今日の見所 12/8(金)

12月8日(金曜日)の注目対局は以下の通りです。

順位戦A級 久保利明vs豊島将之

久保利明 14勝9敗 先勝率0.583 後勝率0.636。
豊島将之 28勝6敗 先勝率0.765 後勝率0.882。
久保は夏場から勝ち負けを繰り返している。
対する豊島は総合的には大きく勝ち越しているが、10月中旬から勝ち負けを繰り返しているのが気になる。
今までの対戦成績は10勝10敗の5分。順当に考えると今期の成績で豊島が優勢か。王将戦で対決する二人の前哨戦という意味でも注目。

女流王座戦 第4局 里見香奈vs加藤桃子
里見香奈 9勝4敗 勝率0.692
加藤桃子 14勝7敗 先勝率0.545
過去3局は2勝1敗で加藤が勝っているが、ここ最近は負けが込んでいる。
里見の巻き返しがあるか。

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Tag : 久保利明 豊島将之 里見香奈 加藤桃子

里見さんは、三段リーグを抜けられるのか?

里見さんは強いですが、三段リーグを抜けられるのか?というのは色々議論のあるところかと思いますが、私は多分抜けられるのではないかなと思っています。

あまり使いたくない言葉ではありますが、やはり人間力が違う。今後も注目度はますます上がっていくはずですが、そうなればなるほど、今までずっと注目され続けてきた中で、それをものともせずに、むしろ味方につける形で乗り越えてきたからです。

もちろん技術的には、特に相居飛車では経験値も足りないとおもいますが、そういうのではないところでの人間同士の勝負に必ずなってくるはずで、そうなると同年代の若者たちとは、くぐり抜けてる修羅場の数が違います。

後ろに背負うであろう期待や注目を認識した上で、平常心で戦える三段が果たして何人ぐらいいるか。


…と書くと技術的に劣っているような書き方になってますが、そんなこともなく、二段での無駄星なしでの三段リーグ参加ということは、既に三段の実力は持っているということです。

その胆力と終盤力、三段の実力。これらを考えればまずは初参加で勝ち越し以上を残してからの年齢制限までの何期かで必ず上がってくるのではないでしょうか。

女性の先輩としては甲斐さんが年齢を経て、経験値を増して、男性棋士にしっかり勝ち切る実力を身につけているように、三段リーグに残り続けることで確実に棋力を高めていくのではないかなと。

そういう点においては捨て鉢にならない傾向は女性のほうが高いとおもいますので、年齢制限からの退会に狂うことなく、実力を発揮し続けるのではないかなと。

なんと言っても、女流のタイトル戦に出続けているということで、そんじょそこらの若者とは訳が違います!…という感じで、ぜひがんばってほしいです^o^

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Tag : 里見香奈

里見香奈二段、無駄星なしで三段リーグ参加確定!(参加は来年4月から?)

里見香奈二段が昇段のリーチ目でしたが見事決められたようです。複数の棋界関係者のツイートで知りました。

3時から会見がある模様で、また今晩、片上理事と中村太地くんがニュース番組に出演するとのこと。

三段リーグはすでに始まってるので、初参加は次回、4月からの分になるのかな?終盤力は間違いないのであとは居飛車にシフトし切るのかどうか?ですね。香落ちがないので後手番も課題でしょうか。

後手番振り飛車、先手番居飛車という組み合わせで臨むのかどうか。時間があるのでリーグ参加までに序盤磨いて欲しいですね~。

取り急ぎ、速報情報でした。


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Tag : 里見香奈

振り子の行方 第24期女流王位戦第5局▲里見香奈女流王位vs△甲斐智美挑戦者

2勝2敗で迎えた振り飛車党同士の最終局。振り駒勝負は大きい。そして先手を引いた里見女流王位が居飛車を選択。後手はゴキゲン中飛車に。序盤の展開は第三局と同じで、第三局は序盤でかなり差のついた将棋に思われたが終わってみればなかなかの熱戦だった。

本局はどちらかが新構想を用意しているところで、男性プロだと勝っているほうが手を変えることが多いような気がするが、本局は後手が待ち構えていた。

第24期女流王位戦第5局▲里見香奈女流王位vs△甲斐智美挑戦者

その後、激しい応酬があった。結論からいえば、第三局の敗戦を大きな糧とする形で甲斐挑戦者がタイトル奪取という実を得ることとなった。

これは、私レベル同士でこの局面を迎えたら8割後手が勝つだろう、という局面が出現した。どちらかといえば、里見女流王位の選んだ道筋だったがすでに甲斐の準備の前ではどのような手順をとってもすでに苦しかった可能性がある。

これは八割方、後手の勝ちだろうという局面は66手目△4九飛打ちのあたり。後手の飛車は振り飛車の飛車なので守りごま、あるいは切るための駒だ。それが一段目にいる。先手の成金は遠い。4五の桂馬は取れそうで取れない。

後手の玉は不安定とはいえ、美濃は無傷。後手の攻撃陣はさばけていて駒得で、先手の主張点がほぼない局面だ。

先手が無理にでも手を作りに行くしかない場面だが、甲斐さんというのはおっとりした序盤と対照的に安定的な中盤の駒の運用には定評がある。特に最近では男性棋士の上村プロを相穴熊で破った将棋が微差を保ったままゴールした素晴らしい将棋だった。

あの将棋が甲斐さんのエンジンに火をつけたようにさえ思う。上村と甲斐は奨励会同期らしい。激戦の三段リーグを勝ち抜いた上村に勝ったことは大きな自信になったはずだ。

甲斐女流は鋭く才能のある手を繰り出すというよりは60点から80点の間の手でじっくりと局面を進めていく。終盤力は折り紙つきなので、それでも十分にお釣りがくる。慌てるのは周りばかり。一番読んでいるのは対局者なのだ。

終盤、△6三金と上がった手は、男性プロ棋士には違和感があったようだ。代わりに横山プロにしめされていた△6二金という手は美濃・左美濃からの進展形として覚えておくべき形だと思う。(鈴木大介先生などが示していた手順は甲斐さんが指す手順ではない気はするが、勿論有力だろう)。

この手を危ないとみるのは職業将棋指しとしては本能的なものなのだろう。成算の立たないところでは極力安全策をとる。それはどの職業においても特にリスクコントロールが重要なポジションにおいては当然のところだろう。

おっとりしているように見えてしかし、そこに踏み込む精神の強さを持っているのが甲斐さんなのだ。単にそこの感度が鈍い・・・のではなく、こういう手順について、感度がいい意味で心に響かないタイプなのかもしれない。

怖さを克服して踏み込むことで勝ち得るという場合もあるし、あるいは生来持って生まれた「ビビらなさ」が功を奏することもある。甲斐さんは典型的な後者のタイプ。物腰の優雅さ、上品さに騙されてはいけない。相当肝の座った胆力のある方なのだろう。

終盤の玉捌きも素晴らしかった。如何にも甲斐さんらしい少し丁寧に受けに回って良くしていく、あるいは悪くし過ぎないという指し回し。最終盤はちょっと差が開いた形で里美さんの投了となった。

聞くところによると、里見香奈女流はこれまでタイトル挑戦/防衛に14度連続で成功しているらしい。初タイトル挑戦では矢内理絵子女流にセーラー服姿で負けたように記憶しているが、その後は負けなし。

そういう相手に、三番勝負ではなく五番勝負で勝ったというのは本当に大きい。(この話はツイッター上でフォローさせていただいている方の呟きで私も確かに…と思った話です)。

負けた里美さんも振り飛車だけではなく居飛車に芸風を広げつつあるところでタイトル戦。しかも奨励会との掛け持ち、五冠というハードスケジュール。色々なものが積み重なっているなかでのものなので仕方ないところもある。

甲斐さんが、第三局の負けをこのタイトル奪取につなげたように、この敗戦・失位を活かして更に大きなものを得ることができるはずだ。

甲斐智美新女流王位、奪取おめでとうございます~!


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(2013/06/26)
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Tag : 甲斐智美 里見香奈 上村亘

激戦。甲斐女流強し。第24期女流王位戦第4局▲甲斐智美vs△里見香奈

第24期女流王位戦第4局▲甲斐智美vs△里見香奈

カド番で迎えた第四局。先手は甲斐智美プロ。からの相振り飛車。

里見香奈女流王位の相振り飛車の後手番は課題を抱えている…というのが奨励会入会前の私の認識でしたがそれがどう進化したのか?というと、進化しているようです。私の棋力ではわかりませんが、室岡プロの解説でかなり序盤に後手やや良しというコメントが出ていました。

序盤で呆気無くと金が出来て、先手の攻め駒側の桂馬と香車を難なく拾う後手。普通はこれで後手良しと見るものでしょう。

しかし後手の玉形がそれほど良くなく、拾わせているうちに馬を作ったところでは難しかったというのですから、本当に将棋は難しい。

ポイントは、先手がひるまずに飛車をぶんまわして後手に受けさせた60手近辺でしょうね。これで先手の甲斐智美プロは馬を作ることが出来ました。

ただ後手の飛車をとれそうなところで結局取れなかったあたり、飛車角交換になってしまったあたりではまた後手が盛り返していた模様。

91手目の角打ちで飛車ゲットを確定させた局面で先手の有利が確定したように私はみていたが、そこで玉を6二に上がらずに、△6七成香とすれば、後手が良かったという感想が残されている。

このあとの攻防も非常に見応えのあるもので、形勢のバランスをとりながら延々と続いていく。

先手が8八に歩を打てた局面では流石に先手が良さそうだと思うが、里見香奈女流王位が執念ぶかく辛抱強く指していく。

女流棋戦で…とかくと、じゃあその女流プロより強いアマチュアはどれだけいるのか?という話ではあるけれども、ただ単に手数が伸びていく将棋というのが以前はたまに見られたし、そしてそれで逆転してしまうということもあった。

しかし今回のは両者の棋風がうまく出て、形勢のバランスが保たれながら200手手前まで将棋が続いたので見ていて楽しかった。多分、観戦していたファンの意見は同じようなものだと思う。

持ち時間がないが有利な甲斐智美プロのちょっと慎重すぎるようにも思える着実な指し手と、持ち時間はあるが手がかりの少ないなかであれやこれやと手を作っていく師匠譲りの?勝負師的な側面がみれて面白かった。

コンピュータ将棋で解析したわけではないが、先手が良い局面が最後まで維持されていたのだとしたら、甲斐智美さんの長くなっても逼迫した持ち時間のなかでの使い方は正しかったということになる。

この前の上村プロとの相穴熊戦でも微差で良くなってからの安定的な指し回しが素晴らしかったが本局も甲斐智美さんの良さが存分にでた好局だったように思う。

2-2で最終局にもつれたが、最後も二人の個性が盤上で発揮されることがかなり期待出来そうなそういう一局だった。


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(2010/07/21)
里見 香奈

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Tag : 里見香奈 甲斐智美