昨日の第72期C級2組順位戦の結果(大石プロ全勝!)

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さて。

昨日のC2の最終節についてです。まずは事実情報から。

【10勝0敗】大石(18)
【9勝1敗】澤田(4)
【8勝2敗】佐々勇(5)、永瀬(6)、村田智(32*)、千田(45)
【7勝3敗】村田顕(7)、及川(10)、阿部光(14)
【6勝4敗】横山(3)、矢倉(9)、吉田(13)、中村亮(19)、高見(23)、田中悠(26)、藤原(31**)、小倉(38*)
【5勝5敗】西川和(8*)、佐藤紳(15)、岡崎(16*)、八代(17)、佐藤慎(20)、中座(22*)、佐藤和(29)、長岡(33**)、藤森(34)、遠山(40**)、石田(44)
【4勝6敗】中田功(11)、西尾(12)、伊藤(24)、牧野(28)、瀬川(39*)
【3勝7敗】森(1)、内藤(2)、神崎(21)、村中(25)、勝又(27)、門倉(30)、増田(36*)、伊奈(42**)、上村(43)
【2勝8敗】田中魁(35)、石川(37*)、西川慶(41*)、竹内(46)

ぱっと見では、やはり大石の全勝が目立ちますね。そして澤田との森信門下ワンツーという点も。佐々木世代といってもいい世代代表格の佐々木勇気もちゃんと昇級しました。

棋風転換した永瀬は序盤の出遅れがあってのここなので上出来でしょうか。来期は上がると思います。

で、降級点周りの話でいくと、まずは藤原先生の勝ち越しで1点消しは前回で決まってましたね。新四段界隈では竹内、上村がとっています。ともに2勝、3勝ということで来期頑張らないと精神的によろしくないでしょうね…恐ろしい世界です。。

3点目でフリークラス行きが決まったのは渡辺明の義理の兄でもある伊奈プロ。勝又プロから下に降級点が付きました。

まだ取組表決まってないのでわかりませんが、来期は阿部光瑠、永瀬拓矢、高見、あたりがあがりそうです。特に矢倉の得意な高見あたりは順位戦向きな気がします。

Tag : 大石直嗣 澤田真吾 佐々木勇気

大石澤田に続く三人目は、佐々木か永瀬か?或いは・・・

昇級確定者は大石直嗣六段と澤田真吾五段。残り1枠は佐々木勇気、永瀬ボーイら四名での争い。降級点もぼちぼち決まってきましたね。勝ち越しで降級点を消した藤原プロは流石としか言い様がないです。

昇級した大石直嗣六段と澤田真吾五段は森門下ですね。どちらもあがって当然という感じがします。中終盤の粘り強さは森門下の特徴ですが、それ以外にも特徴がある二人ですね。

澤田真吾五段は不思議な魅力のある棋士です。米長邦雄から毒気を抜いて天然成分を足したような将棋。泥沼流的な魅力があるやや不利なときの中終盤が私は好きです。

対する大石直嗣六段は、森門下としては糸谷哲郎プロと合わせて序盤が上手いというか研究が深いタイプでしょうか。中盤のじっくりとした指し回し、慌てないところはまさに順位戦向きで、肝っ玉のありそうなところが大物食いだけではなく、大きなトーナメントでも勝ち上がっていく雰囲気があります。

残り一枠、佐々木世代としてリーダーの佐々木勇気が頑張るのか、或いはすでに老成されたような永瀬ボーイが序盤の出遅れから一気にまくるのか。村田千田にも当然チャンスはあると思いますが、自力の佐々木が決めてほしい…と思いますがどうなるか。ただ、佐々木も永瀬も相手は手強いので三番手にもチャンスはあるかもしれません。



以下、事実情報としての結果と順位。

[C級2組]
田中 魁秀九段(2勝7敗)●-○伊藤 真吾五段(4勝5敗)…16時20分
(伊奈 祐介六段-村田 智弘六段…17時13分千日手成立)
大石 直嗣六段(9勝0敗)○-●中田 功七段(4勝5敗)…17時47分
岡崎 洋六段(4勝5敗)●-○田中 悠一四段(5勝4敗)…17時59分
西川 慶二七段(2勝7敗)●-○神崎 健二七段(3勝6敗)…20時42分
石川 陽生七段(2勝7敗)○-●森 けい二九段(3勝6敗)…20時50分
藤森 哲也四段(5勝4敗)○-●瀬川 晶司五段(4勝5敗)…21時13分
吉田 正和五段(5勝4敗)○-●竹内 雄悟四段(1勝8敗)…21時21分
小倉 久史七段(6勝3敗)○-●佐藤 和俊五段(4勝5敗)…21時25分
永瀬 拓矢六段(7勝2敗)○-●矢倉 規広六段(6勝3敗)…21時56分
門倉 啓太四段(2勝7敗)●-○阿部 光瑠四段(6勝3敗)…22時12分
及川 拓馬五段(6勝3敗)●-○佐藤 慎一四段(4勝5敗)…22時28分
牧野 光則四段(4勝5敗)●-○上村 亘四段(3勝6敗)…23時4分
増田 裕司六段(3勝6敗)○-●内藤 國雄九段(2勝7敗)…23時17分
西尾 明六段(4勝5敗)○-●高見 泰地四段(6勝3敗)…23時58分
佐々木 勇気四段(7勝2敗)○-●千田 翔太四段(7勝2敗)…0時0分
長岡 裕也五段(5勝4敗)○-●遠山 雄亮五段(5勝4敗)…0時7分
藤原 直哉七段(6勝3敗)○-●勝又 清和六段(2勝7敗)…0時16分
横山 泰明六段(5勝4敗)○-●中座 真七段(4勝5敗)…0時21分
佐藤 紳哉六段(5勝4敗)○-●西川 和宏四段(5勝4敗)…0時27分
澤田 真吾五段(8勝1敗)○-●村田 顕弘五段(6勝3敗)…0時42分
八代 弥四段(4勝5敗)●-○中村 亮介五段(6勝3敗)…0時49分
村田 智弘六段(7勝2敗)○-●伊奈 祐介六段(2勝7敗)…0時56分
村中 秀史六段(3勝6敗)●-○石田 直裕四段(4勝5敗)…1時0分


【9勝0敗】大石(18)
【8勝1敗】澤田(4)
【7勝2敗】佐々勇(5)、永瀬(6)、村田智(32*)、千田(45)
【6勝3敗】村田顕(7)、矢倉(9)、及川(10)、阿部光(14)、中村亮(19)、高見(23)、藤原(31**)、小倉(38*)
【5勝4敗】横山(3)、西川和(8*)、吉田(13)、佐藤紳(15)、田中悠(26)、長岡(33**)、藤森(34)、遠山(40**)
【4勝5敗】中田功(11)、西尾(12)、岡崎(16*)、八代(17)、佐藤慎(20)、中座(22*)、伊藤(24)、牧野(28)、佐藤和(29)、瀬川(39*)、石田(44)
【3勝6敗】森(1)、神崎(21)、村中(25)、増田(36*)、上村(43)
【2勝7敗】内藤(2)、勝又(27)、門倉(30)、田中魁(35)、石川(37*)、西川慶(41*)、伊奈(42**)
【1勝8敗】竹内(46)

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第72期順位戦の昇降級、名人戦挑戦者の予想

さて、4/22に公開された対戦表を元にして、順位戦の予想をしたいと思います。以下、勝手な予想なので当該棋士のファンの方は怒らないでくださいね…。

【A級】挑戦:渡辺明、降級:谷川浩司、久保利明

A級の挑戦者はとりあえず名人がどっちになっても、渡辺明三冠でしょう。もうそろそろ出てきてほしいという期待も込めつつ。

降級は残念ながら谷川浩司先生。公務と対局の両立を思うと、また在籍者の年齢を思うとここは仕方ないような気がします。

もう一人は振り飛車党の久保利明先生を。順位とあとは居飛車党がマジョリティということで。



【B1】昇級:◎豊島将之、◯木村一基、△丸山忠久、▲山崎隆之

総当りなので総合力が問われるクラス。順位が関係無いようでいて関係している。かつ、昇級ラインが全勝ではなく2-4敗で決着するのもこのクラスの特徴。

未来の名人候補、タイトルホルダーということで豊島将之をまずはあげたい。混戦になるので順位が悪くても問題ない。前半全勝で折り返す可能性もある。

もう一人が悩ましい。ポテンシャルでいえば広瀬章人を推したいのだが近年の伸び悩みが気になるところ。復調すれば対抗第一候補なのだが。

ということで、前期の行方尚史のような展開をイメージして、丸山忠久か木村一基を対抗にしたい。タイトル挑戦等の安定度でいうと丸山忠久だが棋風的に木村一基だろうか。

穴馬では常に山崎隆之に印を付けないわけにはいかない。

降級は悩ましい。総当りゆえの混戦が予想されるが、また振り飛車メインでいくのであればハッシーの連続降級もありえる。振り飛車党ということで鈴木大介プロも苦戦の可能性がある。

ただここでも年齢から考えると、基本的には高橋道雄、畠山鎮、飯塚祐紀あたりが苦戦しそうだ。



【B2】昇級:◎佐藤天彦、◯飯島栄治、▲稲葉陽・村山慈明

ここからは当たりの良し悪しが昇級に関係してくる。

昇級ラインは基本的には2敗まで。順位と近年の充実っぷりから佐藤天彦を本命とする。当たりもそれほどきつくない。(戸辺誠ぐらい?)

順位の良さと棋戦適性で飯島栄治を二番手に。ただし、最終戦で対戦が組まれている稲葉陽が対抗だろう。順位は悪いが昇級を賭けた最終決戦となりそう。

あとは村山慈明も当然絡んでくるだろう。村山・稲葉・戸辺は星の潰し合いがあれば飯島の可能性が高まる。抜け出す人がいればそれが飯島の相手候補となるだろう。

降級点の候補はやはりここも年齢の高いところが危ないと思う。



【C1】昇級:◎糸谷哲郎、◯佐々木慎・宮田敦史・片上大輔、▲斎藤慎太郎

最も激戦の可能性が高いC1。これは願望もあるが正直このクラスで見た時に頭ひとつ抜けてるはずの糸谷哲郎。ここはちゃんと上がりきってほしい。順位戦適性…とか言ってる場合じゃないです!><

佐々木慎は順位が良いのと当たりがきつくない(片上大輔ぐらい?)ので対抗に。宮田敦史、片上大輔も2敗ぐらいではゴールしてきそうなので順位が物言う展開か。

順位が中位より下には実力者が多いが潰し合いの取り組みとなっているのでそこの混戦を抜け出す馬?がいるかどうか?で昇級戦線に名乗りを上げる可能性はある。伸びしろでいうと斎藤慎太郎に期待したいところ。

降級点はやはりベテラン勢ですね。。



【C2】昇級:◎永瀬拓矢澤田真吾、◯佐々木勇気、▲阿部光瑠

全勝か1敗で上がるのが最近のトレンドですね。当たりの良し悪しの差が最も大きくなるクラス。

あとは順位が上位のメンツが上がるのが基本だろう。後方からぶっちぎったケースが前期の斎藤慎太郎だが基本は上位で。

まずは永瀬拓矢。居飛車を使うようになり、しかも当たりが悪くない。ここは期待出来そうだ。

そして澤田真吾。ここもそれほど当たりがきつくないのと、順位の良さ。安定の中終盤力。

佐々木勇気はそろそろ上がりたいところ。毎回善戦している横山がいるが直対がある佐々木勇気を上げておく。

穴馬としては阿部光瑠。ここは何が起こるかわからないが、順位戦にアジャストしてきたのでかなり期待できるのではないか。前回の電王戦にて、人類で唯一コンピューター将棋に勝った男(今のところ)。

降級点は…。

前期は3勝、13位まで点がついた。4-6であれば回避可能だが3勝だと順位が如何に良くても付く可能性があるということだ。この流れは今期も変わらないだろう。回避するためには四勝が必要となる。

逆にいうと相手関係、及び実力から三勝止まりになりそうな棋士に降級点が付くこととなる。

基本的にはベテラン勢で7-8個付きそうな雰囲気。残りの1-2個を順位が低い四段のところで分け合う形だろうか。

順位戦といえば河口俊彦、通称老師のを一度は読んでほしいですね…。

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Tag : 渡辺明 豊島将之 佐藤天彦 飯島栄治 糸谷哲郎 佐々木慎 永瀬拓矢 澤田真吾 佐々木勇気

C級2組4回戦(9/20)の感想

少し遅くなったが、C2の結果を。

最年長は室岡克彦七段で52歳。52歳…。自分の年齢との差を考えて後何年で?とするのは重要だと思う。(個人的に)。

四戦全勝となった面々に違和感はない。順位は悪いが当たりがよい、中村太地が昇級の筆頭だろうか。一敗勢では佐藤慎一まではチャンスがありそう。

フリクラ転出については、島本・藤原が危ない。全敗にいる面々中座・川上・阿部光は意外のひとことだが、レベルが上がりまくっているC2なので仕方ないところか。阿部コウル新四段はまだアジャスト途中という具合だが、後半メキメキアジャストして4-6までありそうだ。


[C級2組成績一覧] ( )内は順位/*は降級点1つ/**は降級点2つ

【4勝0敗】澤田(4)、阿部健(5)、中村太(20)、村田顕(31)、船江(41)
【3勝1敗】勝又(1)、菅井(6)、佐藤慎(21)、阪口(25)、長岡(27*)、田中悠(28)、石川(30)、村中(32)、増田(36**)、吉田(42)
【2勝2敗】西川慶(2)、遠山(3*)、横山(7)、中村亮(8)、西川和(9*)、及川(11)、佐藤和(12)、大石(26)、岡崎(34*)、上野(37*)、佐々勇(40)、門倉(43)
【1勝3敗】牧野(10)、松本(13*)、永瀬(14)、神崎(15)、佐藤紳(16)、伊奈(17)、小倉(18)、西尾(19)、藤原(22**)、矢倉(24)、瀬川(29)、村田智(35*)、島本(38**)、室岡(39*)
【0勝4敗】中座(23)、川上(33*)、阿部光(44)


阿部 健治郎四段(4勝0敗)○-●伊奈 祐介六段(1勝3敗)…23時45分☆
一手損の棒銀フェイク。これはアマでは普通に登場していたが、プロではなかなか出現せず、最近ようやく定着した。先手が二手得を生かせないはずはなく、しばらくは後手も善戦していたが、最近は殆ど先手が勝っている印象。

後手はひとことで言うと、形が悪すぎる。のでギリギリで難しいレベルで、一歩間違えると奈落の底。本譜は奈落コースだった。


中座 真七段(0勝4敗)●-○澤田 真吾四段(4勝0敗)…0時11分
C1から堕ちた時も信じられなかったがまだ白星のない状態も信じられない。現代将棋における攻撃的な相掛かり調の将棋の難しさが表れている気がする。

先手の意欲的な作戦だったが、中終盤型の澤田真吾が焦らずに普通に優位を築いた。中盤からはずっと後手ペースのままだった。


松本 佳介六段(1勝3敗)●-○船江 恒平四段(4勝0敗)…0時22分
攻めっけの強い松本佳介プロが攻めまくったが、詰将棋作家としても有名な船江恒平が自陣をしっかり読み切り、途中からの無理攻め模様をそのままに勝ち切った。こういう将棋は順位戦ならでは、というか、後手に勝ってほしい将棋だろう。


牧野 光則四段(1勝3敗)●-○中村 太地五段(4勝0敗)…0時58分
たぶん横歩取りの最新型、中座飛車+中原囲い+中住まいの後手陣。形勢が二転三転する、若手同士らしい若々しい将棋だったが、後手の形勢良い時間が長かった、というような印象の将棋。

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折れない心 第70期C級2組順位戦 三回戦@8月30日

終わって全勝が8名。教授こと勝又清和の全勝が特に素晴らしい。三局とも、戦い方・勝ち方がかっこ良く、棋譜として素晴らしいのだ。リーグが違うのだよ!とでも言いたげな、勝ちっぷりを見せてくれている。この調子でカッコいい戦いを見せてほしい。

反対に全敗は5名。この面子が全敗するのか?と恐ろしくなる。特に、今期順位戦に参戦している新四段の苦戦。。5人で15戦して8勝7敗。四段になるということは「C2リーグレベル(指し分け)に到達する」ことである、と言っても良さそうだ。

ちなみに前期も5名の参入があり、50戦して33-17だったので、後半水になれて巻き返してくるのかどうか?に注目したい。特に、ユーキャン通信講座のCM出演が掛かっている!と言っても過言ではない、阿部光瑠四段には残り全勝ぐらいでお願いしたい。

阿部光瑠四段についていえば、ちょっと時間の使い方に苦労しているように見える。早見え早指しは天才プロに共通したものだが、残りの対戦相手も相当に強い面子が並んでいるので、どうかじっくりと順位戦の味を堪能しつつ、アジャストしてほしいものだ。

昇段の三名だが、3連勝スタートの中から二人は出そうな雰囲気。勝又清和プロはアベケン・船江あたりをどう乗り切るか。船江は澤田・遠山。特に遠山の振り穴が出そうな雰囲気で、振り穴といえば広瀬王位が有名だが、遠山の振り穴も絶品だ。

順当にいけば、アベケン・澤田を推したいが、二人が当たりあっているのがポイント。澤田はその他にも、船江・佐藤和と当たっており、一番手には推しにくい。

アベケンも競争相手の村田顕と当たっている。また、アベケンvs教授の序盤戦術にも注目したい。

澤田真吾四段は私レベルのアマにはよく強さが分からないのだが、ごちゃごちゃしたところで力を出してくる雰囲気がある。重馬場得意、というような米長邦雄的なものを感じるところもあり、将来相当走るのではないかと見ている。その真価が今期発揮されれば、全勝で上がるまであるのではないかとは思っている。

当たりがもっともユルいのは、中村太地だろう。牧野戦に勝てばこれまた全勝まである。確か振り飛車から居飛車に転換していたが、最近後手番横歩取りでの安定感も出てきており、取りこぼしがなければ3人枠には収まりそう。

村中も当たりはキツクない。大平と似たような雰囲気を素人には感じるが、相手なりに走る矢倉の得意な居飛車党という感じで、残りを全勝しても全敗しても特に驚かない。村田顕は後半3つがポイントだろう。村中と村田顕は順位が悪いので1敗まで。

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阿部光瑠四段vs△阿部健治郎四段
阿部ダービーとなった対戦だが、時間を大量に残して阿部光瑠が負けてしまった。

序盤の端の突き合いが面白い。そしてそこから角道を封じての相振り飛車となった。この形は後手が攻勢を取りやすいように思う。

後手が美濃、先手は矢倉風味。後手の歩の突き捨てを逆用して陣形を盛り上げるが、玉の位置をみると、先手陣の立ち遅れが気になるところ。

先手が7筋を突き捨てて6筋も…としたところで手抜かれて、2枚の持ち歩で3筋で後手がポイントを稼いだ。素人目にはこれで後手がやりやすく見えるのだが、どうなのだろう。

▲6四歩で△6二金と凹ませた形は気分的にはいいのだが、意外に耐久力があるのは羽生vs広瀬の王位戦で観たような気がする。それを踏まえて本譜を見る限りでは、飛車を取らせたのはやはりやりすぎだったのではないか。

このへん、7・6筋の突き捨てといい、飛車を取らせる順といい、もっと読めるはずで読んでから決行して欲しかった。同じような早見え早指しの糸谷もそうだったが、エイヤと目をつぶって指したような気がする。

対するアベケンは最後まで時間を使い切り、自陣がぎりぎり受かっていることを見切っていた。



勝又清和六段-△藤原直哉六段
今期、順位戦での三局とも完璧な指し回しを見せている勝又清和プロ。この居飛車穴熊も繊細な序盤かつ大胆な終盤、ということで正にお手本。先日のダニーvs森けい二プロの居飛穴の大胆な序盤と辛い粘りとは訳が違った。

完全型の居飛車穴熊になり、後手も8筋9筋の位を取った四枚銀冠。65手目の飛車浮きまでの繊細な指し回しこそが居飛穴の本質だろう。

77手目の▲2五歩まであくまでも焦らない先手。次に桂馬の飛び出し、角の成り込みの両方が受からないので飛車を切って暴れるしかなくなった後手の藤原プロ。

85手目の▲4五飛車成りも素晴らしい。居飛穴に大山流がミックスされた指し回し。相手が暴れるということで、面倒みて勝つ方針に。最後まで後手の攻めが細く、切れて投了となった。


澤田真吾四段-△佐藤紳哉六段
横歩取りの中住まいvs中原囲いに。48手目の△5四角がどうだったか。この角が目標になり、先手が良くなったような印象を受けた。

61手目の▲5二歩が鋭い。この手が入って先手の優勢が確定したように思う。5三に拠点が出来て飛車が五筋に回った手が先手では流石の中原囲いも持たず、後手の投了となった。


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三回戦終わっての星勘定は前述のとおり。勝又清和プロを観て思うのは、将棋にかかわらず、何事もその取り組むべきものへの姿勢と熱情が重要なのだろうということ。

棋譜を見ていると、たまに酷い将棋がある。プロの商売は棋譜を魅せること、というのを理解していても、天才同士の紙一重の才能の違いの中で勝負プロとしての土俵から降りてしまうとそうなってしまうのかもしれない。

教授の将棋世界での連載を読んでいても、将棋って楽しい!という気持ちがあふれでていて、今期の充実の勝利もその折れない心あってのことと思う。

勿論、星が伴わないことはあるはずだが、そこで腐らずに全力を尽くすことの大事さを教えられているような気がする。

そういう意味では今期は全体的に不調だが、瀬川晶司プロも奇跡のプロデビューを実現させたわけだし、必ず復調してくるのではないか。

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