渡辺復調するか?第84期棋聖戦第3局▲羽生善治vs△渡辺明&朝日杯プロ・アマ9-1

昨日の棋聖戦とプロアマの結果について簡単に。

第84期棋聖戦第3局▲羽生善治vs△渡辺明

カド番で迎えたここを渡辺明が凌いだ…という将棋だったわけですが。なんとこれを渡辺明が勝ったことで第一人者であるこの二人の今期の通算成績が二人とも負け越しになったというw

まあ年度末には七割勝ってるんだとは思いますが、なかなかの珍現象ですね。

ニコ生の解説は先崎さんでさすがの早見えですね。ニコ生に出られる女流プロの方にお願いしたいのは、呼吸音を多く含むようなヒッヒッフー的、ラマーズ法笑いは避けたほうがいいです。長丁場で観戦者の耳の疲労度を増します。スカイプとかもそうなんですが、変な音を大きく拾うのがネット通話とか動画の特徴なんでしょうかね。

テレビとは異なるところのような気がします。もしかしたらどこからか伝わって傷つく可能性もありますが、TS視聴などでご自身で確認されると、どういうことなのかわかると思います。

通常の解説者の声のトーンにあわせてボリューム調整すると、笑い声が大きすぎるし、笑い声に合わせると、解説が聞こえないんです。そして愛想笑いではないものの、頻繁に笑う…という対応が多いような気がするのですが、ゆえに耳が疲れるわけです。

このへんは、誰が、とかではなく、相手役を務められる方が誰であっても大体私が感じているところです。TS視聴で是非、修正点としてすぐ認識されるべき部分だと思います。


将棋のほうは、いわゆる待機作戦。腰掛銀で最近流行っている待機策でした。これは元々は渡辺明が流行らせたと言ってもいいかと思いますが、桂馬を跳ねないことで隙をなくし、先手にベストな形で攻めさせない…というもの。

将棋世界の最新号にもでていましたが、この待機策が出た結果、後手も互角以上に戦えているようです。

本譜は、去年の棋聖戦で羽生さんが中村太地相手に使った作戦を渡辺明が採ったということです。

先崎さんの説明では、後手がやれるような感じでしたが、本譜の進行でどうやら先手が良かったようです。馬切って▲2二歩ですね。

そこで長考する渡辺明が指した手順は普通に龍を作らせるものでした。

ここらへん、ちょうど解説が休憩に入っていたので、指し進める両者の様子がリアルタイムで見ることができてとても良かったです。△同玉、飛車打ち、金打ち、金取り、からの△6一歩。そして席を立つ渡辺明。扇子で顔を仰ぐ羽生善治

この手順の意味は確かにわかりません。取ってどうなるわけ?という。ぱっと見は逃げれば香車を打たれるので取りますが、すぐに効果は現れません。

私はこの一連の手順を観てすぐに取れば角筋を活かすんだろうな、とは思ったのですがまさかこんな劇的な逆転があるとは思っていませんでした。

結果的には羽生さんがウッカリしたとのことでしたが、先崎さんが流石でしたね。手の見え方はやはり半端じゃない。これは羽生さんのうっかりでしょう、と断言していたのはまさに天才は天才をしる、という感じでした。

これで次は渡辺明の先手番。フルセットまでいけば奪取もかなりありえる話ですね。


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そして、プロアマ。総括としては戦型的にアマが勝ちやすい将棋が少なかった気がします。


角交換型振り飛車の台頭により、それを用いたアマが多かったことにより、寧ろプロが沢山勝った…という。

とはいえ、相当惜しい将棋もありました。アマが唯一勝った将棋は序盤作戦が一番ハマった展開でしたね。初手の端歩ですら、ぴったりハマった。私も一目はこうかな?と思った馬の引き成りが良くなく、手の連続性を重視して歩成としておけば角のラインを止める歩が打てて後手も戦えたようです。本譜は再三3筋の歩が立たないことが祟っていましたね。

他では東野vs八代戦が、相当な力戦でしたが先手もやれたようです。後手の左美濃が堅いかと思ったのですがそうでもなく、中盤であっさり行きすぎて、いじめられそうな角が逆に働いて逆転模様。

入江高見戦も、かなり序盤は居飛車に主張点がない展開だと思ったのですが、言いなりになっても全然難しいのですね。これは驚きました。高美濃が組めれば二つの位が逆に負担になるという。中盤で後手陣に飛車を打ち下ろし、後手が角を切って先手陣を薄くしたところでは、主張点の堅さがなくなって後手がいいのかと思ったのですが、感想戦コメントをみると、よさそうな歩がありました。これが通るなら、確かに先手有望。カロリーナだったら、打ちそうな歩だと思いましたw

倉川竹内も熱戦。後手の竹内の得意戦法のようでしたが、力戦派のプロを相手に居玉で堂々の指し回し。2筋と8筋の位を取って流石に模様を張り過ぎでは?と思ったのですが、後手玉は玉飛接近で良くないのですね。。戻って7筋からの後手の攻撃がやりすぎだったとのこと。いきなり馬が出来て先手が良さそうでしたが、竹内さんが中終盤力で誤魔化しきりました。

あとは渡辺上村の千日手局も先手がペースを握っていたように思うが、打開の糸口がなかったのかはよく分からず。そして渡辺誠さんは某三段の弟さんらしいですね。

昔のプロアマがノーマル振り飛車を用いるアマが多かった…のが角交換振り飛車に変わった・・・という感じでしょうか。清水上徹さんをもってしても、かなり後手の阿部光瑠がうまく指したとはいえ、振り飛車大変なんだな・・・という感想をもってしまうような、アマプロでした。


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(2011/08/19)
西尾 明

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