八段・・・松尾勝ち。
ここは本日注目の一番となりました。戦型的に。しかしそれが千日手に。
先後入れ替えて松尾先手での角交換振り飛車は似たような陣形から先手が寄せ切りました。細かくは見ていません。。


△畠山 鎮七段-▲飯塚 祐紀七段・・・畠山勝ち。
ここも同様に注目の一番。やはり角換わり系が私は好きです。
相腰掛銀から、後手が穴熊にする作戦。先手の攻めが続くかどうか?だが、本局は穴熊の深さ遠さが生きた。先手の飛車角という攻めの主力が穴熊玉から最も遠いところに行ってしまったあたりでは後手ペースだったように思う。


△藤井 猛九段-▲豊島 将之七段・・・豊島勝ち。
未来のタイトルホルダーに現代振り飛車の創造者、藤井が立ちはだかる。B1で通用するかどうか?が占われる、そういう戦い。

戦型は角交換振り飛車で、以前豊島はこの戦型で本家に何度ややられているように記憶している。ただこの戦法もだいぶ認知度が高くなっているので色々対策は持っているところだろう。

この戦型の、後手番での振り飛車らしい展開。端歩はつきこされて玉形は銀冠と平美濃、攻め駒も攻め筋もそれほど多いわけではないが実戦的に相手玉を薄くしていく。ただ一目切れそうな攻め。先手の豊島が落ち着いて対処して後手の藤井の攻めが切れ筋であることが明らかになって藤井が投了した。


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全体的な対戦結果については、どちらが勝ってもオカシクない組み合わせなので特に触れないが、広瀬章人の勝利はかなり大きかったように思う。というか、悩める広瀬章人。大いなる才能とイマイチ爆発しない最近の成績。

高橋先生は年齢を考えるとしかたないところだが中終盤まではいつも一線級相手でもぎりぎりまで追い込むのだが、最後で失速してしまう、ということがここ最近の順位戦では多いように思う。

豊島は一期抜けの期待がかかるが、もし一期抜けを実現すると通算成績7割のままでのA級が久しぶりに誕生することになるのでぜひ頑張って欲しいところだ。


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羽生善治挑戦者に!降格は高橋道雄&橋本崇載。第71期順位戦A級最終局

第71期順位戦A級最終局が昨日行われた。結果としては、羽生善治三冠が挑戦者となり、降格は高橋道雄九段&橋本崇載八段となった。

降級者も挑戦者も決まっていない最終局だったが、正直若干盛り上がりに欠けたようにも思う。その責任?の多くは橋本崇載プロにあった…と考えたのだが、プロの解説には、ハッシープロは特に悪手を指したわけではない、と解説されていたようなので羽生善治三冠が上手かった、という当たり前のオチになるのだろうか。

ハッシーの敗着は相手が羽生善治だったこと、という言葉まで飛び出したらしい…。


ただこの将棋が、特に先手にチャンスなく、一番早く、圧倒的な差で終わったために一辺に挑戦者と降級者が決まってしまったので、盛り下がったのは事実だと思う。たとえ同じ結果だとしても、その他の対局の結果を思うと、ここが一番最後に終わるべき将棋だったのだ。

ハッシープロは正統派の本格的な将棋であることが特徴であり強みだったはずだが、一線級の相手とあたることになった今期においてのみ、振り飛車を主軸、しかもノーマル振り飛車を多く投入した結果、勝率5割未満の作戦を一線級の相手にとり続けた結果、全棋戦通じての勝率は三割台で終わってしまった。

勿論、相手は強かったが、負けた相手の中には、今までであれば勝っていたであろう相手も結構含まれていた用に思う。それだけA級であることの重圧が大きいというのを間接的に物語っているとも言えるが。

将棋としては先手の橋本崇載プロが、中飛車をとり、34手目の羽生善治プロの力強い金上がりでほぼ終わっていた。ただし玉が薄い将棋なので決め方が難しいと思っていたが、ここからの構想が鮮やか過ぎて本当に独り別世界にいるなと感じた。

ニコ生の解説では先手の凝り固まった駒に触れるような展開を予想していたがそうではなく、全くその辺には触れずに、二枚の角で睨み倒すような戦い方だった。

ある意味、チェスのような、チェスの戦い方を知っている人間がそれを将棋に転用したような勝ち方だった。合気道などの空気投げ、に等しい勝ち方であり、不思議な味わいがあるので是非見て貰いたい将棋ではある。


次に終わったのが、どちらも関係ない渡辺明郷田真隆の対戦。これは素晴らしかった。郷田真隆という棋士が後にその功績を振り返られた時に必ずそこに加わるであろう、一局だった。

渡辺明はその準備がある局面において無駄に時間を使うことをしない。その結果スッポ抜けることもあるのだが、羽生世代の強さ・恐ろしさを分かっているからこそ、時間配分ではやや意図的に先行しているところがある。

この辺りは、糸谷哲郎が超早指しであることと似ていて、要は自分のペースで指していくことの重要性を示しているように思う。

将棋は相矢倉の最新型、ただし途中で郷田真隆が工夫をして見慣れない展開に。そして注目の局面は79手目▲3三歩。それに対する郷田真隆の大長考からの△2二玉。先手が細いながらも攻め立てているし、なによりあの渡辺明なのだから、先手が良いのだろう、という信頼感。だが、違った。

今後研究される局面であり、専門的なところには触れないが、郷田真隆があの三時間を超える長考でしっかりその後の勝ちを読み切り、その通りに勝ち切ったということに大げさに言えば、歴史的な価値があるし、まだ残ってる棋王戦の展開にすら影響をあたえると思う。

勝負どころで長考できる棋士の強さ・怖さを渡辺明は思い知ったはずで、それが番勝負にどういう影響をあたえるのか。終局時の残り時間は郷田真隆が一二分、渡辺明は一時間一五分だった。これで良しとするしかないと思うが、この一時間を惜しいと思うと羽生世代の時間ペースで勝負が進むことになりそうで難しい。


A級順位戦の恒例行事としては、深浦康市プロの一期降格にあるが、今期は残留となった。しかし最終戦は負け。A級の深浦康市プロを見ていると、そのガッツが空回りすることが多いように思われる。佐藤康光との本局もまたそういう印象を持った。

渡辺明であれば確実にスルーしたであろう局面にいちゃもんをつけにいって、結果的にそこから苦しくなった。なんでもない局面での1歩損はアマでも堪えるものだが、トッププロとなれば尚更だ。結局こういう落ち着き方をするのであれば、序盤で相手の言い分を聞いてあげても良かったような気がする。

ただこの残留で一皮剥ける、ではないが精神的な余裕が出て、見送ることが増えるような気もしている。本局は見どころは序盤、だろうか。

この将棋と残りの二局の結果を見る前に私は就寝した。羽生挑戦が決定し、ハッシー降級。後独りは?というところだったが、形勢判断で、高橋道雄プロであることが分かったからだ。降級可能性のある三人が全員負けて、そして順位が一番悪い高橋道雄プロが落ちるであろう、と呟いてから寝た。

その高橋道雄プロと三浦弘行プロの対局は先手の横歩取らずからの中原囲い。高橋道雄先生が得意とされている形だ。ただこの作戦の印象としては、飛車がよく左右に行き来する感じで、ひと目歩の上からの攻めなので細い。というもの。

こういう将棋を上手く指すのは圧倒的に中原誠先生で、あの大局観と手の見え方は尋常ではなかったと思う。A級で中原流の相掛かりでコロコロと羽生世代を倒していたのが懐かしい。

後手は仕方ない待機作戦を取ったが、先手の攻めが細く、しっかり受けられて後手の優勢となった。なったはずだったが、最終盤ではなんと高橋道雄プロに勝ちがあったのだった。この将棋は、屋敷谷川戦が終了したあとも続いていたので、この局面をリアルタイムで見ていた人たちは大変興奮したことだろう。

谷川浩司九段が落ちるのかどうか。ということがここ数年A級の裏話題になっている。米長邦雄中原誠の時代からすると確実に選手寿命が一〇年縮んたということだ。谷川浩司先生には少しでも長く現役を続けて貰いたいところだが会長職との兼務となると研究の時間がとれないだろうし悩ましいところだ。

そして屋敷伸之vs谷川浩司は後手のゴキゲン中飛車から相穴熊。一番後手のリスクを取らない展開ではあるが、先手がしっかり勝ちにいった戦型ともいえ、先手側からみると、郵貯の定期、のような安定的にリスクを取らずに、勝ちにった作戦。

長く指せば指すほど、先手がよくなっていくような将棋で、中盤あたりは後手の手段もかなり多いように感じたのだが、先手の応手が適格で徐々に後手の劣勢が明らかとなった。73手目の▲2九飛がとても良い手で、ニコ生の中村先生が一目で当てていた。流石不思議流。

結果、屋敷伸之プロはA級では先手番をすべて勝ち、後手番を全て負けることとなった。これがトッププロの現実なのだろう。

昨晩は偶然にも体調があまりよくなく、久しぶりにシラフで順位戦を遅くまで見ることが出来たがやはり将棋って、順位戦っていいですね。



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前著「盤上の人生 盤外の勝負」が覇道を歩んだ棋士を描いたのに対し、本書は異能派の棋士が多く取り上げられている。
彼らを語る老師の筆はひたすらに優しい。破滅主義的な危うさを漂わせつつも自らの才を恃みに生き、その才に殉じた数々の姿こそもっとも棋士らしいものであると語っているかのようである。
米長邦雄の追悼文を巻末に掲載。











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ハッシーが降級決定?第71期順位戦A級7回戦 高橋 道雄九段vs橋本 崇載八段

第71期順位戦A級7回戦
消費時間:91▲297△232
リーグ成績:▲1勝5敗△1勝5敗
先手:高橋道雄九段
後手:橋本崇載八段

この消費時間が物語っているように思うのだが…。△3二飛戦法から、相振り飛車となり、先手の攻めが綺麗に決まってほぼ勝負どころなく決まってしまった。

A級に上がったばかりの頃や、タイトルをとったばかりで不振に陥るケースというのは、今期絶好調である行方尚史プロなどにもあったことではある。ただ行方尚史のプライドをぎりぎり支えたのはトーナメントでの優勝。そういうプライドを保持して次にリベンジできるような機会が、ハッシーにも訪れることを祈っている。


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