第4期マイナビ女子オープン本戦トーナメント ▲清水市代-△熊倉紫野

先日本戦が開催されたのは知っていたのだが、開幕戦?で画面を開くとエラーになって見れなかったのでそれ以来遠ざかっていた。(多分私の環境の問題と思われる)。本対戦は問題なくみることが出来たので、序盤の途中から観戦を愉しんだ。

第4期マイナビ女子オープン本戦トーナメント ▲清水市代-△熊倉紫野

熊倉紫野女流プロの棋風はあまり知らないのだが、どうやら振り飛車党のようだ。清水女流の序盤に注目したが、玉頭位取りと分類して良さそうな、21世紀ではあまり見ない形に組み上げた。

熊倉紫野女流プロは手順に金銀三枚の銀冠。しかも桂馬を跳ねていないので堅そうにみえる。後手は7筋と5筋の歩を、先手は6筋の歩を手持ちにした。

先手の陣形は私は経験が無いのでどの程度どうなのか?というのはサッパリ分からない。ただしもし清水女流が慣れているのであれば、それなりに、やれる面やれない面は理解しているのだろう。

57手目の局面が誘いの隙。先手陣は角交換に強いかといえばそうでもなく、特に7八の金の連結が少し気になるところ。(矢倉と変わらない程度なのだが、玉との位置関係が宜しくないように思う。角交換を自ら行うと△6九角の傷があるし、相手に交換させるとどっちで取っても嫌な含みが残りそうだ)。

本譜は57手目から開戦となり、71手目の▲7七金寄りのあたりでは後手が指せそうに見えた。ぱっと見える手は△5七歩成?△3五角の両取り。これで後手楽勝でしょうと呟いた直後に、野月プロの呟きが目に入る。

野月プロ曰く、最後▲5四歩と垂らされて後手難しいとのこと。もし私が後手であれば大抵何も考えずに前述の順に飛び込んで垂らされてから唸っていたところだった。

というわけで熊倉女流は△2二歩と一旦辛抱する。そこで一目見えるのが▲3三歩成という手で、角で取っても(▲5四飛車で)、桂馬で取っても(▲3四歩で)、先手の攻めが続きそうに思われた。

後手の選択は△3三同桂。ここで▲3四歩とすると、前述の私が一目楽勝と思った手順に合流するが、後手の形が違うので、ストレートに桂馬を取られて竜が作られることがなく、やはり本譜のほうが得なのだった。

それを嫌った清水女流は▲3四飛車と捻った手を繰り出す。そこからが第二次攻防で、83手目の▲4三歩は▲3四飛車とあわせて対中飛車の▲3八飛車戦法を思わせる味があった。(話は逸れるが私はあの定跡が好きだった)。

手が進めば進むほど、先手の囲いは解けていく。押さえ込みを図るようでいても、押さえ込めていない。どこからか分からないが、もしかすると相当序盤から、あるは誘いの隙をみせた57手目ぐらいから、後手が良かったかもしれない。

95手目の局面。玉の堅さは後手、手番も後手。駒の損得は無し。というわけで後手が良さそうだ。109手目の▲5一竜は驚愕の一手。ぼろっと金を取らせて飛車を殺しにいくという手順でここで差が開いた。116手目の△4六角が「勝利打点」の一着。これで勝利が確定し、自玉が安泰すぎることもあり、あとは終盤の事務手続き、みたいなものだった。

コンピュータ戦を控えている清水女流だが、今の作戦では確実に負ける。コンピュータ側は振り穴が濃厚ではないかと見ているが、コンピュータの振り飛車に対して、ここ最近の序盤作戦のどれを用いても勝つことは出来ないだろう。

熊倉紫野女流は、はじめて真面目に将棋をみたが、清水女流を相手にもつれること無く、見事な指し回しだったと思う。

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Tag : 将棋 清水市代 熊倉紫野 玉頭位取り 四間飛車