羽生王位ブレイク。第55期王位戦第4局 木村一基八段vs羽生善治王位

いやー後手番で持将棋にして木村さんの流れか?と思ったんですが、ダメでしたね。

封じ手局面では先手が良さそうまではいかなくても先攻出来そうだったのですが、二日目の展開をみると、しっかり6四歩が突き捨てるところまで行っていて、木村さんの引っ張り込む性質を見極めた羽生さんらしい勝負術というか、よく脚質を理解した進め方だなあと思いました。試合巧者ですよねえ。最近のハブさんは特にそんな感じ。

試合巧者といっても、変な意味ではなく、脚質が自在だからこそ相手の得意のぎりぎりを狙うことができるという。

七八手目のあたりではすでに後手のほうが固くて攻めてる。九筋の関係も含めてかなり後手番としては悪くない感じになっています。攻めの銀が先手の守りの金と交換になっていて、角は取られているものの捌けたともいえるし、なにより玉が堅い。先手からの有望な攻め筋はなく・・・ということで、どうしてこうなった?という感じですね。

その後も後手の攻めの桂馬がずっと使えてないこともあり、難しかったですが羽生さんが押し切りました。押切もえですね。。

というか、今日の新人王戦で、菅井vs増田という好取り組みがあります。見逃せません!!

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木村先攻なるか? 第55期王位戦第4局 木村一基八段vs羽生善治王位

またもや久しぶりになってしまいましたが、今、時間が出来たので少しだけ。

やはりこの二人の戦いだと相矢倉がメインになりますよね。そして封じ手の局面では先手がかなりやる気のする感じがしますがどうなんでしょうか?

木村先生といえば受けが強いので後手番から下手に攻めるのではなく、むしろ攻めてもらうぐらいで、攻めて貰った後の反撃をきつくするようなタメを感じるところもありますし、せめてもらう前提でがっちり受けようとしている後手、という感じもありますが、相矢倉で先攻できる、しかも64歩で角のすぐに使うところがない、というのは先手が理論上は少し指しやすくてもおかしくないと思います。

ここで勝つと木村先生は前局持将棋にした甲斐がある展開ですが、どうなるか?

封じ手は開戦の一手になると思いますが、後手の反撃なく攻め切れるかどうか。

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木村対千田は木村勝ちで久しぶりのタイトル戦登場

昨日は千田と木村の王位戦挑戦者決定戦がありました。

先手番の千田プロは、藤井矢倉風のオープニングからかなり勿体無い展開になり、千日手止むを得ず、という感じに。

その後の指し直しは横歩取りの後手62玉型となりました。コンピュータ的な指し方ですが、どうなんでしょうか。

マッタリすると良さそうですが激しくなるとかなり未整備な状態で戦うことになる印象です。

本譜も不出来な一局に見えました。

木村さんは本当に久しぶりの登場ですが、今回はいい意味で肩の力が抜けた好勝負が期待できそうです。頭髪は少ないですが、行方三浦鈴木大介と同年代の世代トップな先生ですからね。

相手は絶好調の羽生さんですが、かなりの熱戦になる気がしています。

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ponanza新手のその後。(森内vs木村戦、名人戦での採用エピソード等)

備忘録的に簡単に。

名人戦の森内名人防衛局ででた△3七銀ですが。

その後、森内名人が先手で似たような局面が現れました。6/5の森内俊之vs木村一基戦ですね。

携帯中継があったので見ている方も多かったですし、言及されてるブログもありましたので知ってる方は多かったと思いますが。

森内名人、先手が変化して6八じゃなくて5七に引きました。で銀を打たれたら5八じゃなくて6八飛と逃げる。シンプルですが、「飛車の逃げ場所が悪くてもうつらい・・・」という羽生先生のコメントを思うと確かに、という手ですね。

どうやら諏訪さんのツイートにありましたが、感想戦で示された手順でもあるようです。

この応手、木村一基先生も地味に研究会で見たことがあるという話でした。

ということでごとげん新手は現れず。是非その手に対する木村先生の応手を観たかったんですがね。(木村一基先生がいかにも指しそうな手、という感想を私が残していた手順になるかどうかを観たかったんですがw)。

また、昨日の朝日新聞にて△3七銀が出現した舞台裏?真相?が出ていました。紙で購入している方はそちらで、ネットでみたいかたは以下のリンクから確認してみてください。


ポナンザ新手 第71期将棋名人戦七番勝負 第5局第6譜

なぜ、観戦記者の皆さんがあんなにもあの手の出現に驚いたのか?が判明する内容になっています。

この手の意義、について深く考察されているブログもありました。(ポナンザ開発者の山本さんのツイッター経由で知りました)。

Ponanza新手の意義5

なんと、全五回のロングランです。まだ私も全部は見切れていませんが、紹介させていただきます。

先日の棋聖戦第二局、羽生先生の相横歩取りの採用や、電王戦の三浦GPS&順位戦の三浦屋敷戦の新手など、まだまだプロでも初見で見切るのは大変な変化というのは隠されていそうですね。

流石に二回目からは対応されるかもしれませんが、それが逆に言えば「新手一瞬」が今後のトレンドになる・・・かもしれません。



将棋世界最新号は7月3日発売のようです。
将棋世界 2013年 08月号 [雑誌]

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コンピューター将棋の実力はプロ棋士レーティングで1600-1800?

さて電王戦の楽しい日々も来週で終わりかと思うと、それ以降の土曜日はどうやって生きていけばいいのか?というのを真剣に悩んでいる今日このごろです。願わくばニコ生の企画者様には毎週1番組は最低でも将棋関連の番組をお願いしたいところです。人狼でもいいです。毎日人狼でもいいですよ。。

感傷的ムードの先週の土曜日、伊藤英紀開発者のプエラαvs塚田泰明九段でしたが、今日は少し冷静に残酷に、そしてシニカルなアプローチで迫りたいと思います。

まあ私も大人なのでああいう感動している雰囲気で水を差すようなことは言わないわけです。伊藤英紀さんとは違って。というとちょっと煽りすぎなので少し言葉を柔らかく書くと、本当に感動しました。これは事実。ただその一方で入玉将棋になった瞬間、離脱している自分もいるわけですね。

そのタイミングでTwitterにも書いたのですが、あの入玉を決意した瞬間というのはそれ以外の方針では負けが決まっていました。負けないためには、死なないためにはあの作戦しかなかった。そして人間同士の対戦であればあの入玉で後手が勝つ可能性というのは99%、100%無いわけです。先手が心臓発作で倒れるとかそういうレベルでしか起こり得ないぐらいの逆転劇でした。

よって、私はあの入玉の決意をみて「ここから仮に塚田泰明九段が逆転したとしても、将棋としてはもう終わっているわけで、コンピューター将棋の入玉の弱点を突いたということに他ならないので、将棋としての見所はない」と思い、呟き、近所の行きつけの飲み屋に向かいました。

その後の感動はみなさんご存知の通りです。私がほろ酔い加減で戻ってくると将棋は逆転していました。逆転ではないですが、必敗の将棋が引き分けになっていました。

昨晩、ニコ生のタイムシフト視聴で見逃した部分を早送りしながらみていたのですが、木村一基プロと安食総子女流の組み合わせで良かったなと思いました。将棋としては解説する部分がない状態での数時間を、面白く飽きさせることなく上手く盛り上げていました。実際、会場のニコファーレからは一手プエラαが手を指す度に笑いが起こるという状況でした。

将棋が引き分けになった局面での絵面はとてもシュールでした。棋士と開発者がお互いに点数を数える姿。こういう持将棋特有の姿が世の中に出ただけでも、この対局の価値はあったと思います。ヤフーのトレンドワードにも、入玉という言葉と持将棋というのがランクインしていたそうですから。

ここで将棋に詳しくない方のために少し書くと入玉と書いて「いりたま」と呼びます。ちょうどスクランブルエッグの和訳と同じイントネーションですね。そして持将棋というのは「もちしょうぎ」と呼びます。「も」と「ち」の間には小さい「っ」を入れて読むと通っぽいので是非いれて読んでください。

「いやー土曜日の電王戦観ました?まさか『いりたま』で『もっちしょうぎ』になるとは思いませんでしたねー」と職場の同僚に話しかければ、今日の話題は尽きることは無いでしょう。

(ちなみに念のために書きますが本当の読み方は当然ながら「にゅうぎょく」と「じしょうぎ」です)。

で、プロとコンピューター将棋が公式の場で戦うことがなかった今までは色々と憶測が入り乱れる状況でしたが、今回のこの第二回電王戦の第四戦までの戦いである程度コンピューター将棋の実力が分かったと考えています。

プロ棋士が入玉形を目指すと、ほぼプロ棋士の必勝。相居飛車、特に矢倉を無理やり矢倉風味に目指せば、コンピューター将棋は飛車先交換をしてこないので、入玉成功する可能性が割りと高そうである、というのは初戦の阿部光瑠戦、今回の塚田泰明戦で分かったところです。

ここをプロ棋士が狙うとつまらなくなる、というのは当然理解できるところですが、この辺りの議論は避けたいと思います。

ではプロ棋士がそういう展開を敢えて選ばずに、人間同士のように戦った場合のコンピューター将棋の棋力は?というところでいうと、タイトルの「棋士レーティングで1600-1800ぐらい」だと私は思います。将棋倶楽部24でいうと、3200-3600点ということになります。(ざっくり将棋倶楽部24での点数の半分が棋士レーティングという図式を私は置いてます)。

ここで大平武洋プロのブログからコンピューター将棋の実力についての記事を引用します。やや長いので適当にサマライズ&補足しますね。


・ソフトの序盤の穴というか作戦が大平武洋プロの想像以下(酷すぎる)。
・自分はタイトルホルダーやA級棋士に勝てると思えないけどソフトならチャンスがあるのでは?
・『和服で対局するとマイナス30分。初めてなら1時間』と先輩棋士に聞いたことがある。(佐藤慎一・船江恒平の負けについても多少は影響あっただろう、ということですね)。
・普段の公式戦にソフトが出て来たら最初は分からないけど一周した辺りから対策も万全になって勝てなくなるのではないだろうか?それくらい序盤の出遅れが大きい
・ただ、相手に追随していく指し方をされたらトップでも厳しい状況になるのはそんなに遠くないか。

http://ameblo.jp/takehiro511/entry-11510309849.html



こんな感じですね。特にプロ棋士にかぎらずですが、プロの世界でよく言われることが「最初は分からないけど一周した辺りから対策も万全になって勝てなくなるのではないだろうか?」というフレーズですね。野球などでは特にあると思うのですが。

個人的には私のような一介の、野良の、野生のアマから見ても、コンピューター将棋の序盤は酷いです。ただし、そういう意味でいうと、人間の中終盤も実は我々が分からなすぎて気づいていないだけで、実はプロの中終盤でもかなりの抜け漏れがあるのではないか。という気もしています。

人間は手順に意味を見出してしまうので先入観に基づかない想定外の手、というのを発見するのは難しいですが、コンピューター将棋の計算能力の前ではノーミスで終局まで持っていくのはもしかしたらとてもむずかしいことなのかもしれない。

最終局登場するのは三浦弘行プロで言わずと知れたA級棋士です。ケレン味のない将棋を見せてくれるはずですが、ノーミスで勝ちきれるかどうか。

佐藤慎一さんや船江恒平さんが負けたのはなれない和服、プレッシャーの掛かる大舞台による疲労というのも当然あったと思いますが、そういうのが無くても果たしてノーミスで指せたかというと人間にとっては難しいのかもしれません。

それこそ電卓やそろばん無しで大きな数字の素因数分解をしているようなものなのですから。

このへんの人間はコンピューター将棋相手に優勢を築いてからミスるかミスらないかというのはかなり大きな話になります。如何にコンピューター将棋の序盤がしょぼくても、人間が必ず1局のうちに何度かミスり、その都度コンピューター将棋が差を詰めてくる、いつかは逆転するのであれば、学術的な将棋の探求という意味では一ミリも電王戦は貢献しないものの、人間はコンピューター将棋には勝てない、ということになります。

ただ、佐藤慎一戦、船江恒平戦を観る限りだと、トップレベルの人間が出てくれば、或いは普段着の対戦で注目もゼロで相手が人間だったら、あの将棋を逆転されることはなかったかもしれないな、という気持ちも捨て切れないでいます。

大平武洋プロのような冷静な見方はプロ棋士であれば口に出さないかもしれませんが思って当然だと思います。ただ、その気持ちと技術、とくにミスらない技術が伴っている棋士というのは、ある程度トップクラスに限定される可能性があります。

結論もなくダラダラと書きましたが、電王戦の意義、みたいなものは将棋の真理追求には一切貢献しないので別の所で見出す必要がありそうです。個人的には、最近コンピューター将棋を見ていてそれを参考にした作戦を将棋ウォーズで投入しているのですがなかなかの成果が出ています。

人間にとってのトレーニングパートナー、ではないですが、指定局面からの解析作業、モンテカルロシミュレーションからの勝率判定、などで学術的な意味合いで活用するのが一番良いのだろうなと思いました。

実際、そういうアプローチで研究に取り組んでいる人が実はいるのではないか?という気がしています。特に渡辺明三冠の深い研究と局面の見切りにはそういう印象を強く持っています。(渡辺明三冠が使っている、という意味ではなく、似たような明快さを得られる。アドバンスト将棋が真理解明や定跡の発展に役立つという。)

コンピューター将棋開発者の皆さんには、そういう方向でのプロ棋士との連携・提携みたいなことも今後は考えて貰いたいなと思いました。

指定局面を打ち込むと数万局そこから試行される…というプログラムというか機能をもたせると、DNA解明のように将棋の真理追求に役立つのではないでしょうか。

最終戦の面白さへの期待がなくなったわけではないのですが、上記のような気持ちでややコンピューター将棋vs人間という取り組み自体への熱量はちょっと違った感じになってきている、というのが私の現状です。



島研ノート 心の鍛え方島研ノート 心の鍛え方
(2013/03/29)
島 朗

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内容紹介
著者は「島研」を主宰し、羽生善治、森内俊之、佐藤康光という三人の名棋士の成長を十代の時からつぶさに見守ってきた。
著者は語る。「羽生善治という存在を中心として、佐藤康光・森内俊之の追いかけ、追いつきそして並走し、また抜きつ抜かれつの、長い戦いの中で見せる棋士の弱さや脆さを、みんなが鍛錬の中で身につけた全人的強さで克服していく過程こそが、私が長年圧巻の思いで見続けている物語なのである」。
トップクラスで戦い続ける三人の、長持ちする驚異的な技術と、それを支える精神構造の秘密がこの一冊に結実している。
将棋ファンはもちろん、ビジネスマンにも参考になる「心の鍛え方」のヒントが満載である。

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