第70期C級2組順位戦 10/18

10/18に行われた第70期C級2組順位戦について。

4-1の成績がいっぱいいて、一目では10人ぐらいか。全勝が3名。アベケン、中村太地、船江恒平という、新卒社会人風の面々。一人は優秀だが留年したクチか。

真面目な性質がこういう長い将棋には必要ということで上位二名はわかるし、地頭の良さということで船江恒平プロも納得できる。特に中村太地プロは振り飛車党からの転身が上手く行ったようで素晴らしい。

一敗勢ではなんといっても勝又清和教授が素晴らしい。どの将棋をみても、その勝ち方が完璧に美しいのが今期の順位戦における勝又清和プロ。続く澤田真吾・菅井竜也は関西が誇る実戦経験豊富な二人。特に澤田真吾は相当に伸びる気がしている。中終盤に得体のしれない不気味さがある将棋だ。(この日も負けたものの相当追い込んだ。)

最年少近辺の佐々木勇気阿部光瑠は苦戦中。どちらも将棋の内容が良くない。やはり奨励会の短いところの将棋と、順位戦という糊代を賭けた戦いというのは、つくりが全然違うのだろう、まだアジャストできている感じがない。

ただし、若いので今期・来期で勝ち負けになっていくのだろう。あせらずにその才能を開花させて欲しいところだ。


面白かった将棋は田中悠一vs長岡裕也の将棋(http://member.meijinsen.jp/pay/kif/meijinsen/2011/10/18/C2/5780.html)。長岡裕也プロは居飛車党の作戦家で、本局も失敗するものの、個人的には注目している棋士の一人だ。

3五歩の位の主張が裏目に出て四間飛車に飛車先交換されては辛い所だが、後手番とは?というのがよくわかる将棋だった。

2010年11月1日?5日の日本将棋連盟モバイル中継の感想

一応日曜日定例にしようと思っていて、遠山編集長からもお許しが出たと理解したので、日本将棋連盟モバイルだけで中継していた将棋の、一場面だけを紹介。(問題があれば止めますのでお申し付けください>将棋連盟)


王位戦予選 ▲渡辺明?△阿部健治郎
写真 (4)

最近では四段昇段後の伸び代が最もあった棋士阿部健治郎プロが、若手の出世頭渡辺明竜王と対戦。戦型は中座飛車となり、後手のアベケンプロが新手を出したのが上記の局面。桂馬の単騎跳ね。この単騎跳ねをみて思い出すのは、第四回朝日オープンの一次予選、アマプロの佐藤慎一プロvs川上岳男アマの将棋だろう。

本局の結論としては後手の攻めが無理筋だったということになるのだと思うが、私レベルであれば初見で見切るのは困難な「無理が通れば道理引っ込む」な奇襲だった。

対する渡辺明竜王は、超一流の証である初見の局面における解析能力の高さを示して貫禄の受け切り。



竜王戦五組昇決 ▲長岡裕也?△小倉久史
写真 (2)

長岡裕也プロの居飛穴に小倉久史プロのノーマル三間飛車。勝ちやすさでいえば先手が圧倒的に勝ちやすいと思われるが、穴熊王子の居飛穴を大山流で屠ったこともある、老舗の三間飛車の技に注目した。

上記の局面は築城後の捌き合いで両者ともに振り飛車がやれるとみていたところ。その後、一手のミスで逆転するわけだが、居飛穴対ノーマル振り飛車がどういう戦いなのか?というのが分かる。



王位戦予選 ▲丸山忠久?△森下卓
写真 (1)

後手の一手損中座飛車に。先手の方針としては竜王戦第一局のように一筋から攻める構想と、逆側から迫るものがあるが本譜は後者。

そして中座飛車に知悉する丸山忠久プロらしい研究が出たのが上記の局面。後手の応手の関係もあると思うが、一筋から行かない先手の方針の中では一番有効と思われる展開だった。(従来のは右翼が無能化していたが本譜は生きた)。


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将棋観戦

Author:将棋観戦
「将棋観戦記」というブログで、プロ棋士の将棋を観戦して思ったことを記しています。棋力はありませんが、将棋観戦の楽しさを一人でも多くの人に知ってもらい、「観る将棋ファン」を増やすために貢献できればと思います。主に順位戦速報・タイトル戦等、ネット中継されている将棋を中心に将棋観戦記を書いています。棋譜・符号はなるべく用いずに、将棋のルールが分からない人でも、将棋の勝負の面白みが伝わるように努力します。

基本的にはリアルタイムでの将棋観戦中に思ったことを書き溜めつつ、対局終了後の感想を付け加えて、将棋対局のあった翌日の朝7時頃にアップされるように将棋観戦記を予約投稿しています。「一日一観戦記」をモットーにしているので、同日にネット中継が重なった場合は、対局の重要度を個人的に評価して観戦記の投稿日を調整しています。

将棋観戦中に書き始め、対局が終了すると思われるところから観戦記を完成させていることが多いです。文章内の形勢判断は個人的主観によるもので、観戦中の控え室のプロの意見を取り入れず、将棋ソフトの解析を行なっていないため、形勢判断が正しくない可能性があります。

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