大人のための将棋講座:第3章 効率的な将棋の勉強法(8)

序盤型でも終盤型でも1手詰め・3手詰めをオモウラやる。まずはこれですね。

終盤型はその後、好きなだけ手数を伸ばしつつ、オモウラやる。これができれば初段は軽いでしょう。

では序盤型はここからどうするか?について今回は書きます。

序盤型は定跡型と力戦型に分かれます。

序盤型 × 定跡型 ・・・ 研究者タイプ。代表的なプロ棋士は田中寅彦藤井猛
序盤型 × 力戦型 ・・・ 芸術家タイプ。代表的なプロ棋士は武市三郎高田尚平

ここはどっちを選択するか?は難しいところですが、判断するポイントは以下の3つです。

1.時間とお金の許す範囲が比較的多くある
2.プロ将棋界のメインストリームにとても興味がある
3.本筋王道の将棋を指したい

この3つの答えが2つ以上YESの場合は、「序盤型 × 定跡型」です。逆に2つ以上NOの場合は「序盤型 × 力戦型」となります。

実際、この質問は我が身を振り返って設定してみましたが、将棋に費やす時間がたっぷりあって、プロの最新形に興味をもっていた時期は私は「序盤型 × 定跡型」だったのですが、今は人間同士の勝負という面に興味をひかれており、自分が指す将棋はかなりオリジナル戦法となっております。

「序盤型 × 定跡型」タイプになった場合は、ある程度の出費は覚悟したほうがいいです。毎月のように出版される将棋定跡書のうち、興味のあるものは継続的に買うことになると思います。

特に居飛車党やオールラウンダーになった場合は、うれしい悲鳴を上げることになりますよ?w


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Tag : 田中寅彦 藤井猛 武市三郎 高田尚平 行方尚史

大人のための将棋講座:第2章 将棋を覚えるのであれば?(14)

4.序盤型×力戦型:芸術家タイプ

ここも愛すべき人たちが多いです。カニカニ銀の児玉孝一七段。あるいは筋違い角の武市三郎先生。そしてアマ高段者の愛用も多い高田流の使い手、高田尚平プロなど。

正直、勝率的には苦戦するタイプです。独創性あふれる作戦なのですが、さすがにプロレベルになると対策がしっかり講じられており、序盤の差がそのまま勝敗に帰結するイメージ。

正直、凄く終盤が強いタイプではないのもここの特徴で、勝敗よりも美学、自身の独自性へのこだわりを感じます。

とはいえ、このタイプの棋士をひとたび好きになったらもうあなたは夢中でしょう。同じように独特な戦法、独自の作戦を指して勝った時の歓びはまた格別なものがあります。


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Tag : 児玉孝一 武市三郎 高田尚平 行方尚史

06/24のツイートまとめ

shogiwatch

リクルートはホットペッパーとかにばるから参入しないと聞いてたが見事に。
06-24 19:46

予想しとくか。後半30分で一点取られて全員攻撃で更に二点の3対0で。
06-24 19:00

百円なんだ?子供に買おう“@yoski: おぉ、ついにどうぶつしょうぎアプリでたのか!しかし百円アプリとはな。500円くらいにしとけばいいのに。”
06-24 14:26

わかります、本当にいい声なんですよね!“@yuichirofujita: おれ的に佐藤先生の声はツボです。 RT @shogiwatch: 某社に佐藤康光プロ似の人がいて、声も似ている!同じ会社で江頭2:50に似てる人も居るがその人も声まで似ている!!”
06-24 13:10

フラッシュマーケティング系ふえまくりんぐですね・・・。
06-24 12:54

ツイッター限定!クー割のアカウント(@ku_wari)をフォローして、このツイートをRTすると、7/17迄毎日1名様にAmazonギフト券 3000円が当たります!http://bit.ly/b9gLKw #ku_wari
06-24 12:53

竜王妻まで(笑)。好きというか、出ない人多いですよねぇ。腹筋とか体質構造的にもあるんでしょうね、きっと。 @Zeirams @shogiwatch 女性って、うんこネタ好きなんですかね?w → http://bit.ly/bc9AWW
06-24 12:14

何と!・・・と思いましたが苗字が違いました(笑)。康光プロ似って多いのかも! @redipsjp @shogiwatch 私の兄は,「佐藤康光さんに似てますね」と言われることが多いようですが,まさか同一人物?
06-24 12:13

江頭2:50の人は挙動まで似ていてちょっと怖い。康光さんはクールインテリジェンスな感じで。いつか告白したいのだが、知らなかったらあーそうですか。ぐらいで終わりそうなので言えない。将棋好きだったら結婚まであるで!
06-24 10:25

某社に佐藤康光プロ似の人がいて、声も似ている!同じ会社で江頭2:50に似てる人も居るがその人も声まで似ている!!
06-24 10:24

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Tag : 佐藤康光 武市三郎

武市三郎プロの「必至基本問題集」が本日6月24日発売

必至基本問題集
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(2010/06/24)
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武市三郎プロの「必至基本問題集」が2010年6月24日(木)に発売されることを昨日しった。武市三郎プロの必至問題といえば、最近では将棋世界 2010年 04月号 [雑誌]の付録で「凌ぎと受け」という付録を手がけられていたが、詰めろや必至の考え方、受け方について大変シンプルにわかりやすくアドバイスされていたのが記憶に残っている。

例えば、「詰めろ逃れの詰めろ」というのがどういうメカニズムで発生するか?というのは分からない人には分からないが、武市プロは付録の回答部分という限られた文字数の中でツイッターよろしく、サラリと本質的なことを書かれていて衝撃を受けた。

金子タカシ氏の「寄せの手筋200 (最強将棋レクチャーブックス)」も必読の良書であり、大変ロジカルに、各章の冒頭でそれぞれの手筋の特性について書かれているし、あれでもシンプルにまとまっていると思うが、武市プロの付録での数行で本質を語る凄さには及ばない(蛇足ですが、それぞれ意味合い・位置づけが異なるので優劣ではなく、何気ない中での本質の語られ方に驚いた、という話)。

詰将棋系の本はあまりお勧めしない私ですが(実戦形の単手数のものを逆さまにして読むのがよいと思っています)、こういう必至系の本は大抵が買いであり、その中でも武市三郎プロのものはマストバイアイテムだと思います。

以下目次。シンプルな構成になっていますが、第一章の「必至の考え方」だけでも、立ち読みでも良いので読んでみることをお勧めします。そしてそれに感心された場合は、買って解くことが無駄になることはないと考えます。


まえがき

第1章
 必至の考え方

第2章
 1手必至(第1番~第10番)
 3手必至(第11番~第50番)

第3章
 5手必至(第51番~第116番)

 コラム (1)(2)(3)
 あとがき




必至基本問題集

私はこの週末に池袋か新宿で購入する予定です。

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Tag : 武市三郎 必至 必至基本問題集

アマに不人気な横歩取り、の面白さ 第68期名人戦七番勝負第3局 ▲三浦 弘行八段?△羽生 善治名人

#shogi
棋戦:第68期七番勝負第3局
先手:三浦 弘行八段
後手:羽生 善治名人


三度横歩取り。ファンの口から漏れたのは歓声か溜息か。私が思い出したのは「勝負師と冒険家―常識にとらわれない「問題解決」のヒント」において、羽生がにこやかに「横歩取りは好きな戦法なのですが、勝率が良くないんですよねえ」と語っていたことだった。

横歩取りシリーズになっている今回の名人戦について、片上大輔プロは以下のように述べられている。

「今回の名人戦横歩取りばかりで・・」というファンの声を、僕もよく聞かされることがあります。その裏の意味は「振飛車が見たい」ということなのでしょう。(中略)ひとことで言ってしまえば、人気の違い、ということになるでしょうか。横歩取りは定跡を覚えないといけないことが多すぎる、という向きもありますが、(中略)横歩取りもかなり「セオリー」が解明されてきていて、以前のような「職人芸」の部分は少なくなってきています。プロ公式戦でも、かつては得意にしている棋士の土俵でしたが、いまはそういったこともなくなってきているように思います。

http://blog.goo.ne.jp/shogi-daichan/e/3726c7b528c865ce7eefd3d4bc278f38



私も横歩取りシリーズになったことに対して感激か落胆かといえば後者だ。では何故アマチュアに人気がないのか?というのを考えてみたのだが、それはプロとアマの対局の違いにあると考えている。プロは限られた人数の中で、ある程度のレベル以上の人間が凝縮している世界であり、相手の得意戦法などが知れ渡ってしまう。

個人的には武市三郎先生や、高田尚平先生、或いは田丸昇先生のような異次元殺法を初見で見切るのは容易ではないと思うのだが、プロでは苦戦されている。それに対して、アマは基本的には一期一会な勝負だ。ある程度のレベルになれば、顔合わせする面子が似通ってくるが、大部分のアマにとってはすべての対局が基本的には初手合いであり、相手の棋風をしらないことが多いだろう。

上記を踏まえて考えると、アマチュア棋界というのは中古車における「レモンの法則」と同様の原理が働いていると思う。経済学において、レモン市場、中古車のレモン市場と言われるものがある。これはどういうことかといえば、以下の通りである。長くなるが面白い話なので全文引用する。

レモン市場では、売り手は取引する財の品質をよく知っているが、買い手は財を購入するまでその財の品質を知ることはできない(情報の非対称性が存在する)。そのため、売り手は買い手の無知につけ込んで、悪質な財(レモン)を良質な財と称して販売する危険性が発生するため、買い手は良質な財(として出回っている物)を購入したがらなくなり、結果的に市場に出回る財はレモンばかりになってしまうという問題が発生する。
具体的な例を挙げて説明しよう。いま市場には、高品質の財と低品質の財が、それぞれ半々の割合で存在しているとする。売られている財の品質を熟知している売り手は、高品質の財は300,000ドル以上、低品質の財は100,000ドル以上ならば販売してもよいと考えているとする。
しかし買い手にとっては、売られている財の正しい品質を判断することは困難であるため、買い手は半分の確率で財が低品質であると考える必要がある。そのため買い手にとっての財の価値は、高品質な場合の300,000ドルと低品質な場合の100,000ドルの平均である200,000ドルとなる。したがって、買い手は200,000ドル以上は支払いたくないということになる。
このことを予想する売り手は、200,000ドルより高い財を市場に出すことを諦め、それ以下の財だけが取引されるようになる。これによって、今度は買い手が支払ってもよいとする平均価格も150,000ドルまで低下し、売り手は150,000ドル以上の財を市場に出すことを諦める。
結果、売り手は高品質の財を売ることができず、低品質の財ばかりが市場に出回る結果となり、社会全体の効用が低下してしまう。このような現象は、逆選抜と呼ばれる。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%A2%E3%83%B3%E5%B8%82%E5%A0%B4



このような逆選抜が、アマの一定レベル以下の横歩取りにおいては生じていると私は考える。基本的に、対局相手の棋風を知らずに一見同士の戦いとなるために、出会い頭の斬捨てを狙う山賊のような棋風の人たちがアマ棋界には一定数存在する。(対振り飛車右玉を用いる私もそのひとりにカウントされるのだろう)。

横歩などは、そういうハメ手もどきが定跡の分岐点の至る所に存在するので、相手がカリカリに研究している局面、こちらが全くしらない局面へ誘導される恐れがある。

プロや一定レベル以上の棋力がある人であれば別だが、例えば横歩をやりましょうと取った瞬間に、4五角に来られて、そのうちのある特定の筋の研究手を食らったら…。もしくは相横歩取りに来られて…、或いは3三桂馬に来られて…。と考えていくと、既に先手の好む展開ではない。少なくとも、先手としての主導権はなく、後手の言い分を聞く将棋になる。

ハメ手風な将棋を相手にすると勝っても負けても相手の言い分を聞き続ける将棋になるので、その辺りがアマ(の先手)にとって面白みがないと思われる所なのではないか。

先手がそのような考えで横歩取りに臨むと、どういう事になるかというと、普通の横歩取りの将棋にならない。変なところで変化されることがままあり、であれば、局面を限定できる一手損にしましょう、とか、他の戦型を選ぶのではないかと思う。

美しい将棋を、楽しい将棋を、と思っていてもハメ手戦法で来られる。勝ち負けでいえばむしろ有り難い。しかし21世紀の今、何故私はこの45角の死に定跡の筋をこの見知らぬ相手と指さなければいけないのだろうという考えが頭をよぎる。喩えるならば、暗い照明の店で口説いた女が…ハメ手とかけて書こうと思ったが、やめておこう。

プロ将棋のように予定調和的に、ある程度の研究課題局面まで進むのであれば是非指したいと思うのだろうが、そういう状況にあるのはトップアマだけだろう。ということでアマには人気の無い戦法となっているのではないか。


*******************************

相当に話が逸れたが、以下第三局の感想。

横歩取り、先手の三浦が選択したのは「将棋世界 2010年 01月号 [雑誌]」の東西勝負における、佐藤天vs稲葉戦で出た局面だった。公式戦ではないのでこちらの将棋の進行をベースにした糸谷vs豊島戦のほうが公式記録として残っている一号局のようだ。

糸谷の上記将棋世界において、糸谷の感想が残されており、曰く「先手は自ら角を交換しないほうが良い」とのこと。本譜は先手の三浦が自ら角交換したので、何らか豊島との間で研究があったのかと推測した。

稲葉が55歩と突いた局面で、羽生は44銀と手を変えた。55歩は手順に二筋に回られる意味があるのが少し気になるところで、2筋に回られて23歩と謝るのも詰まらないので24飛車とぶつけたい。佐藤天プロの感想としてそれでも後手がやれるという話だったが、その進行は狭い局面を突っ込んで研究するのが好きそうな三浦プロの望む展開だったかもしれない。

44銀の意味としては押さえ込みというか、飛車の圧迫だろうか。個人的には封じ手の局面、44銀と出る前の局面の先手の姿は、二つ位を取って大威張りなようだが、後で両方維持するのを苦労しそうな展開のようにも思える。後手の手得vs先手の歩得という勝負である横歩取りにおいて、先手が飛車の移動やら位取りに手を掛け過ぎているような印象がある。その分金銀桂の運用が遅れている気がするのだが、プロが指している将棋なので意味はあるのだろう。

7筋の位を逆襲して飛車の横利きを通して桂馬の飛び場所を確保しようとする後手に対して先手はまた飛車を動かす。郷田vs井上戦でも似たような手があったが、54に角を打つ羽生。44銀と同じような意味合いの角だったが、素人目には勿体無いような印象もある。手の連続性という意味では75歩のほうが普通の気がする。

先手は2筋から攻める。この攻め筋は後手が角を手放したことで成立しやすくなっており、ある意味羽生によって誘われた感もある。通常の相居飛車の将棋において、2筋を破られると言うことは、ほぼ負けとしたものだが、52玉と一手指すだけで安定度が見違えるのが、中原囲いの優秀さだ。銀冠の97、93に上がる手は最終盤に訪れる手だが、この中原囲いの52玉も似たような味がある。これにて勝ち、という手だ。

最近の順位戦ではカニカニ銀児玉先生と金井プロの朝までの死闘で金井プロがこの手を指さずにトン死した将棋(https://contents.nifty.com/member/service/g-way/meijinsen_month/pay/kif/meijinsen/2010/02/02/C2/4606.html)があるが、あれには本当に驚いた。目をつぶっていても52玉、というぐらいに気持ちの良い手で読まなくても指したい。(金井先生は強すぎるから故に形で指さなかったということなので詰まされはしたが、逆に凄みを感じた)。

本局においてはその手が中盤で出た印象で、若干非常手段的。先手の角と後手の金桂香の三枚替えで、後手の二筋は食い破られているが、捌けた、という意味もある。中原囲いの優秀さはこの右と思えば左、左と思えば右という柔軟性にある。盤面を広くみて全ての駒を活用する中原先生の棋風らしさが出ている囲いであり、どちらか一方の端の駒が取られても逆側に玉がいれば、それは即ち「攻め駒が捌けた」という感触がある。逆側の、9筋の香車を角で取ると帰ってこられない、とか普段は働きにくい桂馬や香車を両サイドともに活用できるのが後手の中原囲いの面白さだ。私が対振り飛車で右玉を楽しむのは、玉側の桂馬も攻め駒として使える面白さにあるが、それと似た味が中原囲いにはある。

先手は駒得だが大駒が1枚、しかも押さえ込まれており、攻め手に乏しい。後手は寄せきって勝つ、という将棋ではないので、長くはなりそうだなと私はtwitterで記した。また、長くはなりそうだし、悪くなってからがもう一丁というのが将棋ではあるが、相手が羽生名人では流石に…とも記したが、三浦プロにも、チャンスが訪れたのだから将棋というものは恐ろしい。

前期挑戦を決めた三浦プロだが、A級順位戦において、優勢な将棋を勝ちきった勝利というのは少なく、二転三転の勝負を勝ちきったうえでの挑戦権獲得だった。何しろ、挑戦を決めた最終局自体がそうであり、最後の最後まで負けの将棋だった。本局で訪れるワンチャンスを順位戦同様に活かせるかどうか?に注目した。

本局は終盤寄せ合いになった時点で三浦が盛り返したように見えた。その理由は駒得にあるのではないか。現実問題としての金得というのは大きい。ということは、後手は押さえ込みきって勝つのが安全策だったということであり、しかしそれを許さない手順が先手にあったことを考えると、2筋を破った局面では、流石の三枚換えの効果で実は難しかったということだろう。終盤の最終奥義である52玉が中盤で出ていたこともそれを示しているかもしれない。

先手が馬を引きつけた局面で受け一方の手を後手が指すようでは既に先手に形勢が傾いていると思ったが、その後の進行でまたわからなくなる。それにしても106手目の後手陣の姿は面白い。51に金がいて、玉は54。後手陣に残っている駒は金と香車一枚だ。中座飛車は大抵こういった玉が泳ぐ展開になるのが面白いところ。対振り飛車右玉の泳ぎ方とも一味違い、より大海原まで飛び出すことが多い。一段玉からのスタートであることを考えると面白いが、中原囲いの耐久性が優れていることを示している。

ガンダムというアニメの映画版(恐らくこれ→「ガンダム30thアニバーサリーコレクション 機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編 [2010年7月23日までの期間限定生産] [DVD]」)だったと思うが、ガンダムが敵と戦い、頭や手足がもげ、胸のところにある小型飛行機?のようなものだけで逃げ出し、最後はその飛行機も動かなくなり、主人公だけが宇宙服で外に飛び出すというイメージだろうか。初代ガンダム好きはそういうイメージで是非横歩取りを指して欲しい(無理矢理過ぎるね、これは…)。
 
控え室のプロ棋士がぎりぎり詰まないのではないか?という局面が続く。狭く深く読む三浦にとっては本望の展開だろう。そして途中で詰まないことを確認した三浦は手を渡す。その一歩手前に勝ち筋があったのだが、それは細すぎる小道で三浦は見逃してしまう。

コンピュータ将棋的に言えば、詰将棋ルーチンを発動させていたために、詰まさないで勝つ手順を読めなかった、ということだろう。クラスター化した読みで、詰めと桂馬を取り切る手順の両方を読めればよかったのだが、三浦の棋風・性質からいうと難しかったのかもしれない。

逆に羽生であれば、曲線的に控え室が指摘した手順を読みそうなところだったので、已むを得ずとはいえ、本譜の手順に飛び込んだのは興味深い。意図せずとも本能的に相手の棋風を測っている羽生らしいと思う。この羽生の予知能力?は人間対人間であれば働くセンサーによるものだと思うのだが、果たして対コンピュータ戦ではどうなのだろうか。よく漫画などであるが、コンピュータには雰囲気や気配はないのだろうか。

最後、三浦が手を渡した後は、再び後手の勝ち筋となったようだ。最終手の手前、三浦が負けを覚悟した局面で指された手は先手にその気があればもう一勝負、という危ない手だった。が、三浦は指し継ぐことができず、9まで読まれて投了した。

本局をみて、横歩取り中座飛車について、また指し始めようと思い始めている自分に気づいた。先手番ではレモン問題が解消されない限り難しいが、少なくとも後手番は持つ楽しみをこの名人戦で知ることが出来たような気がする。ここまで来たら、最終局まで横歩取りでお願いしたいところだ。また、三浦プロには一度でいいので封じ手を経験していただきたい。次の挑戦のためにも初体験は次局で済ましておきたいところだ。


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指さない戦型なので購入していなかったのだが、近日中に購入して感想を記そうと考えている。

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