竜王戦の羽生森内戦など昨日の将棋の雑感と佐藤慎一さん?

今日も少し雑談モードで。

昨日は面白い将棋が多かったですかね。戦型というよりも組み合わせ的な部分での楽しみも多かったような。

まずは小林宏vs矢内理絵子。ここは矢内理絵子が奨励会員だった時の幹事が小林宏だったようです。その対局をみて、竹部さゆりも当時の思い出をツイッター上で語っていました。

戦型は後手のゴキゲン中飛車。途中までは矢内理絵子が指せそうな気がしたのですが、中盤のねじり合いでははっきり先手良しに。どこがどうだったのか?はわからないが飛車を取れる所でひねって取らなかったのが、難しくなった原因だったか。


金井恒太vs永瀬拓矢の竜王戦決勝トーナメントは永瀬拓矢が相居飛車の横歩取りを選択して圧勝していた。ベースにあの粘り強さがあるものの、攻め将棋の鋭さも持ちあわせており、このまま居飛車転向が成功しそうな雰囲気。振り飛車で七割近く勝ってた男なのでここからの数年でもっともブレイクが期待される若手の1人だろう。

感想戦の話では41手目の歩で支えている飛車を取った手が悪く、攻め合いで勝てなくなった模様。夕食休憩前の終局となった。


羽生善治vs森内俊之の同じく竜王戦決勝トーナメント。こちらも面白い将棋だった。角換わり腰掛け銀の後手が穴熊に潜る展開で、潜ってから先手に端を攻めさせてさっぱりしたところで、後手玉はおもむろに2二に戻って王様自ら陣形補強に一役買ってみると、案外先手の攻めが細かった、という将棋。

森内俊之名人の反撃が、後手番での渡辺明のような鋭さで、一気に先手を寄せきってしまった。


A級順位戦の行方尚史vs深浦康市は横歩取りに。対戦成績が拮抗している両者の戦いは深浦康市ペースで進んでいるように見えたが、実は難しかったようだ。感想戦でのやりとりを見る限りだと、双方の読み筋とは違う展開があり、その変化は深浦康市勝ちだったと。行方尚史連勝スタート。今期の行方はあらゆる棋戦で台風の目になるのだろう。


さて。そして佐藤慎一さん。昨日なにかつぶやいていたんですよね。意味ありげな不思議なツイートでした。


プロはお金を貰うからプロと呼ばれる、そのことはわかる。
だけどお金の為に駒を動かすのは棋士じゃないんだよ。
そんな将棋にどれくらいの値打ちがあるんだろうか。意味はもうすぐわかるよ、みんながっかりするんじゃないか。。

https://twitter.com/et_world0816/status/358112952152371200




居てもたってもいられず、さすがに連盟に問い合わせの電話した。
ガセだったのか。
納得したというか、それならとりあえず良かった。
自分の思いは伝えた。
適切な判断、契約等は任せるしかない。
あとは自分の気持ちの問題なのか。。

https://twitter.com/et_world0816/status/358128149508259841



なんですかね。わかりませんが、大平武洋プロの反応というかレスを観る限りだと、なにかしらプロ棋士や関係者であれば知っているようなことで、そして何かしらの変化があるかもしれない、という話なのでしょう。

お金とプロ。もらって指す、指すからもらう。

指導棋士とか派遣棋士の発展版で、お金を出してくれれば対局どこでもしますよ、とかそういうのでしょうかね。

すごく慎一さんが憤ってるのがポイントですね。でも、一般的な意識と棋士の矜持はこと対局については過剰反応すぎるように感じることが多いというのはわかってるところなのでどうなんだろう。

一個人の意見なので別に何言ってもいいと思うが「意味はもうすぐわかるよ、みんながっかりするんじゃないか。。」という第一印象を歪めるような発言はどっちに転んでもメリットないと思うけどね。

もちろん、言い切ってしまう男らしさというのもあるわけですし、それが佐藤慎一らしさだとは理解してますけどね。例の電王戦前の「ぶっつぶす」発言同様に悪意はないし、ドジっ子お兄ちゃんなので。

いやーしかし気になりますね。


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(2013/07/25)
不明

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内容紹介
「棋士がコンピュータに負ける――。
そういう日が遠からず来ることがあるとしても、そこに自分が対局者としているなんて、一体いつから想像できただろう」(佐藤慎一)

ニコニコ生放送で累計200万人以上が視聴した、プロ棋士VSコンピュータ将棋による世紀の団体戦「第2回電王戦」。
あの戦いの真実を出場者本人が語ります。プロ棋士5人による濃密な自戦記。プログラマーによる対局分析。観戦記、コンピュータの歴史を語る座談会など。
「第2回電王戦のすべて」のタイトルにふさわしく、血の出るようなあの戦いをあらゆる角度から振り返る内容となっています。

特に、プロ棋士による書き下ろし自戦記はいずれも渾身の内容。一局一局にテーマがあり、ドラマがあり、棋士の人生があります。

第1局 やるべきことをやった 阿部光瑠
第2局 一局入魂 佐藤慎一
第3局 鏡を通して見えたもの 船江恒平
第4局 チームで勝ちたかった 塚田泰明
第5局 強敵と指せた喜び 三浦弘行

放送では観ることのできなかった舞台裏、対局者の心の揺れ動き、終わった今だから言えること・・・。あの春の決戦のすべてが、この一冊に凝縮されています。







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04/20のツイートまとめ

shogiwatch

確かにwww“@BoiRodriguez: 電王戦が終わって残念だけどホッとしている。五週間にわたり、土曜日は何もできなかったからね。”
04-20 20:11

というか、名残り惜しい…。読み終わりたくない小説を読み終えた気分だわ…
04-20 20:06

@Charkaid ども!(≧∇≦)
04-20 20:06

酔いが覚めたので飲み直します(笑)“@golgo56513: @shogiwatch アルコール入ってても良い仕事されますね。ある意味、そちらのほうに感心しましたよ!(^_^)”
04-20 20:04

NHK杯テレビトーナメントの明日の予定&先週の棋譜をチェック!→ http://t.co/XfRNhgQQdF
04-20 20:00

@maki_nayu ですね。持ってます彼は。
04-20 20:00

@golgo56513 どもですーw
04-20 19:59

ですね。可愛かった(笑)“@BunkaTabi: 今回の電王戦結果およびさっきのインタビューで阿部光瑠ファンがすごーく増えただろうな!”
04-20 19:58

@terummy10 コンピュータの通りというよりは、アドハンスド将棋、のような感じかも。相場はもう殆どがコンピュータというか、プログラム売買ですね。競馬もかなり入ってる印象です。
04-20 19:58

はー更新完了。疲れた…。自分の感想は後ほど。でもあの本当に楽しかったよね。コールくんは本当に大物たわ(笑)
04-20 19:56

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記者会見:第二回電王戦最終局▲三浦弘行vs△GPS将棋

第二回電王戦最終局▲三浦弘行vs△GPS将棋は一度もプロ棋士が王手することすらなく、GPS将棋に圧倒されて終わった。勿論、押さえ込みの将棋だったので王手がなかったことや攻撃できなかったことは責められる話ではない。

以下、18時50分からの記者会見の様子について記します。口述筆記に近い形で書いていますので単純な誤字脱字がある可能性は高いですが、コメントいただければ正しますので怒らずどうかご教示いただきたく存じます。

記者会見の前の、屋敷伸之プロと矢内理絵子女流のやりとりは、落ち着いたものだったので良かったです。書き記してはいないですが、今日は泣く日ではないと思う。


記者会見はじめます。

記者会見、田丸昇九段。三浦弘行八段。GPS将棋開発者金子知適さん、コンピューター将棋協会の瀧澤武信会長。

102手にて後手GPS将棋の勝ちとなりました。

GPS将棋金子知適「(現在のお気持ちは?)東大駒場の600台以上を使う特別なプログラムを使っていたのでまずは無事に動いてよかった。本日はこのような貴重な機会をあたえていただき、ありがとうございます。」


三浦弘行八段「(現在のご感想は?)そうですね、電王戦を今後も盛り上げて大きなイベントにしたかったので今日は勝ちたかったんですけれども、正直どこが悪かったのかちょっと分からないことがありまして、今日の将棋が、ええまあGPS将棋が強いことはよく分かっていたつもりなんですが、事前準備から1台と670台は違うんでしょうけど、あまり付け入る隙がないソフトだなあと。」

瀧澤武信会長「えーとまあ本局ですね、当然あのGPS将棋も勿論強いんですけれども、三浦先生はA級八段ということで金子さんには悪いんですが、分が悪いんだろうなと思っていました。実際に見る限りでは米長邦雄先生が第一回で指されたようにしていたので、米長邦雄先生は途中出体力負けしてしまったけど、三浦先生は勝たれるのではないか?と思っていたので結果は驚いております」

田丸昇「最近のプロの将棋は似たような将棋が多いです。本局も矢倉の定跡ですが勝又六段曰く、新手なんですね。まだまだ将棋は無限の可能性があるなと教わった気分になりました。今後はプロとコンピューター将棋が強調して、無限の将棋の可能性を探求してほしいな、と思いました」


フリーライター「三浦八段、自宅で練習されていたGPSと今回のは大体どのぐらい違うか?感覚的にもしもわかれば」

三浦弘行「うー・・・ん。そうですね。いや、うーん。すいません、まだちょっとわからないです。1台でも十分強いです」

フリーライター「金子さん、今回さきほどノートラブルで動かれたと。そのために準備されたことは?過去ですとマシンが落ちたという話でしたが」

GPS金子知適「そうですね、ちょっと重要性は前後するのですが、今朝も電源が入らないものもあったと。自動起動セットはするのですが、駒場に3人をおいて万一自動起動しなくても対局が遅れないように配慮しました。つづいて、ネットワーク接続してますので、切れたらすぐ分かるようにしました。第二局でのトラブルでの反省を活かした知見。600台あると電源が落ちる可能性があるので、それでも大丈夫なように設定していた。こちらの不手際で迷惑をかけないようにできた」


東京新聞「いやな質問ですが、三浦さんに。プロの中で本当にトップですが、どうでしょう、今後コンピュータに人間は勝てないという実感は?」

三浦弘行「いや、あの…まだまだ強い棋士は沢山いますので」

GPS金子知適「私個人としては出来不出来が対局後とに激しいので。開発者は40局とか100局とか1000局とかやって強さを測るわけで、一局の結果で力を測るという文化はないです。残された棋譜・ログから棋士の方々が読み取っていただければ幸いです。私にはわかりませんので」

瀧澤武信会長「とても決着ついたとは思いません。今日は勝ちましたが完璧に勝ったというわけではなく、これまでもそう。将棋の段位がないので、我々では強さがわからないレベルになった、というのが今回言えること。プロを超えたということではなく、近づいたという印象」

三浦弘行「(もう一度やりたいか?)いやいまはそういうことを言える立場ではないと思っています」

テレビ朝日「金子さんにお伺いしたいのですが、今日かなりGPSかなり早いペースで指していた印象が」

金子知適「基本的に四分で指していた。4分55秒で指していた。難しい時は7分55秒で指していた。ネットワークトラブルからの復旧のための持ち時間を30分自主的に短くしていた。60秒未満を活用して、実質五分考えていた。将棋として早く指しているように見えたのは、定跡で少し長めに進んだのが影響している。コンピュータは定跡から外れたときに、序盤か中盤かが判断できないので、早めに抜けた場合に備えてこの設定でなければいけないとおもった」


三浦弘行「(人間となにか違った感触は?)特にそういったことはなくてGPS将棋が難敵だなと思ったのは、序盤に付け入る隙があれば、それをついて終盤力がつかえない展開にもっていけるが、序盤に穴がなかったので大変さは覚悟していた。(人同士であれば腹の探り合いとかあると思うが、今回そういう意味での違和感は?)そうですね、えー・・・いやでも私、今回最終局だったので一局目から四局目までは若い人もいたので動揺して実力発揮できなかったということもあるかもしれませんが、私は他の棋士よりその点は普段と違う対局との違和感は私は分かっていたことなので言い訳はできない」


瀧澤武信「(今回、人間対コンピューターとしてクローズアップされていますが、開発者も人間ですが?)そうです、勿論そうです。我々ではわからなくなったので、プロの先生に色々弱点をあげてもらうことを期待していたので、人間と人間の戦いであることは間違いないです。」

GPS金子知適「(質問聞こえず)記憶では1990年以降の棋譜だけ定跡として記録している。最近の棋譜は順位戦中継を先日今期のものをまとめていれた。配布されているものより少しだけ最新のものを入れている。定跡といっても30手から35手ぐらいで自分の考えて指すようになっているし、勝っているひとが少なくなった時点で外れるようにしている。また、急戦の定跡は短く切っている」


ここまでが電王戦第五局の会見とする。ここから全体会見。

※誤字を修正しました@4/21


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感想戦:第二回電王戦最終局▲三浦弘行vs△GPS将棋

歴史的な瞬間と言っていいだろう。A級棋士、三浦弘行プロが負けた。

将棋の展開としては押さえ込みだったということもあるが、途中その網が破れてからはGPSの圧勝だったと言える。

A級八段の三浦弘行プロですら、為す術なく負けた、という歴史的事実だけが残る。

しかし私自信でいうと私が最後、投了までの3分間の三浦弘行の表情・姿を忘れることは決して無いと思う。


「どのような作戦で臨もうと?」

三浦弘行「二手目が分からなかったので、相手を観ながら」

「途中入玉を目指しているようにみえたが?」

三浦弘行「練習将棋でも入玉に強いことはわかっていたので、変なバグを起こしたような将棋になるとは思っていなかった。どこでミスをしたのか、形勢判断に誤りがあったのかはわからないのですけど」

三浦弘行「8四金と打たれて、局面はいい勝負ですが、思ったより優勢にならないのかなと思って。勘違いかもしれないのですが指しやすいと思っていて、具体的に良くするには本譜のように盛り上がっていくしかないのだと思っていて。どこかで攻め合いにいくべきだったかも・・・でも難しいんですよね」

三浦弘行「終盤は勿論、強いのは分かっていたのですけれども。(こういう終盤・展開は予想されていたか?)そうですね、どこかで流石にもうちょっと難解な展開があるかと・・・こういう展開になってしまった。」

三浦弘行「(結果敗戦ということをどう受け止めるか?)そうですね、相手が強かったのでしょうがないのですが、ただ、今後も電王戦を何年も続けていってほしいので、正直責任を果たせなくて申し訳ないなと」

GPS金子「(どのように臨もうと?)まず、定跡という意味では、特に手を加えずにランダムの結果で3四歩も8四歩もプログラムに任せようと。今日はトッププロとの対局の機会は貴重なので出来る限り最強のプログラムを用意しようと」

GPS金子「(内容は納得行くもの?)そこは今回はネットワークトラブルが起こらないようにというのが目的だったので。(棋士に勝つという目的については?)勝敗の実感はないです。今は。」

三浦弘行「(対局の感想を)そうですね。強いのは分かっていたんですけれども…。まあ、これだけ強いとわかっていれば、もっと危機感をもって準備をするべきだったなと思うんですけれども」。

夢枕獏「三浦さんに聞きたいのですが、対戦前と今とで大きく変わったことは?」

三浦弘行「GPS将棋は一台でも強いソフト。今更600台以上置いたからといって、その強さがどのぐらい変わったかというと、1台でも十分強かったので。負けるにしても600台を実感するような将棋にしたかったのですけれど、まださらなる強さを秘めていると思うので、もっと引き出す将棋をしたかった。強さは分かっていた。驚くところはない」

夢枕獏「もしあそこでこうやっていれば、というところはありますか?」

三浦弘行「ちょっと今すぐは精査をしないとわからないところもあるんで。ちょっと感想戦もしていないのでわからない。局面を悪くしたら勝ち目はない、逆転は望めないと思っていました」

夢枕獏「三浦弘行八段用の戦略というのはあったのか?」

GPS金子「いえ。総ての技術を尽くして強いプログラムを作ろうとしたのは間違いないのですが、特定の棋士を研究するようなソフトはまだ必要ないと判断して研究するような技術はまだ実用的ではないと判断しています。入玉のルールがコンピューター将棋と異なりますのでそこは変えましたが、有力な手にコンピュータを割り当てること等、どの対局においても有効な手段の手当をした。」

夢枕獏「この先、どのぐらいまで上がる可能性がありますか?今を1として」

GPS金子「伸びしろは多分沢山あると思います。ただ1の単位が難しいのでどのぐらい伸びるかは…。世界コンピュータ将棋選手権が連続優勝がないように、毎年異なるソフトが勝っているということは、それだけ伸びしろがあるということだと思っています」


ここから5分ほど感想戦が行われるようだ。

田丸昇「△7五歩と仕掛けた局面は?」

三浦弘行「前例がないことは認識していた。指された瞬間は咎めたくなった。前例もないですし、ちょっと早いような気がしたので。具体的にそれを咎めるとしたら、正しいか分からなかったけど、一歩得なので」

田丸昇「銀を▲7六銀とぶつけたのは勢いのある手でしたね」

三浦弘行「具体的に良さを求めた手でしたが・・・」

田丸昇「長考で二九分で▲6七金で押さえ込めたと思っていたのでは?」

三浦弘行「いや、ただ具体的にすぐには出られないとしても難しいかと。・・・なにか他の手ありましたかね?」

田丸昇「これはじゃあ、ひとつの一貫性というか流れとして?」

三浦弘行「そうですね。すでに歩得もしてないですし、金銀の性能の違いもありますし。危険なのはわかっていましたが…。(押さえ込みをはかった局面で)」

田丸昇「一連の手順を凄く上手いと思ったんだけど?」

三浦弘行「そうですね、確かに。」

田丸昇「△8三金と打ちましたが他には?」

三浦弘行「▲8四歩も自信が無かった。金を△6六に打たれる筋がやはりあって。(他にあったか?と問われて)そうですね・・・うーん・・・▲1五歩の突き捨てを入れておくのが・・・指し過ぎかもしれないですし・・・本譜で悪かったら仕方ないと思っていました」


田丸昇「ありがとうございます。これで感想戦を終わります。六時五〇分から会見を」



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絶体絶命?!第二回電王戦最終局▲三浦弘行vs△GPS将棋

第二回電王戦最終局▲三浦弘行vs△GPS将棋の結果について。

先手三浦弘行で、矢倉脇システムに。三浦弘行プロの得意戦法である。限定された局面を究極まで掘り下げる三浦弘行プロの特徴が最大限に活かせる戦型だ。

GPS将棋は定跡通りに指していたが途中で人間であれば怖いと思う1筋の端歩を自分から突いた。人間であれば棒銀の当たりがきつくなるので指しにくいところだが怖がらずになのか、分からずになのかは不明。



先手は角交換を回避して6八に戻して棒銀を目指す。GPS将棋はそれをみて突如歩の突き捨てから攻撃を開始する。脇システムからこの後手の攻め。プロがみれば一目無理攻め。GPS将棋は、先手の攻めごまが働くまでに時間があるので普通に攻め合いにはならないと見ているのかもしれない。


74手目の局面では、もはや攻め合いになることはありえない状況だ。先手の二枚銀は上部開拓のために四段目に並んでいる。後手の飛車と角は先手からいじめられそうに見える。


ぱっと見は先手がこのまま入玉を決めそうな感じがする。時間があれば、先手が入玉して勝ちそう。しかし一手でも緩めばGPS将棋は的確にその計算能力をもって咎めにくる。まさに三浦弘行八段は自分との戦いになっている。

…ここまでが15時台に更新した内容のサマリー。しかしここから様相が一変したのだった。

78手目、△6六金が先手の押さえ込みの網を内側から破る手だった。控え室のプロはこの手があるから別の手順を考えていたようで、この手をみて先手の苦戦を意識し始めたようだ。

84手目、△8九歩成りで後手GPSの優位が確定したように見える。先手は歩切れ、後手の飛車が8筋に直通している。手番は先手だが受けの手を指さざるを得ない。そして玉の堅さは大差。駒の損得はあるものの、こうなると後手の攻めが細くても続けば良いという話なので、東大駒場キャンパスのiMacたちが活躍する展開となっている。

この手を境に、一気に形勢が開いた。今17時5分だが、持ち時間も大差、局面は絶体絶命に見える。

コンピューター将棋、特にGPS将棋が何百台もの端末を統べてこの勝負に取り組んでいる以上、人間が把握できる不利というのは既にコンピューター将棋の勝利を宣言しているようなものだ。

ニコ生上での解説も徐々に熱を失っていく様をリアルタイムで感じている。逆にこのような時間にこそゲストが必要だったかもしれない。

屋敷伸之先生は紳士/真摯なので、どのような局面になっても言葉として匙を投げることはないのだが、それでもプロレベルでなくても、既に辛い局面に見える。

しかも、塚田泰明戦とは異なり、入玉の手がかりすらないのだ。

しかし、将棋の形勢云々にかかわらず、なぜこんなにも私はこの対局に感動しているのだろうか。それは三浦弘行プロが状況関係なく、最善手を考えて時間ぎりぎりまで考えている姿を見ているからだ。

この将棋の評価がどういうものになるのかはわからない。しかし、三浦弘行プロが時間をぎりぎりまで投入して最善を尽くそうとする姿に私は感動する。

人間同士でも同様に最善を尽くしているはずだが、それが見えなかった。コンピューター将棋との対戦という形をとることで、勝負にかける人間の美しさを知ることが出来た。

それこそが、今回の将棋電王戦の意義だろう。ほぼ唯一にして最大の意義であるように思う。

今18時。三浦弘行プロの残り時間は9分。投了の時間は近づいている…。



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Author:将棋観戦
「将棋観戦記」というブログで、プロ棋士の将棋を観戦して思ったことを記しています。棋力はありませんが、将棋観戦の楽しさを一人でも多くの人に知ってもらい、「観る将棋ファン」を増やすために貢献できればと思います。主に順位戦速報・タイトル戦等、ネット中継されている将棋を中心に将棋観戦記を書いています。棋譜・符号はなるべく用いずに、将棋のルールが分からない人でも、将棋の勝負の面白みが伝わるように努力します。

基本的にはリアルタイムでの将棋観戦中に思ったことを書き溜めつつ、対局終了後の感想を付け加えて、将棋対局のあった翌日の朝7時頃にアップされるように将棋観戦記を予約投稿しています。「一日一観戦記」をモットーにしているので、同日にネット中継が重なった場合は、対局の重要度を個人的に評価して観戦記の投稿日を調整しています。

将棋観戦中に書き始め、対局が終了すると思われるところから観戦記を完成させていることが多いです。文章内の形勢判断は個人的主観によるもので、観戦中の控え室のプロの意見を取り入れず、将棋ソフトの解析を行なっていないため、形勢判断が正しくない可能性があります。

また、あまり推敲することなく投稿しているので、観戦記内に誤字脱字、情報の誤りがある場合があります。お気づきの場合はコメント欄にてご指摘いただけると助かります。早急に訂正させていただきます。

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