全体会見:第二回電王戦最終局▲三浦弘行vs△GPS将棋

第二回電王戦最終局▲三浦弘行vs△GPS将棋の第五局の会見が終わり、以下個別会見が19時20分頃から始まった。


引き続きまして、全体記者会見を始めます。

まず中央、瀧澤武信会長、川上量生ドワンゴ会長、谷川浩司会長。竹内章さん。山本一成さん。一丸孝則さん。伊藤英紀さん。金子知適さん。阿部光瑠四段。佐藤慎一四段。船江恒平五段。塚田泰明九段。三浦弘行八段。

以上の皆さんと記者会見執り行って参ります。

対局者に感想を。

竹内章さん「緊張して迎えて阿部先生に完敗して。密度の濃い時間で今まで興味のなかった人にも注目された。素晴らしいイベントを演出してもらって感謝している」

阿部光瑠「えーと、電王戦に出場が決まってこの日を迎えるのが凄く早いなと。一日一日が早いなと。できることだけをやってきた。ただ一日がはやかった。このような舞台を用意してもらって・・・今はなにもいえないですね」

山本一成「電王戦を振りかえって、プログラムがプロの棋士の方々とさせる、夢の様な日々でした。そこにすごい感動した。戦った棋士の生き様、人間が見えたのが驚いた。船江恒平先生が言っていたように自分を写す鏡だという言葉の通りだった。」

佐藤慎一「そうですね、まあ結果凄く自分の将棋も残念でしたしこの五局残念な結果になりました。とりあえず今後何日間も過ごしてきて、そういったもので将棋のファン、あまり興味がなかった人にも少しでもアピールというか見ていただけたのがよかったことかなと」

一丸孝則さん「私は結論だけいうと、とても楽しかったです。この半年間ぐらい、電王戦に向けて頑張ってきたんですけれども、プロ棋士とさせるという喜びというか憧れというか、そういうのを抱えながら、プロ棋士に通用するのか?と葛藤してきた。最終的に、コンピューター将棋の熱戦になってとてもたのしかったです」


船江恒平電王戦は結果は残念でしたが自分にとっては非常に良い経験となった。一年前からソフトは鏡だと思っていて、自分の力がどれぐらい出せるかと思っていた。一局指すだけで、自分のいいところ、わるいところがわかったのはすごいなと。多くの方に将棋に興味をもってもらって、製作者の方々にお礼を言いたい。」

伊藤英紀「私は98年ぐらいから始めたんですが、そのころはマスコミがくるとかなく、オタクの内輪のイベントだった。五年ぐらいまえからコンピューター将棋選手権にマスコミが来るようになって、去年の電王戦からテレビなど沢山くるようになって15年前と比べて隔世の感がある。自分のプログラムとして疑問なところがあったけど、観戦者に盛上てもら得たのが意義があった。対戦してくださった棋士の皆様、ありがとうございました。」

塚田泰明「結果的に持将棋だったんですが、これだけ称賛されたのは初めてでした。電王戦ならではの結果、反応だったと思います。そういう意味では参加してよかったと思います」

金子知適さん「やはり私からも棋士の先生方、ドワンゴ、運営の皆様のおかげで開催できたことをお礼したい。2ヶ月ぐらい眠れない日が続いて、自分の対局でもないのにこんなに興奮してもいいのだろうかとう日々でした。もしファンの皆さんも同じだったらこんなにうれしいことはない」

三浦弘行「今回負け越し決定で非常に申し訳ないなと思っています。塚田泰明先生も前局持将棋までにしてもらったのに申し訳ないなと。GPS将棋がこれほど強いとわかっていれば、もっと危機感をもって臨むべきだったなと反省していますし、悔いが残るところだなと」


続きまして川上会長、瀧澤会長、谷川会長に今後の抱負などを。

川上量生「今回縁がありまして、主催させてもらいました。大変世間でも話題になるような電王戦を開催させてもらって感謝しつつ恐縮している。歴史のない会社がやるのは大変おこがましい、申し訳ないと思っていますが、ただ、やらせていただいた以上は出来る限りのことをして盛り上げようと努力してまいりました。これでビジネスのためにやっているという部分もあるが、それではなくて将棋の今後の発展に寄与したいという気持ちが80%ぐらいです。

今回メディアの人に来てもらって嬉しいのですが、ここに座っている事自体が取材を減らすのではないかと危惧していて、次回以降は隅っこにいようと思っています。コンピュータが勝ったということではなく、そこにまつわる人間ドラマにこそ意義があると認識している。」


瀧澤武信「このような場を設けていただいたことに感謝します。39年前に将棋のプログラムを作ったが、このような日がくるとは思っていなかった。プロが対局してくれるようになって、しかも勝つようなものが出来るとは。私自身も非常に驚いています。勝った先生、負けた先生いらっしゃいますが、アマチュアではわからないんですね。どのぐらい今のプログラムが強いのかわからないので、それを解明してくださっていることに感謝しています。

じゃあ実際その悪い手をどうやって咎めるか?というのは、アマチュアにはわかりませんのでそれを咎めてもらうことでさらなる発展が望める。塚田泰明先生の頑張りも今後の成長にありがたいこと。とても感動しました。どの対局も人間のドラマとして大変感動しました。一番の良かったことは全ての対局が素晴らしいものだったこと。」

谷川浩司「皆様本当にお疲れ様でした。昨年に引き続き、開催していただいて厚く御礼申し上げます。今回厳しい結果となったが、五名の対局者は全力を出し切ったと思っております。今日も三浦八段の姿を見ておりますと私も心が痛むわけですが、責任を感じずに胸を張ってほしい。特に若い棋士は今回のことを今後に活かしてほしい。し

勝負に重きが置かれると思っていたが、五局それぞれにドラマがあった。特に印象に残ったのは第三局。通常苦しくなると気持ちが折れるが、現時点の最善手を追求していく、という人間では難しい部分がありまして、私自身も精神力の重要性をコンピュータに教わるとは思ってなかったんですが、人間の長所短所、コンピュータの長所短所
わかってきましたので今後につなげることができればと思っています。

以前もお話したかもしれませんが、コンピュータと人間は共存共栄、人工知能の進歩発展につなげていく、たとえば医療や災害救助の現場で役に立つようなものにつながるように、と祈って続けております」


これより質疑応答。


共同通信「第三回の電王戦に関して決まってることがあれば」

谷川浩司「第三回に関しては、現在協議中でありまして、前向きに考えたいと思っております。まだはっきりたことはもうしあげられないが、もし第三回が実現したら、コンピュータも進化していると思いますが、棋士もまた違った内容がおみせ出来るのではないかと思っています」

共同通信「今の質問に追加して、タイトル棋士の番勝負というのを観たいという思いに至った人も多かったとおもうのですが」

谷川浩司「そのあたりは勿論、団体戦として今日の結果で決着がついたので具体的な人選などについてはまだはなせないということでご理解いただきたい。」

日本テレビ「今後五人の方にがんばっていただきたいということでしたが、今後指し方に変化は?」

阿部光瑠「ちゃんと聞いてなくて。ぼけーとしていて…。(今後の指し方に変化は?)それはあると思います。人によっては変わってくると思います。自分もやっぱり変わってくると思います」

佐藤慎一「まあ、自分にとってのプラスになるところを取り入れてこの後も自分の将棋が変わっていけるように向き合って行きたい」

船江恒平「ソフト提供されてから何十局も指しているので、いい意味で既に変わってきているので、今後練習として使って行きたいと思っています。それがいい効果を及ぼすと思っている。」

塚田泰明「影響はあった。ボンクラーズとツツカナ。局面の意見を聞いてみると私が考えないような手を示すのでコンピュータを活用するというのはあると思う」

三浦弘行「コンピュータは当然終盤が強いんですが、プロが結論を出した局面でもまだ奥深さがあることをおしえてくれたので、特に終盤戦において、今後競争というか、自分の終盤力の精度を上げる意味で活用して行きたいと思います」

報知新聞「コンピュータ開発者に聞きたいが第三回があったとして誰に挑戦したいか?」

竹内章さん「今回負けてますし、色々言っていますからいまさらですが習甦という名前に思いを込めた方に挑戦したい」

山本一成さん「誰が出れるか分からないですが、大将として最も強い棋士と戦いたい」

一丸孝則さん「まだ考えてないです」

伊藤英紀さん「次回がどうなるのか?自分がでるのか?わからない」

金子知適さん「申し訳ないですが我々が申し込むのではなくてお招き頂くという形だと思いますので」


谷川浩司「(団体戦の中で負けるという形になったが)えーそうですね、まあ正直にいいまして、5局対局するわけですから、その中で棋士が負けることになるとは思っていましたが、こういう結果になったのは厳しいというのは間違いない。コンピュータは強くなっているので、勿論準備をして臨んだとは思いますがより準備を重ねてやっぱり投了の声を利くまでは決して気を緩めないという強さも必要だと思っていました」

船江恒平「(今回、反対に人間の強みを感じましたか?)私の対局でいうと、終盤自体は人間も負けてないなという、終盤は強いことは分かっていたが一直線の斬り合いだったら負けてないなと。ただそこからもう一ラウンドのところではソフトの粘りが強かった。序盤中盤終盤、どこも人間が負けてないところはあったと思います。強みとしてはこれから次第かと思いますが、負けた将棋が糧となって活かしていけたらそれが人間の強みとなる。」

産経新聞「川上社長にビジネス2割、将棋のために8割としていましたが、実際の今回の観戦者数は?」

川上量生「正確な数字は分からないが、予想以上の反響でした。(累計で190万人とのこと)」


以上記者会見でした。

私の個人的な感想は別途記します。(誤字修正@4/21)


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記者会見:第二回電王戦最終局▲三浦弘行vs△GPS将棋

第二回電王戦最終局▲三浦弘行vs△GPS将棋は一度もプロ棋士が王手することすらなく、GPS将棋に圧倒されて終わった。勿論、押さえ込みの将棋だったので王手がなかったことや攻撃できなかったことは責められる話ではない。

以下、18時50分からの記者会見の様子について記します。口述筆記に近い形で書いていますので単純な誤字脱字がある可能性は高いですが、コメントいただければ正しますので怒らずどうかご教示いただきたく存じます。

記者会見の前の、屋敷伸之プロと矢内理絵子女流のやりとりは、落ち着いたものだったので良かったです。書き記してはいないですが、今日は泣く日ではないと思う。


記者会見はじめます。

記者会見、田丸昇九段。三浦弘行八段。GPS将棋開発者金子知適さん、コンピューター将棋協会の瀧澤武信会長。

102手にて後手GPS将棋の勝ちとなりました。

GPS将棋金子知適「(現在のお気持ちは?)東大駒場の600台以上を使う特別なプログラムを使っていたのでまずは無事に動いてよかった。本日はこのような貴重な機会をあたえていただき、ありがとうございます。」


三浦弘行八段「(現在のご感想は?)そうですね、電王戦を今後も盛り上げて大きなイベントにしたかったので今日は勝ちたかったんですけれども、正直どこが悪かったのかちょっと分からないことがありまして、今日の将棋が、ええまあGPS将棋が強いことはよく分かっていたつもりなんですが、事前準備から1台と670台は違うんでしょうけど、あまり付け入る隙がないソフトだなあと。」

瀧澤武信会長「えーとまあ本局ですね、当然あのGPS将棋も勿論強いんですけれども、三浦先生はA級八段ということで金子さんには悪いんですが、分が悪いんだろうなと思っていました。実際に見る限りでは米長邦雄先生が第一回で指されたようにしていたので、米長邦雄先生は途中出体力負けしてしまったけど、三浦先生は勝たれるのではないか?と思っていたので結果は驚いております」

田丸昇「最近のプロの将棋は似たような将棋が多いです。本局も矢倉の定跡ですが勝又六段曰く、新手なんですね。まだまだ将棋は無限の可能性があるなと教わった気分になりました。今後はプロとコンピューター将棋が強調して、無限の将棋の可能性を探求してほしいな、と思いました」


フリーライター「三浦八段、自宅で練習されていたGPSと今回のは大体どのぐらい違うか?感覚的にもしもわかれば」

三浦弘行「うー・・・ん。そうですね。いや、うーん。すいません、まだちょっとわからないです。1台でも十分強いです」

フリーライター「金子さん、今回さきほどノートラブルで動かれたと。そのために準備されたことは?過去ですとマシンが落ちたという話でしたが」

GPS金子知適「そうですね、ちょっと重要性は前後するのですが、今朝も電源が入らないものもあったと。自動起動セットはするのですが、駒場に3人をおいて万一自動起動しなくても対局が遅れないように配慮しました。つづいて、ネットワーク接続してますので、切れたらすぐ分かるようにしました。第二局でのトラブルでの反省を活かした知見。600台あると電源が落ちる可能性があるので、それでも大丈夫なように設定していた。こちらの不手際で迷惑をかけないようにできた」


東京新聞「いやな質問ですが、三浦さんに。プロの中で本当にトップですが、どうでしょう、今後コンピュータに人間は勝てないという実感は?」

三浦弘行「いや、あの…まだまだ強い棋士は沢山いますので」

GPS金子知適「私個人としては出来不出来が対局後とに激しいので。開発者は40局とか100局とか1000局とかやって強さを測るわけで、一局の結果で力を測るという文化はないです。残された棋譜・ログから棋士の方々が読み取っていただければ幸いです。私にはわかりませんので」

瀧澤武信会長「とても決着ついたとは思いません。今日は勝ちましたが完璧に勝ったというわけではなく、これまでもそう。将棋の段位がないので、我々では強さがわからないレベルになった、というのが今回言えること。プロを超えたということではなく、近づいたという印象」

三浦弘行「(もう一度やりたいか?)いやいまはそういうことを言える立場ではないと思っています」

テレビ朝日「金子さんにお伺いしたいのですが、今日かなりGPSかなり早いペースで指していた印象が」

金子知適「基本的に四分で指していた。4分55秒で指していた。難しい時は7分55秒で指していた。ネットワークトラブルからの復旧のための持ち時間を30分自主的に短くしていた。60秒未満を活用して、実質五分考えていた。将棋として早く指しているように見えたのは、定跡で少し長めに進んだのが影響している。コンピュータは定跡から外れたときに、序盤か中盤かが判断できないので、早めに抜けた場合に備えてこの設定でなければいけないとおもった」


三浦弘行「(人間となにか違った感触は?)特にそういったことはなくてGPS将棋が難敵だなと思ったのは、序盤に付け入る隙があれば、それをついて終盤力がつかえない展開にもっていけるが、序盤に穴がなかったので大変さは覚悟していた。(人同士であれば腹の探り合いとかあると思うが、今回そういう意味での違和感は?)そうですね、えー・・・いやでも私、今回最終局だったので一局目から四局目までは若い人もいたので動揺して実力発揮できなかったということもあるかもしれませんが、私は他の棋士よりその点は普段と違う対局との違和感は私は分かっていたことなので言い訳はできない」


瀧澤武信「(今回、人間対コンピューターとしてクローズアップされていますが、開発者も人間ですが?)そうです、勿論そうです。我々ではわからなくなったので、プロの先生に色々弱点をあげてもらうことを期待していたので、人間と人間の戦いであることは間違いないです。」

GPS金子知適「(質問聞こえず)記憶では1990年以降の棋譜だけ定跡として記録している。最近の棋譜は順位戦中継を先日今期のものをまとめていれた。配布されているものより少しだけ最新のものを入れている。定跡といっても30手から35手ぐらいで自分の考えて指すようになっているし、勝っているひとが少なくなった時点で外れるようにしている。また、急戦の定跡は短く切っている」


ここまでが電王戦第五局の会見とする。ここから全体会見。

※誤字を修正しました@4/21


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感想戦:第二回電王戦最終局▲三浦弘行vs△GPS将棋

歴史的な瞬間と言っていいだろう。A級棋士、三浦弘行プロが負けた。

将棋の展開としては押さえ込みだったということもあるが、途中その網が破れてからはGPSの圧勝だったと言える。

A級八段の三浦弘行プロですら、為す術なく負けた、という歴史的事実だけが残る。

しかし私自信でいうと私が最後、投了までの3分間の三浦弘行の表情・姿を忘れることは決して無いと思う。


「どのような作戦で臨もうと?」

三浦弘行「二手目が分からなかったので、相手を観ながら」

「途中入玉を目指しているようにみえたが?」

三浦弘行「練習将棋でも入玉に強いことはわかっていたので、変なバグを起こしたような将棋になるとは思っていなかった。どこでミスをしたのか、形勢判断に誤りがあったのかはわからないのですけど」

三浦弘行「8四金と打たれて、局面はいい勝負ですが、思ったより優勢にならないのかなと思って。勘違いかもしれないのですが指しやすいと思っていて、具体的に良くするには本譜のように盛り上がっていくしかないのだと思っていて。どこかで攻め合いにいくべきだったかも・・・でも難しいんですよね」

三浦弘行「終盤は勿論、強いのは分かっていたのですけれども。(こういう終盤・展開は予想されていたか?)そうですね、どこかで流石にもうちょっと難解な展開があるかと・・・こういう展開になってしまった。」

三浦弘行「(結果敗戦ということをどう受け止めるか?)そうですね、相手が強かったのでしょうがないのですが、ただ、今後も電王戦を何年も続けていってほしいので、正直責任を果たせなくて申し訳ないなと」

GPS金子「(どのように臨もうと?)まず、定跡という意味では、特に手を加えずにランダムの結果で3四歩も8四歩もプログラムに任せようと。今日はトッププロとの対局の機会は貴重なので出来る限り最強のプログラムを用意しようと」

GPS金子「(内容は納得行くもの?)そこは今回はネットワークトラブルが起こらないようにというのが目的だったので。(棋士に勝つという目的については?)勝敗の実感はないです。今は。」

三浦弘行「(対局の感想を)そうですね。強いのは分かっていたんですけれども…。まあ、これだけ強いとわかっていれば、もっと危機感をもって準備をするべきだったなと思うんですけれども」。

夢枕獏「三浦さんに聞きたいのですが、対戦前と今とで大きく変わったことは?」

三浦弘行「GPS将棋は一台でも強いソフト。今更600台以上置いたからといって、その強さがどのぐらい変わったかというと、1台でも十分強かったので。負けるにしても600台を実感するような将棋にしたかったのですけれど、まださらなる強さを秘めていると思うので、もっと引き出す将棋をしたかった。強さは分かっていた。驚くところはない」

夢枕獏「もしあそこでこうやっていれば、というところはありますか?」

三浦弘行「ちょっと今すぐは精査をしないとわからないところもあるんで。ちょっと感想戦もしていないのでわからない。局面を悪くしたら勝ち目はない、逆転は望めないと思っていました」

夢枕獏「三浦弘行八段用の戦略というのはあったのか?」

GPS金子「いえ。総ての技術を尽くして強いプログラムを作ろうとしたのは間違いないのですが、特定の棋士を研究するようなソフトはまだ必要ないと判断して研究するような技術はまだ実用的ではないと判断しています。入玉のルールがコンピューター将棋と異なりますのでそこは変えましたが、有力な手にコンピュータを割り当てること等、どの対局においても有効な手段の手当をした。」

夢枕獏「この先、どのぐらいまで上がる可能性がありますか?今を1として」

GPS金子「伸びしろは多分沢山あると思います。ただ1の単位が難しいのでどのぐらい伸びるかは…。世界コンピュータ将棋選手権が連続優勝がないように、毎年異なるソフトが勝っているということは、それだけ伸びしろがあるということだと思っています」


ここから5分ほど感想戦が行われるようだ。

田丸昇「△7五歩と仕掛けた局面は?」

三浦弘行「前例がないことは認識していた。指された瞬間は咎めたくなった。前例もないですし、ちょっと早いような気がしたので。具体的にそれを咎めるとしたら、正しいか分からなかったけど、一歩得なので」

田丸昇「銀を▲7六銀とぶつけたのは勢いのある手でしたね」

三浦弘行「具体的に良さを求めた手でしたが・・・」

田丸昇「長考で二九分で▲6七金で押さえ込めたと思っていたのでは?」

三浦弘行「いや、ただ具体的にすぐには出られないとしても難しいかと。・・・なにか他の手ありましたかね?」

田丸昇「これはじゃあ、ひとつの一貫性というか流れとして?」

三浦弘行「そうですね。すでに歩得もしてないですし、金銀の性能の違いもありますし。危険なのはわかっていましたが…。(押さえ込みをはかった局面で)」

田丸昇「一連の手順を凄く上手いと思ったんだけど?」

三浦弘行「そうですね、確かに。」

田丸昇「△8三金と打ちましたが他には?」

三浦弘行「▲8四歩も自信が無かった。金を△6六に打たれる筋がやはりあって。(他にあったか?と問われて)そうですね・・・うーん・・・▲1五歩の突き捨てを入れておくのが・・・指し過ぎかもしれないですし・・・本譜で悪かったら仕方ないと思っていました」


田丸昇「ありがとうございます。これで感想戦を終わります。六時五〇分から会見を」



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「将棋観戦記」というブログで、プロ棋士の将棋を観戦して思ったことを記しています。棋力はありませんが、将棋観戦の楽しさを一人でも多くの人に知ってもらい、「観る将棋ファン」を増やすために貢献できればと思います。主に順位戦速報・タイトル戦等、ネット中継されている将棋を中心に将棋観戦記を書いています。棋譜・符号はなるべく用いずに、将棋のルールが分からない人でも、将棋の勝負の面白みが伝わるように努力します。

基本的にはリアルタイムでの将棋観戦中に思ったことを書き溜めつつ、対局終了後の感想を付け加えて、将棋対局のあった翌日の朝7時頃にアップされるように将棋観戦記を予約投稿しています。「一日一観戦記」をモットーにしているので、同日にネット中継が重なった場合は、対局の重要度を個人的に評価して観戦記の投稿日を調整しています。

将棋観戦中に書き始め、対局が終了すると思われるところから観戦記を完成させていることが多いです。文章内の形勢判断は個人的主観によるもので、観戦中の控え室のプロの意見を取り入れず、将棋ソフトの解析を行なっていないため、形勢判断が正しくない可能性があります。

また、あまり推敲することなく投稿しているので、観戦記内に誤字脱字、情報の誤りがある場合があります。お気づきの場合はコメント欄にてご指摘いただけると助かります。早急に訂正させていただきます。

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