里美名人、防衛。第39期女流名人位戦五番勝負第5局 里見香奈女流名人 対 上田初美女王

第39期女流名人位戦五番勝負第5局
里見香奈女流名人 対 上田初美女王


詳しくは棋譜再生してほしいところだが、先手は里見香奈女流名人。どちらかが居飛車をとるのではないかと思っていたが、やはり先手番が居飛車をとり、後手の上田初美女王が得意の振り穴に構える。序盤はどちらかといえば、振り飛車のほう、上田初美女王のほうが良かったような気がする。

中盤のやりとりで居飛車がよくなったが、終盤では上田初美女王が力を発揮して一手負けの局面から盛り返したが、一つしか無い勝ち筋を逃して、結局は里見香奈女流名人が防衛した。という感じ。

将棋は、どのような時間の長さであっても、人間同士の戦いだと「有利な局面が長いほう」が勝ちやすい気がする。強い人はそういうワンチャンスも逃さないとはいえ、基本的にはそういうものであり、本局もそういう感じだった。

ただ、この二人が女流では抜きん出ているのは間違いないと思う。今後も二人の戦いが続いていくのだろう。


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天才の目覚め 第71期A級順位戦第6回戦 屋敷伸之vs深浦康市

初段最短コース (将棋連盟文庫)

さて、2日連続で、普通の感想を。

第71期A級順位戦第6回戦 屋敷伸之vs深浦康市について。

屋敷伸之プロには思い入れがある。昔から注目しており、C1からなかなか上がれない10年ぐらいの間は毎回やきもきしていた。昔のケレン味溢れる指し回し、作戦が私のお気に入りであり、そういえば私が今お気に入りの糸谷哲郎プロも似たようなところから惹かれていったことを思い出した。

そんな屋敷伸之プロはここ数年復調してその天才性を腰の重い指し回しで再び発揮している。戦法としてのケレン味は失せ、円熟の極みを見せているがその途中においては若かりし頃の奔放さも飛び出る、というような印象。

本局はがっぷり四つの相矢倉となった。確か田中寅彦プロが開発したように思う端攻めの作戦を屋敷伸之プロが撮ることとなった。

私は自身の手順としてこういう将棋を指すことはないのだが、飛車先不突きで2六の地点に銀や角がくる将棋は好き。印象としては、田中寅彦プロや青野照市プロがよく使っていたように思う。二筋の歩が突き捨てられないので攻めが単調になる懸念はありつつも、2七という地点が弱点になりにくいというメリットもあり、スピーディーに先攻できるという意味では相対的には良い作戦なのだと思う。

双方組み上がってから先攻するのかと思ったが、先手は待機した。彼我の玉の堅さをみて、等価交換であれば良くなると考えたのかもしれないし、単純に仕掛けの機会を逸したのかもしれない。

八筋で角の交換となってから、先手が反撃。前述のように2筋の歩が切れてないので単調な攻めにならないようにだけ気をつける必要がある。飛車が穴熊の金と化しているのでなおさらだ。

結果的には先手の角打ちに対して、後手の飛車を8一に逃げるか、7二に逃げるか?という二択で、7二に逃げたために先手からの攻めが続き、後手からの攻め@8筋が遅れたようだ。

このへんの二択は難しいところでほぼ結果論のような気もするが、一段目だと受けに効かないことが多いので直感的には二段目に効きを残しておきたい気はする。

しつこく3三の地点を攻める展開が実現し、後手の攻めが一歩ずつ遅れているような印象の戦い。最後まで先手が良かったようだが、一三三手目の▲8八歩が後手の攻めを引っ張りこむだけ引っ張りこんだ手で印象に残った。ラッシュに対して穴熊らしい耐え方で逆に催促してはっきりする、ということだろう。

屋敷伸之プロといえば、広瀬章人プロ同様にアマチュアの穴熊党なメンツとの交流があるように思われ、穴熊の名手でもあることが再確認された。


四間飛車穴熊の急所〈2〉相穴熊編 (最強将棋21)

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Tag : 穴熊 矢倉 屋敷伸之 深浦康市 羽生善治 糸谷哲郎

20121204の夕食と、佐藤康光vs広瀬章人

しつこくオススメしますが、


赦す人
将棋棋士の名言100: 勝負師たちの覚悟・戦略・思考

の二冊は年末年始のひとときをゆったりと過ごすために、まずは積読からどうぞ。

この日も禁酒デー。辛いかといえば特に辛くない。ただ眠れない。常に興奮状態なので、飲まないと寝れないんですよね。ということで今日もその間に色々とやりたいところ。

明日は久しぶりに行きつけにて痛飲する予定…なので今日は片付けられるうちに片付ける。

この日の夕食は湯豆腐、ブロッコリ、鮭のタレ焼き、山芋と温泉卵と葱を混ぜたものとご飯、というラインナップ。ヨーグルトドリンクは買い忘れたので、代わりに子供のヤクルトを飲みました。それを見ていた子供が不服そうでしたが。。


携帯中継で佐藤康光vs広瀬章人の戦いをみた。相穴熊。先手の佐藤康光の作戦が面白く、その後の模様もよさそうだったが、やはり広瀬章人の角、が冴えていてギリギリに受かっていた。受けそうなところで攻めを見せたのも角(馬)であり、受けの名手となったのも角。

前から書いているが、広瀬章人の将棋は角の動きに注目すると面白さがわかりますので是非見てみてください。


四間飛車穴熊の急所〈2〉相穴熊編 (最強将棋21)四間飛車穴熊の急所〈2〉相穴熊編 (最強将棋21)
(2012/06)
広瀬 章人

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Tag : 広瀬章人 佐藤康光 ゴキゲン中飛車 穴熊

将棋界の一番長い日にSHOGI-BARへ行こう!

将棋界の一番長い日にSHOGI-BARへ行こう!…と思ったら、飲んだくれすぎて気付いたら朝でした…。

なので、先ほどA級の結果を二日酔いの頭で見ました。

羽生郷田戦はめずらしく?郷田さんが一手損をやって、一手損の失敗例のような、じりじりと勝ち目のない戦いが続く風で、押し切られました。

高橋谷川戦は、高橋プロの先手でも後手でも自分の土俵で戦おうとする作戦固定が功を奏している。来期はかなり厳しいことになりそうだが、今期はとりあえず、順位の良さで生き残った。タイトルを獲ったことのある人間はこういうところでやはり強いのである。

全く別の意味での忍者流的に挑戦レース、降級レースともに目立たなかった屋敷だが終わってみれば5-4で勝ち越して終えた。三浦は群馬的残留力を今期も発揮した。

渡辺佐藤は一頃は渡辺が佐藤の悪力にてこずっている印象もあったが、佐藤がたまに使う後手番作戦のような振り飛車に対して正確に対応し、佐藤が後手番のような手の遅れを生じたところで馬を作って勝負あり、という将棋だった。

渡辺のこういう将棋での応接をみていると、コンピュータより強そうだな、コンピュータのように強いな、というようなことを思う。数式を解くようにして、しっかり勝ち切るあたりが。


さて。そして問題の?丸山久保。ここは結局二人とも落ちることになったのだが、高橋が勝ったのが23:42。二人の将棋が終わったのが、1:14。久保は勝っていれば昇級だから、序盤から悪くしたような将棋だったが延々と指す。丸山は勝っても高橋が勝っていれば落ちるわけだが、勝つことだけを考えて指す。

ようはそういう将棋だった。正直な話、こういう相穴熊をA級の最終戦で見たいか?といえば私の答えはNOなのだが、やはり職業棋士としては、仕方のないところがあるのだろう。落合監督の中日ドラゴンズがどうこう…という話を聞いたことがあるが、つまりはそういうことなのだろう。

イカガ?(´・ω・`)つ 東海の鬼 花村元司伝(今一押しの将棋本です)。

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Tag : 渡辺明 ゴキゲン中飛車 久保利明 穴熊 羽生善治

穴熊退治は嬉しい 第61期王将戦 第3局 ▲佐藤康光-△久保利明

三連勝四連敗は過去に2度あったが、今回は流石に難しいだろうか。

第61期王将戦 第3局 ▲佐藤康光-△久保利明

今期王将戦、この二人の対戦はなんというか、振り飛車側が悪すぎる序盤が多いように思うが、本局もまたそのような将棋だった。

ゴキゲン中飛車の超速から、4四と4六の地点で銀が見合いになる形に。この場合、どちらか、あるいは両者が穴熊にすることが多いのだが、本局は後手が穴熊、先手が二枚銀の急戦策を採った。

29手目の▲9六歩。この歩が後手の攻勢を誘う一手だったが、結果的には後手の動きが拙速だった可能性がある。

勿論、この開戦は思いつきのものではないだろうが、35手目▲6八金寄り、が事前の準備にはなかった良い手だったか。この手には佐藤康光らしい強気が現れている。ボチボチすることが、後手の久保利明はできなくなった。

直線的な将棋は、当たり前の話だがそれゆえに含みがなく、途中で回避できるところが少ない。必然の手順が続くことになる。

45手目の局面。銀桂交換で先手の駒得。しかも先手の銀が四段目まで進んでおり、5三に歩を垂らされて、しかも後手は仕方なく固めてみると、とれた飛車を一段目に引かれてしまった。この局面、久保利明の魅力である捌きの様子が一切ない。

左側の駒は全部残ってしまい、主力は小兵衛に自陣に封じ込まれ、馬が単騎で前線に繰り出している状態だ。

本譜は、49手目までそれほど多くの選択肢があったようには思えず、両取りがかかった49手目にて先手の優勢が確定したようだ。

51手目の局面は、盤面の様子が美しいので、是非将棋がわからない人でもその局面まで進めて欲しい所。機動力にすぐれた先手の攻撃部隊が籠城する敵の城を包囲するような様子が見て取れるだろう。

終盤は、誘いの隙のように緩手になる可能性すらあった▲9六歩が攻防に生きる展開となって、危ないところなく、一気に後手陣を佐藤康光が攻略しきった。これで三連勝、奪取に王手を掛けた。

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穴熊はこういう負け方がある。戦型特性として仕方ないところだし、まずは勝つことが重要である、というプロにおいては出現度合いが、増えることはあっても減ることはない。

だがしかし、それゆえに穴熊を用いる棋士はヒール的な立ち位置になるだろうし、急戦派の魅力を高めている理由でもある。(私は青野照市プロが大好きだ)。

広瀬章人の穴熊もその射程距離の長さ、切れ味ゆえに魅力があるのは事実だが、主戦型とした時に、ヒールにならないような何かが必要に思う。

例えば、渡辺明の後手番の△8四歩、のように。

個人的には穴熊の無様な負け方を見ると胸がすく思いがするのだが、同じような人は少ないのだろうか?

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Tag : 久保利明 ゴキゲン中飛車 穴熊 佐藤康光 渡辺明