ならではの戦いの数々でBONANZA優勝!第23回コンピュータ将棋選手権

第二回電王戦で三浦弘行を破ったGPS将棋の金子知適氏が対局後のインタビューでこのように言いました。

「コンピュータ将棋選手権で連覇したチームが殆ど無いように、まだ棋力向上の余地はある」と。

そして第23回コンピュータ将棋選手権はその通りになりました。

ほぼ勝利を手中に収めていた?GPS将棋がなんと時間切れ負けという劇的な幕切れ。

その結果、1位Bonanza 2位ponanza 3位GPS将棋 4位激指 5位NineDayFever、6位ツツカナ、7位習甦、8位YSS、となりました。

しかも最終戦まで全敗だったYSSが習甦に最終戦で決勝初勝利を収めていましたが、もしここで習甦が勝っていたら、ponanzaが奇跡の初優勝だったとのこと。(参照)。

それほどまでに上位陣の実力は伯仲している、ということです。

再び金子知適氏の言葉を引用させていただきますが、一回勝負での結果をもってその実力が反映されているとは考えられないわけで繰り返していくことでこの順位が入れ替わる可能性も十分にあるわけです。

以下、簡単に決勝戦の様子を振り返りますが、最初に簡単に総括すると、人間同士、或いは人間対コンピュータ将棋とは全く違った異質な戦いが多かったように思います。

また、これまでのコンピュータ将棋選手権と大きく異るのは人間との実力差がある程度正確に把握されて始めての大会だったのでそういう目線で見ることが出来ました。

出来ましたが、コンピュータ将棋は決して完璧ではない。それでもその上であれだけ強い。まさに若かりし頃の羽生善治プロを観ているような気分になります。

そしてこのコンピュータ将棋を見ていて思うのは、人間・コンピュータかかわらず、まだ将棋を高めることが出来るのだろう、ということです。

囲碁の世界では史上最強の棋士は?という話のなかで現代の棋士ではなく、昔の棋士の名があがるということをきいたことがあります。

将棋においても、定跡の発達はあるものの、将棋無双・将棋図巧等、現存する長手数の詰将棋の完成度を見る限りにおいてはその中終盤力や構成力は現代に劣るものではありません。

人間のクリエイティビティとコンピュータ将棋の計算能力をベースにした定跡の完成度を高める作業、新手筋の発見、異感覚の取り入れ…などにより人間・コンピュータ将棋の双方に、さらなる発展が期待できるような喜ばしい予感をおぼえました。

以下、決勝の様子です。基本的にはBonanzaの戦いについて記します。

【第3回戦まで】
3連勝を決めたのはBonanzaとGPS将棋。BonanzaはNDF、YSS、ツツカナに勝利。GPS将棋は習甦、ツツカナ、YSSに。

ツツカナ、YSS、習甦はこの時点で脱落してしまった。

Bonanzaの初戦NDF戦は山崎隆之ですらやらないような超謎力戦。攻めの銀を3七に残したまま、しかも飛車もニートのまま、玉頭方面から敵陣を制圧するという謎将棋だった。

二回戦目のYSS戦は序盤は矢倉の本格的な展開だったが中盤の分かれからはまた謎のコンピュータ将棋同士らしい戦いに。攻めたはずが攻めごまを責められる展開で辛そうだったが、玉が中段に泳いでからはコンピュータ将棋特有の震えない寄せで辛勝。

三回戦のツツカナ戦は後手番でノーマル振り飛車。ツツカナは左美濃に構えるもののやや定跡形から外れる進行。後手は四間から中飛車に振りなおして、伸びすぎの5筋を咎めにいく展開。

この将棋も中盤からいきなりのノーガードでの打ち合いになり分かれは後手のBonanza有利。一目良さそう。ただしここからのツツカナの粘りがまさに船江恒平戦で見せたツツカナらしいものでした。これを見ていて人間では勝てんなーと思うと共に、何人か人間のベテランの先生、特に鬼籍に入っている先生方の名前を思い浮かべたのでした。主には振り飛車党の先生たちですが。

80手目ぐらいで人間なら勝ちやろーと思う将棋が終わったのが160手台、そんな将棋でした。


【4回戦、5回戦】

3連勝で迎えた4・5回戦、遂に全勝者が消えます。1敗で切り抜けたのは激指、ponanza、GPS将棋。Bonanzaはポナンザと習甦に連敗してしまいます。

四回戦のponanzaとBonanzaの対決は、先手ponanzaで正調の角換わりに。先手ponanzaの早い玉上がりが既に人間にとっては異質なのですがコンピュータ将棋はそこをスルーして粛々と進めます。それに呼応するように4二玉ではなく、4一玉と進めたボナンザに対して、おそらくponanzaはこれを得意技にしている?と思われる、桂馬の単跳ねでいきなり仕掛けます。(コンピュータ将棋は本当にこういう攻めが多いですね…)。

4二玉であれば桂馬の利きに対する受けゴマが多いのですがこの一手で銀を上に逃げるしかないようではキツイです。3三の地点に無限オカワリが実現して先手のponanzaがペースを握ります。

65手目、気持ちのよい手ですね。
ponanza65teme.png

死ぬほど攻めまくるんですが、やややりすぎて息切れというか、逆転していたのですが、なぜかBonanzaが攻めに転じずに受けて無理を通す形となり、ponanzaの勝ちとなりました。

この勝負は振り返ってみればかなりの意味をもつ将棋で、ここをすんなり勝っていればBonanzaは普通に優勝していた…かもしれません。また、ここのponanzaの勝ちがあったからこそ、最終戦でponanza優勝の可能性もあったわけです。

五回戦については、その時点で優勝に最も近かった「激指とGPSの戦い」について触れます。

この将棋は個人的には凄く面白かったです。先手激指が相掛かりを所望して後手のGPS将棋が応じます。しかしなんだか後手のほうが先手のような手順で攻めます。この攻めは…そう、中原誠先生のアレです!

なんどかこのブログに私は書いていますが、中原先生のこの相掛かりを私は本当に愛していました。今でも大好きです。ただし、人間であればこういう攻めを後手で取ることはしないように思います。ちょっと図々しいよな…と空気を読むというか、大局観・全体観で知っている・感じ取るからです。コンピュータ将棋はある意味KYですねw

41手目までの進行は中原流相掛かりにおいてはかなりメジャーな手順です。定跡をなぞったのではないのだとしたら、コンピュータ将棋がプロにある部分では近づいているであろうことを示しています。独力で考えて似たような展開をたどっているのであれば。

で、例によってこの将棋、プロでも実戦譜があるんです。類似局面が。これは勝又教授が当日のUstreamでも話していましたが、中原流相掛かりフリークであれば、この手順はあるだろうなーと思う、かなりメジャーな手順です。それこそ清水市代先生の将棋でも出現していてオカシクないですね。

大野八一雄 vs 中川大輔 1997-06-03 王将戦

これがプロ棋戦で出現している局面。先手が中原流相掛かりです。(大野先生も相掛かり好きでしたね。)
oononakagawaaigakari.png

で、こちらが昨日出現した局面。(を先後逆にしたもの)
gekisasigpssengogyaku.png

手番の違いで玉が5二に上がれていないので、後々飛車を渡してストレートに王手が入ったために先手の中原流相掛かりを受けている激指がよくなりました。この将棋もコンピュータ将棋の特性を示していますね。(ただしこの将棋も後手が勝ち切るまでに192手まで掛かってますが…)。


【6回戦、7回戦】
ここで優勝の目が残っていたのは、一敗の激指、ponanza、GPS将棋、そして2敗のBonanzaでした。どれか一つは連勝するでしょう、という勝又教授の御言葉もあり、まさにその通りBonanzaが連勝して優勝したわけですが、最後の勝負がGPS将棋勝勢での時間切れ、だったわけです。

まずはBonanzaが最終戦に望みを託した「決勝 6回戦 Bonanza - 激指」から見てみます。

ボナンザ先手でゴキゲン中飛車が出現します。正直、二次予選の感想でも書きましたが激指だけ居飛車ではなく振り飛車の出現率が高いのでその一点において、優勝候補にしにくいと思っていました。

定跡としてはかなり旧型の作戦に進みます。先手の金が7八だったことも理由ですが、二つ位を後手番で取るのはやはり負担になる、ということで人間ではあまり見られなくなった作戦でもあります。

先手は、後手の立石流っぽい展開に対するセオリーで組み上げ、打開を図る後手の銀交換に乗じて穴熊に組み上げます。交換した銀を8八に打ちつけてハッチを閉めるという手順はアマ強豪がやりそうな手でニヤリとしてしまいました。ここでも幾つかの名前が浮かびましたw

後手は5筋で歩損が確定しており、打開の糸口がないので先手の作戦勝ちは間違いないでしょう。後は等価交換の作業を進めるだけで先手のBonanzaがあっさり勝ちました。二次予選以降を通じて最もあっさり負けた将棋ではないでしょうか?

ゴキゲン中飛車が優秀ではない、というつもりはないのですがコンピュータ将棋を観ているとやはり振り飛車は勝つのに大変苦労する将棋なのだな、と思わされます。

そして七回戦最終戦、「決勝 7回戦 Bonanza - GPS将棋」は、Bonanza先手で正調の相矢倉になります。

馬を作られてBonanzaやや苦しいか?というところから困ったときの穴熊w

コンピュータ将棋もなかなかの実戦主義ですね。そしてこの将棋、その実戦主義が結実するわけです。ここから勝ってるのに時間切れ負けした、というのは既に大きく流れているので割愛します。上記URLから手順を追ってみてください。

私が思ったのは、昔のトップアマのタイトル戦っぽいな。ということです。敗勢の将棋を必死に粘り続けて詰めろがとけた瞬間に…など、幾つかの有名な将棋を思い出しました。

将棋の性質としては如何にもコンピュータ将棋、という具合でしたがそこから生まれるドラマ、与えられた感動はプロ将棋よりもむしろアマのタイトル戦のようなものでした。

プロ将棋も面白いし、アマ将棋も勿論楽しい。そしてコンピュータ将棋も人間からみれば理解不能な手順が出てきたりしますが、面白いし感動するのだな、ということを改めて確認することが出来ました。

願わくば、次回はニコ生でちゃんとした放送がみたいですし、是非今回ベスト5に入ったコンピュータ将棋の面々とプロの、特にトッププロに近いところの面々との第三回電王戦が観たいなぁ、と心から思った3日間でした。

関係者の皆様、そしてBonanza&開発者の保木邦仁さん、お疲れ様でした!


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全勝消える 第23回世界コンピュータ将棋選手権(二次予選の結果)

昨日5月4日に行われた第23回世界コンピュータ将棋選手権の二次予選結果について少し書きます。

強いところ同士を当てていく仕組みであり、かつ実力伯仲しているために全勝者が消えました。

【9勝0敗】――
【8勝1敗】激指ponanza
【7勝2敗】GPS
【6勝3敗】Bonanzaツツカナ
【5勝4敗】NineDayFever習甦YSS(以上8チームが決勝リーグ進出)

【5勝4敗】Apery、Blunder、大槻将棋
【4勝5敗】竜の卵、N4、Selene、AWAKE、Sunfish(以上16チームは来年二次予選シード)、

【4勝5敗】柿木将棋、棋理、ひねもすのたり、奈良将棋
【3勝6敗】無明4
【2勝7敗】クマ将棋
【1勝8敗】ひまわり、なのは
【0勝9敗】――
http://computer-shogi-live.cocolog-nifty.com/



という形になりました。

衝撃的なのがあのGPSが2敗している、ということでしょうか。タイトルも狙える某若手が十何連敗したとか、明らかにずば抜けて強いとあの三浦弘行八段に言わしめたというGPSが2敗しています…。(個人的にはだからああいう伝聞調の記事は好きじゃないんですが…。)

Bonanzaは今年はBonanzaクローン的なものたちよりも上位ということで本家の面目を保ちました。省エネ読みのツツカナも頑張りました。

ボンクラーズが今回出場していないので、その穴を埋めるのは誰か?ということで注目していましたが実力者の激指がまず出てきて、そしてボンクラーズ系のNineDayFeverが同着ながらも習甦を点数で上回る形で決勝リーグを迎えています。

二次予選の結果がそのまま決勝に反映するか?というとそういうわけでもないので、どのチームにもベスト5に入る可能性があると思います。

是非その上でコンピュータ将棋と人間棋士との対決、第三回電王戦が開催されることを祈っていますが…。

以下、幾つか感想です。

GPS将棋が負けた「二次予選 4回戦 ponanza - GPS将棋」ですが、後手GPS将棋の一手損から腰掛銀に構えました。ただし、後手の序盤が酷く、具体的には△4四歩が早すぎたためにコンピュータ将棋ならではの単仕掛けが決まりました。

GPS将棋は暴発気味に反撃しますがあっさり攻めが切れて負け。コンピュータ将棋の弱点が綺麗に出た将棋でした。これだったら人間も勝てる。阿部光瑠戦のあれ、みたいな感じでしたね。

こちら、「二次予選 5回戦 GPS将棋 - NineDayFever」は相矢倉で相早囲いからの脇システムちっくな展開。

後手のNineDayFeverがいわゆるその本性を表してボナ攻め。角金交換に突入するんですが、なんとこの時の先手GPS将棋は、mtmt定跡と呼ばれるGPS将棋へのハメ手に近い手順を取ったために後手が角金交換を仕方なく行ったんですね。なかなかおもしろいです。逆に言えば深く読めばGPS将棋でもそういう穴がなくなるということなんでしょうね。

GPS将棋の二敗目は二次予選 9回戦 ツツカナ - GPS将棋でした。後手番とかも影響するんでしょうかね?というか、ほぼ似たような展開から負けました。すなわち後手の角換わり相腰掛銀で、4四歩が早いために当たりが強く、桂馬の単跳ねで手にされてしまう…というもの。

極論、今日の対戦相手がGPS将棋後手番の時にこのように進めるように誘導したら勝てそうですね。いわゆるハメ手系です。ponanzaの山本一成さんならばやりかねない?w

対する激指はどうか?というと他のソフトよりも振り飛車がでる可能性が高いのでしょうかね?このへんは一つの注目点のような気がします。

あとは、コンピュータ将棋に角換わりは危険、という話がありましたが昨日の将棋を見る限りでは実は角換わりはありなんじゃないかな?と電王戦?人間との対戦の時の作戦としては思いました。結構変な手順に見えたんですけどね…。

優勝予想は山本一成氏のポナンザ(ponanza)でお願いします。序盤の巧さという話がこの日の対局で何となくわかりました。ソツのない序盤というか。激指は振り飛車に不安が、GPSは角換わりに不安があるので、総合的に考えてマシンスペックも良く序盤がソツのないというのは大きいのかなと。



杉本昌隆プロの相振り飛車の本は久しぶりですかね?前作は名著だった覚えが・・。

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プロ棋士は強いんです!人間圧勝!第二回電王戦、阿部光瑠四段vs習甦

第二回電王戦阿部光瑠あべこうる)四段と習甦しゅうそ)の戦いをほぼ一日中見ていた。結果は人間、阿部光瑠の圧勝だった。

序盤、作戦に注目したが先手の一手損角換わり。お互いに角道を開けて飛車先を1つ伸ばしてそこから先手から角を換えるという作戦。かなり対コンピューター将棋っぽい作戦だなあと思っていたが、奨励会三段リーグ時代から用いている、阿部光瑠四段の得意戦法らしい。

私も少し手順は違うのだが実は先手で手損する角交換型の将棋を指す。そのほうが相手の得意を外して、自分の得意というか自分の知っている形に誘導できるからだ。序盤で一番光った阿部光瑠四段の作戦は、9筋の端歩位取りだった。

角換わりを人間同士で行う場合、私も結構早めに端歩を突く方だが、かなり早めに端を突いても、大抵相手は受けてくることが多い。無難を目指す人間らしい展開だ。特につかない場合というのは、振り飛車か居飛車が自分が穴熊にしますよ?という意思表示であることが多い。

人間同士だとそのような水面下での意思のやりとりを感じながら指していることが多い。しかし習甦にはその対話が通じなかった。会話における機微・ニュアンスというようなものが将棋という言語において外国人の習甦には通じなかった、というような印象を受けた。

そして将棋は34手目に終わった。プロというか専門的には34手目で将棋は終わっていたと思う。正直、この桂馬跳ねを観た時、私は「さてこれが無理攻めかどうか?」と呟いた。普通、人間同士でやってるときに似たような桂馬の単騎跳ねを試みる人はいるが基本は無理筋である。

私はコンピューター将棋への信頼があるのでこれは何かしらの人間の盲点を突いた攻めである可能性もある…とみていたのだが、振り返ってみればこの桂跳ねが既に敗着であり、阿部光瑠四段の作戦にハマっていたのだった。

流石の私でも41手目、▲6六歩の時点でプロの勝ちを確信した。Twitterでも「阿部光-習甦 41手 ▲6六歩 うわ、マジで横歩取りましたか…まさかとは思ったけど。これはプロ圧勝だな。というか、勝てたら百万円と同じ展開だなぁ。」と呟いた。

このコメントはどういう意味か?といえば、アマチュアがコンピューター将棋に挑戦する「勝てたら100万円」という企画でアマチュアが勝てた将棋というのは、コンピューター将棋の弱点を突いた特殊な作戦によるものだった。

ただアマチュアのその企画は早指しだったので、序盤の微差での有利をひっくり返されることが多かった。今回は持ち時間が四時間なので、その展開も考えにくい。というわけで私はTwitterで次のようにつぶやいた。

「 阿部光-習甦 43手 ▲6七銀上 この展開だとプロとコンピュータ将棋の強弱というよりは、プロとアマの違いが出るだけのような。逆にこれでコンピュータが勝つなら相当強いわな。」

ようは序盤で将棋は終わっていたのである。

そして私はこのようにつぶやいた。「阿部光-習甦 60手 △6七金打 うむ。これは先手必勝ですね。見事にはまりました。勝てたら百万円と同じ展開ですね。」

「阿部光-習甦 62手 △4二金右 んーこれは酷い。終わるまでは長そうだけど見どころのない将棋になった気がする。手がないので固めただけという。」

正直、かなり醒めたコメントだとは思う。とはいえそういう印象を受けたのは事実である。…対局後の記者会見を観るまでは。


以下は対局後の記者会見。

阿部光瑠四段「率直に嬉しいです。あぁいや、なんか盤のまえに座る前はいろんな想いが重なっていましたが、盤のまえに座ってみたら、やっぱり将棋は将棋で、楽しかったです。電王戦に選んでもらって勝てたというのも嬉しいですし、強いコンピューターソフトに勝てたっていうのも嬉しいです。」

習甦の竹内さん「後半無駄な手があって残念ですが記録的なイベントに参加できて光栄です。周りの方がコンピューター将棋に興味がなかった人からも衣装どうするの?とかいわれて祖父の和服を着て来ました。いい棋譜を残したいという抱負を残したのですが、それがうまくいかなくて残念でした。」

瀧澤武信会長「今回は出来ればなるべく人間のほうにたくさん勝って貰いたい。そのほうがデータが集まる。プロが真剣に指した棋譜というのは貴重。しかも今回は阿部光瑠先生は習甦を研究したうえで対局してくれたということに意義がある。今回対局してくれた阿部光瑠先生に感謝したい」。

飯野七段「対局の結果を論ずるのはおこがましいので控えますが、第一回電王戦米長邦雄先生が対局しましたが今日は米長邦雄先生の法要だった。それが重なって、しかもこの盤上に先後両者に米長玉が発生したという。米長会長が導いてくれたのではないか。きっと米長会長もほっとしどこかでこの会場を笑顔でみているのではないか。ひとまずイベントが問題なく終わってホッとしている」。

田中寅彦プロ「練習で苦戦しているのをみていたので大丈夫かな?と思っていたが阿部光瑠四段がお昼に鰻と寿司を頼んでいるのをみてこれは大丈夫だなと思いました。第二戦の佐藤慎一プロもプレッシャーがかかっていると思うが、是非応援していただきたい」。

佐藤慎一プロ「阿部さんの指し回しが非常に完璧というか。練習でもこんな完璧な将棋は観たことはない。この準備をしてきた阿部光瑠プロに感心しました。自分のときは人間が圧勝するということはないと思う、ぎりぎりになると思う」。

阿部光瑠プロ「佐藤慎一プロへのアドバイスといえるほどのことはないですが、団体戦として一勝できたので気楽に挑んでほしいなと。最初の出だしが自宅で対局してたやつだとちょっと手順が違ったのですが一手損になった。でも△4四角▲9八玉は研究通りだった。(△3一玉▲3七桂が入ってるのがちょっと違ったが)。」

以下、報道陣からの質問。

テレビ朝日「ハナをかんでましたが?」

阿部光瑠四段「花粉症、アレルギーそして風邪も引いてました。本音は自分にいらっとするのですがいつものことなので気にせず指してました。コンピューター将棋で一番うらやましいのは緊張とか一切ないので精神的に悪いなと思ってもブレることがないので、無理なんですけど見習っていきたい。」

竹内「(スペックは?)一般のパソコンよりはハイスペック。8コア、CPUダブル。理論上の計算スピードは1秒間に1千数百万ぐらいの局面を評価する。(今後の課題は?)桂馬を跳ねやすすぎるという指摘を受けたが、機械学習なのですぐにどう反映するかは難しいが考えて行きたい」

読売新聞「序盤、かなり上手く相手の攻めを誘って行くような指し方だったが事前の研究ですか?」

阿部光瑠四段「とんでくれればいいなとおもっていたんですが、そういう感じになって。△2二玉とされた局面では桂馬跳ねられてちょっと自信がなかった。入ってない形は研究してたんですが。その後の手順は研究と実戦は同じだった。(だいぶ思い通りにさせた?)はい、そうですね」。

観戦記者「昼食がうな重とマグロということで。」

阿部光瑠四段「吉田正和プロがうな重と寿司とうどんを頼んでいたので、どうなのかな?とおもって…。ちょっと対戦相手の三浦くんに余った中トロと大トロを上げて…。」

習甦の竹内さん「(昼食は?との問いに)昼食休憩の形勢がわるくなかったので普段通りじっくり食べました」

朝日新聞「今日の対局に臨むまでに、習甦相手に何局ぐらい指したのか?準備のあたりを」

阿部光瑠「順位戦が終わってから毎日習甦と四時間で指して・・・大体こういう形がこれなのかなという。これをやるという作戦は決めてなかったですが。(専門的ですが四手目に8四歩とされて)自分横歩取りができないので角換わりしかできないので、研究してた手順になったら嬉しいなということで指しました。(毎日四時間で指したということは一日一局ということ?)朝はやく起きて八時ぐらいから一局ぐらいは指せるかな。二局目は一時間とか。だいたい毎日二局指せるようにしました。出かけてる日を抜いても二〇局以上はやっているんじゃないかなと思います」。

フリーライター「竹内さんに伺いたいのですが、CPUやメモリの詳細を」

習甦の竹内さん「(専門的すぎて忘れました)…メモリは一六ギガ」

フリーライター「竹内さん大変立派な和服ですが?」

習甦の竹内さん「祖父の遺品です。紋も竹内家のものです。」

阿部光瑠四段「(持ち時間が多いほうがいい?)そうですね。一分将棋だとすごい優勢でもひっくり返されることもあって。終盤に一時間ぐらい時間を残したいなと思っていました。」

阿部光瑠四段「(端歩をつきこされたのが突き返してこないのをみこして?)そうですね、練習でも端歩を受けずに桂馬をはねる展開があって。飛車とか切ってくると入玉しやすいなと」

習甦の竹内さん「(おやつの時間では?)あのあたりでコンピューター将棋が形勢悪化したことを悟った。仕掛けた頃は実際優勢だと思っていたが、60手目すぎから怪しいと思い始めていました。角を打たれた時、ゼロ手で馬を作らせて、負けを覚悟した。」

朝日新聞「勝ちを意識したのは?」

阿部光瑠四段「負けはないなと思ったのは終盤の△3四銀というところ。相手が投了するまで気は抜けないのであまり勝ったという風には思わなかったです。(凄く緊張してもおかしくないと思うが?)特にはないんですが、いつもどおり自然体で指せたらいいなと思っただけですね」

朝日新聞「竹内さんにプログラムの上から観た場合、どういう敗因があってどうやって改善していくか?」

習甦の竹内さん「すぐには答えにくい。弱点がわかってもそれを具体的につよくするのは結構難しい。これから考えていく」

阿部光瑠四段「(なぜ桂馬を跳ねてきた?)やっぱり自玉が堅いので攻めは切れないんですけど、人から見ると無理気味なんですけど、コンピューター将棋は攻めをつなげるのが上手いので。歩得もしているし。」

ここまでが記者会見。

やはり、将棋というのは強い人と指さないと分からないところがある。正直、序盤で終わっているという感想しかなかったのだが、この記者会見をみて本当に私は感動してしまった。

練習将棋をコンピューター将棋と毎日同じ持ち時間で一局、合計二〇局以上は指した、というところにまず感動しました。そして、練習将棋で出現していた序盤の手順としては、▲7六歩△8四歩▲2六歩に後手から一手損にしてきたらしい。

それに対して▲7六歩△3四歩で早くも目論見が外れていたのだった。一瞬にして無になった研究。普通だったらそう思うだろう。しかしここで自身の元々得意としていた作戦があった。先手からの一手損。これがバックアッププランとなって事前の研究に回帰することが出来た。

ただ想定していた局面は後手が△6五桂馬と跳ねる時の後手玉が△3一玉の位置であり、実戦は玉が入城している形だったので、その堅い玉から猛攻されてどうなるのか?ということは阿部光瑠四段にも分からなかったようで自信はなかったということ。

結果的には△4四角▲9八玉という想定局面にほぼ悪条件なく持ち込むことができての完勝となったのだった。手順だけみるとあーハメたのね、良かったですね。ということになるのだが、プロの「対局は集金で、研究こそが仕事である」という言葉をそのまま実現させたのが本局だったということだ。

遠山雄亮プロもブログで書いていたが、阿部光瑠プロというのは物凄い早見え早指しで、若くして上がったものの荒削りで、そして研究も深いというよりは正直むらっけのある序盤の雑な粗い将棋で出来不出来の差が大きくて…と思っていたが、全然違った。

真剣に努力してそしてその努力が努力に本人自身が思わないような、苦しいとも思わずにプロだからやる、対戦が決まってるからやる、というのを肩肘張らずに普通にこなしていけるという継続することの才能を持った人なのだった。

私のような凡人は将棋の上手い人は才能のある人、知能指数が高い人、ぐらいに考えてしまうことが多いのだけれども、人並みならぬ努力があってこそ初めて結実するものがあるということを今回の阿部光瑠四段の取り組みによって気付かされた。

確かにコンピューター将棋の序盤の欠陥を突く形で序盤で圧勝したわけだが、その裏にはこういうドラマがあったということに、人間は感動する。コンピューター将棋の無機質な実力の高さではなく、勝っても負けてもこういう取り組みがあるからこそ、人間は将棋に感動するのだと改めて理解することができた。

なぜ実力的にはプロに劣る甲子園野球があれだけ人気があるか?ということと全く同じである。

奨励会という細くて長い道程を通り抜けてきた一握りの天才中の天才達が、その生命を削るような努力のもとに築きあげられてきた将棋とその定跡ということに人間は感動するのだった。

ここでちょっと唐突ですが、荒木飛呂彦のジョジョの奇妙な冒険から一文引用したい。

「人間讃歌は“勇気”の讃歌ッ!!人間の素晴らしさは勇気の素晴らしさ!!いくら強くてもこいつらゾンビは“勇気”を知らん!」(ツェペリ)第3巻”



まさにこの言葉を今日の対局を通じて思いました。将棋の内容を超越した人間讃歌をまさに感じることができてとても幸せな一日でした。そういう意味で阿部光瑠四段には本当に感謝したい。また、そういう環境をととのえてくれた習甦の竹内さんも素晴らしかった。

快くソフトを貸してくれたからこそ、こういう展開が生まれたわけであり、そしてその対局にご自身の祖父の紋付き袴で臨まれるという姿勢に、プロ棋士ならびに将棋への尊敬の念が現れており、対局前からの言動からここまで全てにおいて好感度100%でした。

見た目も吉田栄作っぽくてカッコイイですし、是非今後も頑張って欲しいと思いました。今日はどちらの対局者も本当に素敵でした。

++++++++++++++++++++++++++++++

さてここからの第二回電王戦の展望ですが。個人的には勝てるとしたらレーティングの高い阿部光瑠プロと船江恒平プロだろうと以前から予想していた。また、コンピューター将棋の序盤戦術の欠陥を今回のように突くことができれば、駒落ち将棋の熟練度というか駒得を勝勢に導く技術に長けたプロであれば勝てるだろう。

そういう意味では二戦目の佐藤慎一プロが残りの四人の中では最も負ける可能性が高い。実力的にもそうだし、ソフトを貸してもらえていないということで、阿部光瑠四段のような事前準備はできないので、ある意味普通の序盤になるか、思いっきり力戦に持ち込むかのどちらかになるだろう。

思いっきり力戦…の究極が新米長玉であり、そういうふうには指さないと断言していたのが、佐藤慎一プロなので、今回は普通の将棋になる可能性が高い。普通の将棋になると、あの早見え早指しの阿部光瑠四段ですら「相当優勢なのに逆転された」と言っている通り、ノーパソレベルのコンピューター将棋でも恐ろしい強さを発揮する。

今回の対局後の記者会見で佐藤慎一プロが「今までみた対コンピューター将棋戦ではここまでの完勝は観たことがない、自分の場合はもっと接戦になるはず」といっていたが、その通りだと思う。

対人間という意味では相手が誰であっても、佐藤慎一プロのようなアツい男はやややりにくい面があるはずだがその点、そういう心理的なものが一切ないコンピューター将棋ということで最も苦戦が予想される。また、ponanzaの開発者の山本一成さんは策士であり、序盤戦術を相当限定してくる可能性もある。変な穴を突かれるぐらいならば…ということで。

後手番の佐藤慎一プロの作戦に注目が集まるが、なんとなーく角交換型の振り飛車をやりそうな気がする。今日の将棋でも明らかになったように、コンピューター将棋は角を手持ちにすると死ぬほど猛烈に攻めてくるので、そして角交換型の振り飛車は計算の世界なのでかなり苦戦するように予想しているのだが。

あとは本当にponanzaの開発者の山本さん次第だろうか。自身の棋力も高いのでコンピューター将棋の弱点も知り尽くしており先手番で初手▲2六歩と指すような気もしている。そう指すと後手は相掛かりを受けるか、振り飛車にするしかなくなるからだ。

ひとまずコンピューター将棋の全勝を覚悟していたので、今回の一勝は本当に大きい。

阿部光瑠四段の名前も全国的に知名度があがって、しかも好感度もしょっぱなからドカンと上がったと思う。ご両親をこの一八歳という年齢で養い、それを当然と言い、そしてこのプロ棋士全員にとって大きな意味をもつ勝負の先鋒として十分にその役目を果たした。本当に素晴らしいことだと思う。阿部光瑠(あべこうる)ですよ!><

最後に繰り返しますが、「人間讃歌は“勇気”の讃歌ッ!!人間の素晴らしさは勇気の素晴らしさ!!いくら強くてもこいつらゾンビは“勇気”を知らん!」(ツェペリ)

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電王戦関連の記事第1戦から第5戦までのリンク】

プロ棋士は強いんです!人間圧勝!第二回電王戦、阿部光瑠四段vs習甦

佐藤慎一敗れる。第二回電王戦第二局▲ポナンザ対△佐藤慎一

【追記有】将棋の常識が変わる?詰まし屋一閃?! 第二回電王戦、第3局▲船江恒平五段vs△ツツカナ

【追々々記有り】引き分け:入玉に賭ける星 第2回電王戦第4局 ▲Puella α vs △塚田泰明九段
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今回の将棋で一手損角換わりの面白さに目覚めた人はこちらを是非。私も愛読する名著です。

現代将棋の思想 ~一手損角換わり編~ (マイナビ将棋BOOKS)現代将棋の思想 ~一手損角換わり編~ (マイナビ将棋BOOKS)
(2013/01/23)
糸谷 哲郎

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第22回世界コンピュータ将棋選手権/電王戦出場ソフト決定

過去の大会の様子も含め、全てコンピュータ将棋協会のサイトから情報は入手可能だ。

第22回世界コンピュータ将棋選手権の結果は、


【6勝1敗】GPS将棋
【5勝2敗】Puella α(ボンクラーズの新名称)
【4勝3敗】ツツカナponanza
【3勝4敗】習甦、激指
【2勝5敗】YSS
【1勝6敗】Blunder

となった。


第2回電王戦について

閉会式で米長邦雄・日本将棋連盟会長から「今回の世界コンピュータ将棋選手権の上位5チームが第2回電王戦のコンピュータ代表として出場する」旨の発表がありました。
すなわち、GPS将棋Puella α、ツツカナponanza習甦がコンピュータ代表として第2回電王戦に出場いたします。



なんと、あの激指がベスト5に入れず、過去実績のあるGPS将棋が優勝、昨年の覇者ボンクラーズ(現:Puella α)が二位となった。三位のツツカナはここ最近の躍進具合と、その特徴において今後が大いに期待されるソフトである。以下、ツツカナの紹介文より引用。

ツツカナのアピール点は、「ツツカナの一番の特徴は、指し手を読む深さを機械学習によって決定していることです。
これと他の手法を組み合わせることで20手前後の先読みを行っています。」



ツツカナのマシン構成が「CPU:Corei7 3930K メモリ:4.2GHz 1プロセッサ 6コア 16GB」であることを考えると、かなり凄い健闘のように思われる。(GPS将棋にいたっては788台のコンピュータによる戦いだった。勿論単純に台数が棋力に直結するわけでもないし、台数を多く統べる技術も必要ということで一概には言えないものの、決勝上位のソフトとしては最小構成だったことには間違いない。)

全部の将棋を観たわけではないのだが、ツツカナの二次予選から決勝における、強いソフトとの対戦を観る限りでは、全く遜色ないどころか、コンピュータ将棋が不得意とする入玉形であっても、自然に見える指し回しで勝っていたのが印象的。

例えば、GPS将棋と旧ボンクラーズ(Puella α)の将棋が入玉模様になってからが酷く、最後は必敗のはずの旧ボンクラーズ(Puella α)が時間切れ負けで勝利するというものだった。この1勝が大きく、Puella αが総合順位で2位となった理由だろう。



今回のコンピュータ将棋選手権で好成績を残した5つのソフト、GPS将棋、Puella α、ツツカナ、ponanza習甦については、将棋倶楽部24のレーティングにおいて、おそらくは3300点近くあると思われる。人間でいうと、最高峰で3000点ぐらいであることを考えると、早指し戦においては人間を既に凌駕している可能性がある。いかにプロと言っても、早指しでノーミスで指すことは難しいので、後手番で一度ミスすれば逆転され、先手番でも二手ほど緩めば捲くられるのではないか。


GPS将棋、Puella α、ツツカナ、ponanza習甦。それぞれに特徴がある。

Puella α(ボンクラーズ)とponanzaはどちらもBonanzaライブラリ採用ソフトであり、ラーメンで言えば家系ラーメンみたいなものだろうか。本家があって、それをアレンジした分家、と言ったところ。(こう書くと将棋やコンピュータ将棋に詳しくない人にもわかるだろう)。追記:ponanzaは名前をもじっているだけで、ボナンザライブラリは使ってないとのことです。(詳細はこちら→http://www.computer-shogi.org/wcsc22/appeal/ponanza/appeal.pdf)

駒組の自然さというか筋の良さに定評があるのがボナンザ系だろうか。あとは詰将棋の長手数を詰まし上げることをやや不得手としていたが最近は解消されたはず。あとはボナ攻め(角金交換の駒損の猛攻)やボナ囲い(天野矢倉、片矢倉っぽい形)が有名だろうか。

GPS将棋は東大のゲームプログラミングセミナーの略語でGPS。激指とGPSが最近の二強と思っていたのだが、今大会では終始GPSのほうが強かった。安定的だったのは788台のおかげだろうか?

習甦はこれで「しゅうそ」と読むはず。名前の中に「羽生」の二文字を含むところからも分かる通り、羽生善治の指し手をベースに評価関数が設定されているはず。プロ棋士との対戦の暁には、羽生善治の影響を感じる指し回しだったかどうか?を聞いてみたいところだ。

やや散漫だが以上。今後もこの件については書き記す予定なのであっさりめで終わっておくw


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基本的にはリアルタイムでの将棋観戦中に思ったことを書き溜めつつ、対局終了後の感想を付け加えて、将棋対局のあった翌日の朝7時頃にアップされるように将棋観戦記を予約投稿しています。「一日一観戦記」をモットーにしているので、同日にネット中継が重なった場合は、対局の重要度を個人的に評価して観戦記の投稿日を調整しています。

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