携帯中継の感想(2011年5月2日)

リハビリ的に、簡単に。


吉田正和vs武田俊平アマ:竜王戦6組
日曜日(1日前)に行われた豊島将之vs丸山忠久戦と同じ展開に。歩得を活かしつつ、手損を緩和する意味ではこの右玉というのはアリかもしれない。

角換わりの右玉と比べて後手玉が固くならない=穴熊にならない、のが主張点だろう。ゆっくりじっくりと後手を貧乏にして危なげのない勝ち方だった。投了場面は大差。

アマのトップでようやく五割、というプロの世界のレベルの高さをみせつけた。武田俊平の夏は、終わった。(夏じゃないが)。



三浦弘行vs羽生善治:王位戦 挑決リーグ
後手の羽生善治の五筋位取り中飛車に先手の三浦弘行が二枚銀。あくまで自然な後手の駒組に対して、この戦型特有の玉の薄さが先手は気になる。金銀三枚の上ずりは、対石田流における棒金的な勝ちにくさを感じる。

後手の左側の駒が全部さばけて、振り飛車党としては理想的な展開だった。



窪田義行vs佐藤康光:王位戦 挑決リーグ
異能派の戦いは、まさに異次元だった。

先手番を引いた窪田義行が、端歩を突いて後手番作戦である3三角戦法を先手番で。窪田義行はこのように、後手の作戦を先手番で用いることが多いが、ある意味振り飛車の在り方、棋風との合致という意味ではかなり有力な作戦だ。

アマチュアは見習うべき作戦なのだが、往々にして後手番作戦を取ろうとすると、相手がいえ、先手番どうぞ、と譲ってくるのがアマの世界ではあるが…。

石田流の対抗型のような展開になったが、佐藤康光は相変わらずの豪腕作戦。金を7二に持って行って一流の振り飛車党に普通に勝ちきるのは多分プロ棋界広しといえども、この人ぐらいではないだろうか。

序盤早々に駒柱ができて、激しい展開になった46手目時点では▲飛香△金銀でどっちが駒得なのかわからないのだが、玉の安定度で勝ちやすさとしては後手の佐藤康光が勝ちやすそうな雰囲気。

やや居飛車が良さそうなところから出るのは窪田義行おなじみの粘りだったが、相手が佐藤康光では流石に間違えなかった。攻めることだけを考えれば良い佐藤康光がハードパンチを続けて投了図は大差となった。

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以下、新刊棋書の紹介。

将棋倶楽部24で角道を止める振り飛車が出てくると、流石に警戒します。このぐらいの点数になってからその作戦を用いる人というのはかなり「鍛え」が入っている人が多いので。

将棋をアマで楽しんでいくには、角道を止めた振り飛車、そして出来れば美濃、というのが一番カッコイイようなきがします。させない私にとってのとなりの芝生、なのかもしれませんが。。

特に矢倉流中飛車は知らない人にはどハマりしますので、是非お試しください。


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(2011/04/23)
西川 和宏

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2010年12月27日?2011年1月2日の日本将棋連盟モバイル中継の感想

棋王戦挑決第1局 ▲広瀬章人王位vs△渡辺明竜王
Photo 1月 03, 11 29 25
穴熊の名手同士、若きタイトルホルダー同士の対決。過去は全て相穴熊、対戦成績は2?1で広瀬リード。そして棋王戦に挑戦するためには渡辺明竜王が2連勝必要なのに対して広瀬章人王位は1つ勝てば良い、という状態。どちらが勝っても、奪取まである実力の持ち主であり、二冠目に苦労してきた渡辺明竜王としては、広瀬章人王位にすんなり取られるわけにはいかない、というところだろう。

またもや相穴熊、居飛車が後手番ということでどうなるか?と見ていたが、有効な手がないと▲6三歩と垂らした手に対する上の図の4三の争点に利かせる△7六馬が絶品の味で後手が良くなったようだ。この後は渡辺明竜王が完勝。年明けの二戦目に期待を残すこととなった。


王位戦予選 ▲三浦弘行-△郷田真隆
Photo 1月 03, 11 29 16

リーグ抜けを賭けたA級在籍中の二人の対戦。先手三浦弘行プロに対し後手の郷田真隆プロが角換わり腰掛け銀で挑む。後手の工夫は9筋の位を取らせる、というものだったが、この69手目の▲8七金が端の位を活かした良い手で一遍に先手玉が広くなった。

そこからも手堅くまとめて三浦弘行プロが勝ち切った。


第24期竜王戦第6組▲横山大樹?△船江恒平
Photo 1月 03, 11 29 32
どちらも居飛車党と思われるが、二手目△3四歩に対する先手横山アマの3手目▲6六歩をみて、船江プロが振り飛車を志向した。矢倉から重厚な棋風を最大限に発揮されることを警戒したという意味もあるだろうし、後手番でも先手が角道を塞ぐこの展開であれば振り飛車で主導権を握れる、ということだろうか。

27手目の▲6八玉では既に先手が辛いように思う。玉を固めてその良さが出る棋風であるはずの横山アマとしては序盤でプロの揺さぶりに翻弄されてしまったかもしれない。ここからは力を発揮することが出来ずに負けてしまった…というのは結果を知っている人間がみてのもの。

途中は木村一基プロ顔負けの玉捌きを見せていたが、正解である強手を発見した船江プロの詰将棋作者としての、詰将棋回答能力の高さを示したように思う。


第24期竜王戦第6組▲佐藤慎一?△武田俊平
Photo 1月 03, 11 29 39
この将棋の結果をもって、「世が世なら切腹」と凹んでいた慎一さんこと佐藤慎一プロだが、確かにこれは凹む。相当な武田アマの完勝譜だろう。プロアマでこれほどまでの完勝譜は見たことがない、というと大げさだろうか。

その原因と思われるのが、遡れば上の図の37手目▲3五歩だろうか、と私は考えた。先手陣の不完全さに対して、後手陣は玉が先逃げした中原囲い。1?3筋を攻められるのはある意味歓迎するところであり、しかも3筋を攻めたはずの手が単なるお手伝いになってしまった本譜の展開は先手にとって相当辛い。

中座飛車をやっていて一番楽しいのは二枚の桂馬が捌けることだが、本局は後手にとって攻防ともに理想的な展開で如何にプロといえども粘りようがなかった。


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そろそろ発売です。プロは詰将棋はよくやるみたいですが次の一手はやらないらしいですが…。

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「将棋観戦記」というブログで、プロ棋士の将棋を観戦して思ったことを記しています。棋力はありませんが、将棋観戦の楽しさを一人でも多くの人に知ってもらい、「観る将棋ファン」を増やすために貢献できればと思います。主に順位戦速報・タイトル戦等、ネット中継されている将棋を中心に将棋観戦記を書いています。棋譜・符号はなるべく用いずに、将棋のルールが分からない人でも、将棋の勝負の面白みが伝わるように努力します。

基本的にはリアルタイムでの将棋観戦中に思ったことを書き溜めつつ、対局終了後の感想を付け加えて、将棋対局のあった翌日の朝7時頃にアップされるように将棋観戦記を予約投稿しています。「一日一観戦記」をモットーにしているので、同日にネット中継が重なった場合は、対局の重要度を個人的に評価して観戦記の投稿日を調整しています。

将棋観戦中に書き始め、対局が終了すると思われるところから観戦記を完成させていることが多いです。文章内の形勢判断は個人的主観によるもので、観戦中の控え室のプロの意見を取り入れず、将棋ソフトの解析を行なっていないため、形勢判断が正しくない可能性があります。

また、あまり推敲することなく投稿しているので、観戦記内に誤字脱字、情報の誤りがある場合があります。お気づきの場合はコメント欄にてご指摘いただけると助かります。早急に訂正させていただきます。

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