居飛車の圧勝劇。タコ殴り再び。第62期王将戦第二局、渡辺明竜王vs佐藤康光王将

いやー強い。強すぎるだろ・・・。という感想しか正直思いつかない。渡辺竜王はタイトル戦で、タイトル戦挑戦者決定戦で、平場で、重賞で、ハンデ戦で、そしてスプリント戦でも羽生世代に勝ちまくっている。

今回、久しぶりの佐藤康光とのタイトル戦で、過去は羽生森内佐藤の三強の中では、最も分が悪い印象があったが、この一局目・二局目を見る限りでは、以前の対局時点よりも相当成長したように思われる。

或いは、佐藤康光王将の趣向が2局とも空振りしているというか。羽生さんと佐藤康光王将の戦いでは、佐藤康光王将の作戦に真っ向からぶつかるような、あえて相手の誘いに乗るような作戦を羽生さんがとることで、瞬間的に佐藤さんの天下が訪れたことがある。(と理解している)。

しかし、この王将戦の二局を見る限りでは、渡辺明竜王の現実的かつ冷静な応手により、佐藤康光王将のある意味変態的な作戦の無理だけがクローズアップされている。

第二局は、後手の一手損角換わり、からのダイレクト向かい飛車だった。正直、トッププロに、長時間の対局でこの手の一手損からの振り飛車が通用するイメージがない。一手損の居飛車系も同じような印象を(糸谷ファンとしては心ぐるしいところだが)、もっているものの、陣形としてのシンプルさというか類型化されすぎているがゆえに、従来戦型での手筋が効きすぎるために、さらに振り飛車型のほうが苦しいと思う。

本局も封じ手局面ではすでに先手に形勢が傾いていたとしても不思議ではない。

封じ手後の展開、桂馬をとらせてから角を引く、という手順はさすがに苦戦を示しているのではないか。手放した角で成果を得られる前にいじめられる展開になっている。本譜の、▲2二銀という飛車取りの手に、逃げずに飛車を切った理由は多分そのあたりにありそう。

普通にやっても結局飛車が隠居して角をいじめられる・・・とみての勝負手ではないか。ただし、本譜の展開でも結局角はいじめられ続けるわけだが。

54手目の歩成りには驚いた。しかしそうするしか手段がないということで、このあたりではすでに先手が大分よさそうに見えた。しかしこのよさそうな局面からの決め方に、各棋士の個性と才能が現れるもので、本局における渡辺明竜王の手順は、これぞ本筋、というようなとても美しいものだった。

こういう決め方を見ていると、やはり渡辺明竜王は、谷川浩司九段のDNAを受け継いでいるなと。羽生三冠による定跡整備のシェアとは違う形ではあるが、終盤のスピード化という技術が後輩にしっかりと継承されているなという風に思う。

これでいきなり表裏とられた佐藤王将だが、まだいわゆるがっぷり四つの将棋で負けたわけではない。ここからの残りの対局でどんどん力を出してくるのが佐藤康光王将だと思うので、ここからフルセットにもつれても全然驚かない。

逆に言うと、ここからも佐藤康光王将を渡辺明竜王がコテンパンにするようなことがあれば、来年の春には三冠王どころか四冠王が誕生しているかもしれない。

羽生三冠と渡辺明四冠という構図。そしてそこからの両者による七冠をめぐる物語がつむぎだされるとしたら・・・と想像するだけでご飯三杯、となるのが、やはり観る将棋ファンとしての歓びだろう。

佐藤康光王将としては次を落とすとさすがに苦しくなるので、次の作戦に注目したいが、どういう作戦をとるのだろうか。角換わり腰掛銀を見てみたい気もするのだが。



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入玉 第25期竜王戦七番勝負 第3局 ▲丸山忠久-△渡辺明

明日対局。

第25期竜王戦七番勝負 第3局 ▲丸山忠久-△渡辺明

三連勝。渡辺明入玉で三連勝を決めた。

羽生善治vs森内俊之の名人戦の際に、私はこの勝負が今後の将棋界の戦型トレンド、後手番の在り方の定形を作るのではないか?と書いた。

実際には戦型トレンドとしては、序盤戦術の天才である藤井猛が振り飛車の新たな在り方を示し、居飛車党は二手目△8四歩が増えてきた。このへんは羽生・森内というよりは、渡辺明が果敢に先手番の矢倉、角換わり腰掛け銀に挑むことにより、勝率の下がった振り飛車よりは、という消去法もありつつ、という印象を受ける。

今回の竜王戦は丸山忠久という一時期角換わり腰掛け銀で無敵を誇った男と、その角換わり腰掛け銀を屠ることに命を掛けている、角換わり腰掛け銀は無理筋であるとまで言い切る男の、二度目のタイトル戦での戦いである。

前期は丸山忠久側にあまり良い所が見られなかったが、今期も渡辺明の良さばかりが目立っている。それにしてもあの丸山忠久に、A級に上がった後に二五連勝ぐらいした男に、順位戦でも無敵を誇っていたあの男に、ここまで圧倒的に勝てる棋士が、羽生善治以外に現れるとは、と思ってしまう。

そういう意味でも羽生善治の次の男は渡辺明なのだろうなと自然に考えるところだ。

第三局も丸山忠久先手で角換わり腰掛け銀となった。また渡辺明の待機作戦が出るのかと思ったが、今回は少し違った。とはいえ、渡辺明の角換わり腰掛け銀の後手番の考え方は大枠では、桂馬を跳ねないことで相手に攻めの手口を与えない、というところにあり、本局も同様だろう。

銀を△4二に引くのも将来の飛車交換を見据えつつ、2四の地点は脱出口として確保したい、或いは歩で桂馬を取り切る展開も見せるというところもあるかもしれない。

50手目の△6四歩はなんとも小憎らしい手だ。おとなしいとも消極的とも言えるが、攻めの糸口がないでしょう?という声が聞こえてきそうな手だ。

それに満足して四筋に転戦した丸山だったが、このあたりのやり取りの収支は後手にあるように思う。先手は飛車を何度も動かし、動かすために金を一段目に戻し、ということで手損が大きい。しかも後手に先に歩を持たれて、△3五歩でほぼと金が出来るのが確定的である。

先手としても手に乗って攻めるしかないが、飛車切りの決断がプロらしくも恐ろしい手。個人的にはこういう手で勝てる気がしないのだが、プロだとぎりぎり攻めがつながるのだろう。それに対する渡辺明竜王の応接は、あくまでもそれは無理でしょう?という受けの手。

本局は一貫した受けきり、入玉を目指す手が多かった。私は今後の後手番というのは千日手か入玉を目指す、チェスでいうところの引き分けを目指すような形が最善になっていくのではないか?という予想をしているのだが、本局はまさにそういう将棋だった。

また棋風的にも渡辺明は鋭い攻め将棋ではあるのだが、秘奥義としての受けの強さ、粘り腰、というのがあり、そのおかげで対羽生善治戦では、徳俵に小指が残ったというような勝ち方をしてきたのだった。最近は羽生善治がそのことに気づいたのか、真綿で締めるような勝ち方を目指すようになったように勝手にみている。

入玉を目指す将棋というのは、プロでも分かりにくいところがあるらしく、島朗プロや中原誠プロが上手であるという評判で、丸山忠久プロも昔は矢倉で入玉していくような将棋がよくあったように思うのだが、本局は渡辺明の入玉術が一枚上手だった。


入玉といえば、新井田基信氏の作品だったと思うが入玉大作戦という面白い書籍がある。私はカニカニ銀とか右玉とか高田流とか入玉大作戦とかそういうマニアックな戦法の本を集めるのが趣味で今も実家の書庫にあると思うのだが、今後はプロ将棋でもこういう将棋がどんどん楽しめるのかもしれない。(そういえば先日の郷田真隆プロも対深浦康市戦で、入玉から持将棋を目指していた)。

千日手の名手?の永瀬拓矢が勝ちまくっているということもあるし、先日の藤井猛vs松尾歩の二度の千日手からの藤井猛の勝利、などもあった。どんどん後手番の在り方がシビアになってきている、という事なのだと思う。


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20121105の夕食と、A級の屋敷vs渡辺戦、王将戦挑決の羽生vs郷田

2012年11月5日の夕食は、ご飯と豚汁、なめこおろし、椎茸の肉詰め、納豆でした。お酒は一滴も飲まずに食中にはプアール茶を飲みました。月曜日と火曜日、あとはできれば日曜日か水曜日も飲まずに三連休とできると一番良いのですが、大体週に1回ぐらいしか酒を抜かない状態が続いています…。

今後はこの「月・火は飲まない」を徹底しようかなと思案中。

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さて、昨日の携帯中継は、よい取り組みが二つありました。羽生郷田による角換わりの最新形と、屋敷渡辺による矢倉の最新形。

屋敷渡辺の終局はやや不可解というか、研究のスッポ抜けがあったかのような早い終局でした。先手がタコ殴りを続けることができるかどうか、がポイントのこの戦型ですが、個人的には、後手を持ちたくないと考えています。見るには面白いですが、ギリギリで寄せ切ってしまうことが多そうな印象があります。昨晩終局したときばかりのタイミングでしか見てないので、後で感想戦をチェックしてみます。

羽生郷田戦は、この戦型らしからぬスローダウンがあり、結果、後手が先手の攻めを封じきってしまいました。二枚飛車の脅威のいなし方が抜群で、先手のどこが悪かったのか?はよくわからず。

パッと見た感じでは、後手に一石二鳥の手が多かったです。じっと香車を補充した手が印象的で、あの辺りに勝負どころがあったようにも思えます。

どちらも棋界最強クラス同士の戦いで、しかも最新形ということで、楽しく観戦することが出来ました。

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第69期B級1組順位戦8回戦

前期順位二位からまさかの降級となった佐藤康光プロが一人一敗で格の違いをみせつけてくれているB1。ほぼ一人は佐藤康光プロで決定とみるがどうだろうか。実勝敗数で1ゲーム差をつけてゆうゆうゴールしそうな雰囲気だ。気になるのはもう一人の昇級者。個人的には今日の結果でほぼ見えてくるのではないかと思っていた。

第69期B級1組順位戦 八回戦

▲佐藤康(6-1)?△中村修(4-3)
トップを走る佐藤康光プロと過去B1では結果を残せていないが今期は円熟味を増した受けの妙技で白星がひとつ先行している中村修プロの対戦。

戦型は後手中村プロの△3三角戦法から途中下車型の向かい飛車となった。角は手放すものの自然に玉を固める先手に対して、歩を先手にタダで渡したり玉の囲いよりも△7四歩を急いだりと後手番らしい苦心の手順で駒組みを進める中村プロ。

先手の玉が7七角型の左(高)美濃に収まったところでは先手が指しやすそうに見える。そこからの佐藤康光流の、相手が備えている2筋からの攻めが凄かった。もっと凄かったのが終盤の寄せの構想。足を止めての殴り合いというか、一直線にやりあって勝っていると読みきっての「やって来い」という手順。

勝利打点は103手目。攻めるだけ攻めて最後にふっと抜いて催促するという手。86手目に痛そうな歩の叩きが6七の地点に入るのだが、その手が103手目まで放置されていたにも関わらず後手が△6八歩成と出来なかった、と書けばそして最後にその歩から金が逃げられたと書けば、佐藤康光プロの寄せの構想が如何に巧みだったかが伝わるだろうか。

そこからは佐藤康光プロが危なげ無く唯一の一敗を守った。



▲松尾(4-3)?△山崎(4-2)
強敵との対戦をこなしたうえでの3敗である松尾プロと、まだ控えている2敗である山崎プロの対戦。山崎プロがが後手番ということで一手損に進む。

先手の松尾プロは今期のB1の対佐藤戦において、最後の最後まで勝ちだった将棋で用いた棒銀フェイクの早繰り銀を採用。

この手順であれば先手は後手に無駄な1筋の端歩を突かせることが出来、一手損においては合計二手損になる。ただし後手は飛車先不突なのでその得を活かしきれるかどうかは微妙。佐藤プロは苺囲いの右玉にて対応して二手損を緩和した。

山崎プロの対策に注目したが、、そこからの自由すぎる発想には驚かされる。24の早指し将棋ならばいざ知らず、本割り順位戦の持ち時間が長いところでのこの作戦。

どういう作戦かは筆舌に…という感じなので有料サイトにて確認いただきたいが、中盤のワカレを見る限りでは成功していないように思われる。前期、松尾プロとの対戦において相当の作戦負けを穴熊で緩和して遂に逆転したが、本局はどうなるか。

この将棋が一番早く終わった。素人目にも後手の作戦が破綻しているように思われ、穴熊のときはそれでも堅さ遠さの実利があったが本局は薄い玉のせいもあり、後手に粘りようがなかった。

後手が序盤早々に7三に角を打ち、先手がそれに合わせる形で2八に角を据えたのだが、双方の角の性能の違いが出たのが勝敗の分かれ目だった。先手の角筋だけが受け難しの典型となり、49手目にKOパンチが入りあとは指しただけとなった。

プロではなかなか勝てないと思われるような奔放な序盤で七割勝つ男も流石に一度破綻した構想をまとめきることはできずに松尾プロの勝ちとなった。ちなみに個人的にはここが昇級決定戦だと密かに考えていて、これをもって松尾歩プロが、佐藤康光プロに続いての昇級候補になったのではないか。…と思ったら星勘定的にもどうやら二番手に躍り出たようである。



▲畠山鎮(4-2)?△屋敷(3-3)が千日手により▲屋敷vs△畠山鎮で指し直し
後手屋敷プロのノーマル中座飛車に。一手損中座飛車が登場したので中座飛車までノーマルをつける日が来るとは…という感じだが。

割と昔からあるような気がする先手の作戦。激しい反撃を秘めつつも後手からの攻めを催促する…という手順。後手は歩切れになることはないが、攻めを急かされているので上手くパンチを繰り出し続けることができるかどうか。両者らしい戦いになっていると思う。と思ったら途中で千日手になっていた。

先後入れ替えての将棋中座飛車となり、先手の屋敷伸之プロが新山崎流を選択した。畠山鎮プロの作戦は屋敷流の△5五角だった。従来の手よりも一本調子ではなく含みがある良い手だと思う。NHK杯の谷川豊島戦でも見られた作戦だ。

しかし本局は含みがある手というよりもゆったりし過ぎていて、先手屋敷伸之プロの居玉の猛攻がもろに炸裂してしまった。攻めの鋭い畠山鎮プロだが、後手番で比較的こういう負け方をすることがあるように思う。それだけプロ将棋において攻めの主導権を握るのが難しいということだろう。



▲井上(4-2)?△行方(2-5)
ノーマル腰掛け銀に行方プロが誘導した。ということはもしや中田新手を狙っているのか?と思ったら違った。粘り強さが棋風の行方プロらしい二枚金の構え。ある程度攻めさせてからカウンターしようという後手番的考えだろう。

と思ったのだが、大捌きになった後の63手目の局面をみると延々と後手が受ける展開か。△3七角?△2六角成とする手が見えるがその隙に先手が攻め倒せるかどうか。攻め倒せそうな展開で行方尚史プロが指した76手目の△2七桂が新井田基信氏の遺作「週将ブックス 手筋の隠れ家」に出てきそうな実戦的な好手だった。ほとんどクリンチに近い手だが、大きく振りかぶった先手の攻めを一旦は止めている。

その手を見て、井上慶太プロは後手が先手陣の最前線で張った防衛ラインを撃破する方針に切り替えたところで勝負の流れが変わった。ややスローダウンしたところであり、後手に粘りがいがある展開になった。二枚の小駒で先手の攻めを支える行方尚史プロ。更に5九の地点に角を投入して頑張る。それに対する井上慶太プロの、防衛ラインの小駒を一掃しようとする構想がやや上手くいかなかった結果、先手の攻め自体が継続不可能となり、102手目の△4七歩成で遂に行方尚史プロが逆転し、ほどなく井上慶太プロの投了となった。

人間同士の戦いらしい、心理的なものが勝負に作用したように思える一戦だった。行方尚史プロは後手番でのこういう勝ち方が上手い印象がある。


△中田宏(3-3)?▲杉本(2-4)
この序盤をみれただけでも今月の500円の価値はあった、そう思わせるザ・中田宏樹という手順だった。角交換してぼちぼちやる、というのはどちらをもっても私は好きなので参考にしたいと思う。

向かい飛車の▲6六銀+▲7七桂型を角の打ち込みを気にせずに作れたので先手も悪くないと思うがどうか。34手目までの局面についていえば、個人的には先手を持ちたい。

そこからの手順は流石に後手に無理があった。先手は飛車を2筋→5筋→8筋→5筋と動かしているだけで、後手が勝手に動いてくれて勝勢になっていた、という将棋。対抗型で急戦調の将棋をやるときは誰しも端のタイミングで悩むものだが、早すぎて幸せになったためしはない、という典型例のような気がする。

こういう将棋をみると堅さ偏重と言われてもプロ将棋においては自陣を固める将棋が主流になるのもうなずける。玉が堅ければこその粘りがい、というか。杉本昌隆プロは3勝目、中田宏樹プロと同じ3勝4敗となった。



▲深浦(2-4)?△豊川(2-5)
もう一つも負けられない、しかし残り全勝だと昇級まである深浦康市プロと、B1は家賃が高いと思われつつも確りと戦っている豊川孝弘プロの対戦。

ここもノーマル角換わりだったので、腰掛け銀の中田新手か?!と思ったが後手の手損での右玉となった。角換わりで右玉を用いることが多い私としては気になるところだが、この手損はプロ的には先手が咎めきりたい。

54手目の局面では先手持ち。形勢云々は分からないが、玉の堅さが違いすぎるので確率的な意味で後手に勝ち味が薄い将棋。と思ったのだが、攻め合って現れたのは先手が千日手に持ち込みたい局面だった。後手は玉が薄く、先手番を貰えるのであればもう一局、と私なら思うところだが、持ち時間の差を気にしたのか、と思ったが殆ど時間に差はなかった。

恐らく相手が嫌がっているのをみて、打開手順に成算をもって後手の豊川孝弘プロが千日手を回避したのだと思う。ただし玉は薄い。これで勝てば相当にカッコいい。打開後の厳密な形勢判断は難しい。後手が勝つ手順としては本譜の展開を思えば入玉しか無かった。

打開した局面での駒割は▲金桂△飛の二枚換えで先手の駒得。玉の堅さは大差、ただし後手玉は広い。手番は後手。この状況で打開するべきだったのかは分からない。特に打開後僅か数手で作りたての竜をぼろっと取られるようでは辛いし、その後は完全に攻守逆転している。

入玉の道筋がもしかしたらあったのかもしれないので、それだけが勝ち筋だった。そう思うと現代将棋における後手番というのは、やはり千日手か入玉が最善、というような辛い世界が待ち受けているのではないか?というような気がする。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

8回戦終わっての順位は以下のとおり。

順位2位の佐藤康光プロが7?1で先頭を走る。
次が5?3の松尾歩プロ。
抜け番消化済の井上、山崎、屋敷、畠山鎮が4?3で続く。

残りの7名は4敗以上喫しているため、昇級戦線はほぼ上記の6名で絞られたとみるのが妥当だろう。ただし深浦が3勝4敗ではあるものの、順位が井上・佐藤に次ぐ3位であるため、残り全勝での後方一気のマクリはある。

ただしあくまで3敗勢がこけた場合、という条件がつくところで、二番手の松尾が残りの相手関係を見る限りでは全勝でゴールしても全くおかしくないので佐藤・松尾で決まるような気もしている。

松尾歩プロは他棋戦でタイトル挑戦等は無いもののそれなりの成績を収めており、作戦家で安定感のある指し回しなので、順位戦適正という意味では優れている。

昨日のブログでタイトルを取っているからA級残留するでしょう、取ったことないから落ちるでしょう、という安易な書き方に違和感をもたれた方も居らっしゃったのでここで改めてお詫びしたいが、上記のように一年の対戦相手と先後が予め決まっている順位戦特有の勝負というものがあり、その適正の有無というのは昇降級において、当然重要な要素であることを否定するものではないことをお含みおきいただきたい。



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これの五手詰めのを持っていますが、詰将棋的な曲芸めいた手順がなく、ただひたすらに実戦形式の詰将棋。詰将棋というと短手数でも玉が入玉模様のを詰ませたり、捨てて捨てて両王手、みたいなのがうんざり、という方にはお勧めできるシリーズだと思う。

実戦形における詰み形のパターン認識するというのが上達の一つの方法という意味では、以下の書籍もお勧めします。

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「将棋観戦記」というブログで、プロ棋士の将棋を観戦して思ったことを記しています。棋力はありませんが、将棋観戦の楽しさを一人でも多くの人に知ってもらい、「観る将棋ファン」を増やすために貢献できればと思います。主に順位戦速報・タイトル戦等、ネット中継されている将棋を中心に将棋観戦記を書いています。棋譜・符号はなるべく用いずに、将棋のルールが分からない人でも、将棋の勝負の面白みが伝わるように努力します。

基本的にはリアルタイムでの将棋観戦中に思ったことを書き溜めつつ、対局終了後の感想を付け加えて、将棋対局のあった翌日の朝7時頃にアップされるように将棋観戦記を予約投稿しています。「一日一観戦記」をモットーにしているので、同日にネット中継が重なった場合は、対局の重要度を個人的に評価して観戦記の投稿日を調整しています。

将棋観戦中に書き始め、対局が終了すると思われるところから観戦記を完成させていることが多いです。文章内の形勢判断は個人的主観によるもので、観戦中の控え室のプロの意見を取り入れず、将棋ソフトの解析を行なっていないため、形勢判断が正しくない可能性があります。

また、あまり推敲することなく投稿しているので、観戦記内に誤字脱字、情報の誤りがある場合があります。お気づきの場合はコメント欄にてご指摘いただけると助かります。早急に訂正させていただきます。

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