今日の見所 12/5(火)

12月5日(火曜日)の注目対局は以下の通りです。

順位戦C級1組
◆永瀬拓矢vs近藤正和

永瀬拓矢 26勝6敗 先勝率0.929 後勝率0.765。
近藤正和 3勝138敗 先勝率0.222 後勝率0.167。

◆佐々木勇気vs泉正樹
佐々木勇気 19勝10敗 先勝率0.615 後勝率0.733。
泉正樹 7勝10敗 先勝率0.500 後勝率0.167。

◆片上大輔vs宮田敦史
片上大輔 9勝10敗 先勝率0.667 後勝率0.417。
宮田敦史 18勝8敗 先勝率0.818 後勝率0.571。

◆高崎一生vs真田圭一

高崎一生 7勝9敗 先勝率0.375 後勝率0.571。
真田圭一 5勝12敗 先勝率0.375 後勝率0.250。

◆西尾明vs近藤誠也

西尾明 18勝7敗 先勝率0.500 後勝率0.364。
近藤誠也 24勝9敗 先勝率0.583 後勝率0.800。

◆千田翔太vs北島忠雄
千田翔太 18勝8敗 先勝率0.600 後勝率0.800。
北島忠雄 8勝8敗 先勝率0.500 後勝率0.444。

◆千葉幸生vs村田顕弘
千葉幸生 13勝9敗 先勝率0.900 後勝率0.364。
村田顕弘 12勝11敗 先勝率0.500 後勝率0.583。

毎期、昇級ラインが高すぎるC1だが今期も6-0が千田、それに続く6-1が6名という大激戦。対戦相手をみる限りでは千田、宮田、佐々木、高崎あたりはそのままの負け数でゴールする可能性がある。近藤誠也と永瀬は直接対決が10回戦である。
千田は順位が2位と良く、無敗で当たりも悪くないので昇級第一候補だろう。二番手は永瀬か佐々木か?

これ、電子版なんですがなんでこんなに安いんだろう?576円とか。。

テーマ : 将棋 - ジャンル : ゲーム

Tag : 西尾明 近藤誠也 千田翔太 北島忠雄 千葉幸生 村田顕弘 高崎一生 真田圭一 片上大輔 宮田敦史

不調?経験値?相横歩取り 第84期棋聖戦第2局▲渡辺明vs△羽生善治棋聖

羽生さんが相横歩取りで勝った第84期棋聖戦第2局▲渡辺明vs△羽生善治棋聖について。

初戦は横歩取りで後手の渡辺明三冠がわりとあっさり負けた印象。前夜祭でも粘り強く行きたいと抱負を語っていた模様。

それにしても相横歩取りは驚きましたね。マイコミで北島忠雄先生が出されてる相横歩取りの本は割りと最新版で、ハメ手も網羅されてていいですよ。(マイコミ将棋BOOKS 乱戦!相横歩取り)。

私は電子版を20%オフセール、みたいな時に買いました。

プロの間では相横歩取りは最善を尽くせば先手が勝ちやすいだろう、とみている戦型だと思います。ただ本局はなんというか、渡辺明三冠が不調なのか、あるいは経験値の差なのか、もしくは土曜日といえば競馬の日なのでそれが気になって棋聖戦とはウマが合わないのか…。競馬だけにウマが合わないの・・・馬券かってほし~の(騎手の奥さんのなんとか風に。

相横歩取り。ポイントは四時間の短めの将棋、マイルよりちょっと短い将棋で、渡辺明の先手の準備にハマるのが嫌だ…という可能性はあります。

渡辺明号は基本的には先手ではやや逃げから先行するタイプの馬なので相手の研究にハマるよりは、ということだったのかもしれません。

というのも、渡辺明三冠が先手でこの形をやるときは▲7七桂とするだろうことは割りとタイプ的にも予想できるところなので、この先になんらか準備が羽生善治棋聖のほうにあるんじゃないか?と思っていたのですがなかったように感じました。

ポイントがあるとすれば、33手目の▲9六歩でしょうか。端の位をあえて後手が取らせる…というのが構想だったのかも?

あるいは、単に先手の端歩の突き越しが早かったか。割りと渡辺明三冠はこういう突き越しのチャンスがあると突き越すタイプのように思います。中住まいの端歩というのはどっちが玉側というわけではないので成果が難しいところですが、細い攻めの上手い渡辺明竜王としては、この7七桂馬との関連性でイケると見たのかもしれません。

後手の羽生善治プロは研究の生きにくい、力戦調の相横歩取りであくまでも曲線的に指します。激しい展開に先手が持ち込まないことを良い事?に、スピードの出る展開を避けてスローペースに持ち込みます。やや外側を回ってしまってロスした感じのある、9筋の突き越しでした。

角を打ち合って決戦の予感がするところが49手目の先手渡辺明三冠が飛車を8九に引いたところ。この時点では先手の端の突き越しが最早活きない展開になっています。

しかも、後手の3三金型が活きる展開。7-9筋で攻められても、玉が1-4筋方面に逃げられる…ということで序盤の望洋とした局面でおそらくこうなればいいな、と描いていた展開の一つに先手がはまりつつあった瞬間かもしれません。

本局のクライマックスは激しく攻め合ったなかで二度成らなかった先手の銀が69手目で▲6三銀と成ったところでしょうか。この成りで飛車回りを許してしまって…というところですが、しかし感想戦コメントの渡辺明三冠のコメントをみると、勝負どころはもっと手前にあったように思えます。

九筋の二手で足をロスした先手に対して急にスパートを掛けた後手が抜けだした…というのが真相でしょう。九筋を取りながら▲6五銀がちょっと欲張り過ぎた、という控え室コメントもありました。

個人的には64手目の△8六桂に▲7九歩では全く勝つ気がしません。竜王はこの桂馬で駄目だ、と思ったようですがそれでも逃げておいたほうが良かった…ということはないのでしょうか。感想戦コメントでも逃げても手数が伸びないと書いていたのでその通りなんでしょうけれども。

本譜は水面下の選択肢も、出現したものも、総て後手の3三金型という、活かしにくい形が活きる展開だった、ということで人間の構想力の勝利、経験値の勝利、ということなのでしょう。

羽生世代は相横歩取りどころか、ヘタするともっと古い横歩取りの変化をプロの実戦として経験しているわけで、まだまだそういう経験値の戦いにたまに持ち込まれると、若手はそれに対応しきれない…ということがあるということでしょうか。

昔もそういうベテランと若手の対戦における経験値勝負、というのはあったような気がします。羽生世代が定跡の整備によってそういうものを撲滅させたという印象が私にはありますが、その第一人者によって更に古い定跡を掘り起こす作業が始まっているのかと思うと面白いなと。

私は相横歩取りといえば、北浜新手を懐かしく覚えています。羽生の頭脳に挑戦したあの勝負ですね。

果たして本局は不調によるものなのか、あるいは経験値の差だったのか。

見るファンとしては、あの3三金が終盤までこのようにして活躍する将棋なのか!とよく出来たプロットのように味わうことができると思いました。





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(2011/02/16)
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Tag : 羽生善治 渡辺明 北島忠雄 北浜健介 相横歩取り

米長邦雄氏 追悼特別番組 あ​りがとう米長会長 (会長編)

谷川浩司:棋士編入試験、瀬川晶司。批判もあったが結果的に良かった。羽生善治米長邦雄の戦いの記録係が瀬川晶司だったのも運命を感じる。

田中寅彦:ニコニコ動画と将棋の親和性を見切ったり、その先見の明はすごかった。二手三手先を読むのでついていくのが大変。一緒にいた七年間?で凄く色々変わった、これを受け継いでいくのがプレッシャーである。

北島忠雄:新聞社は紙面のためなので、ネット中継のご理解を頂くのに時間がかかったが根気強く理解を求めた。インターネット中継で真ん中の層のファンがふえて厚みができた。最初は無茶なことをおっしゃるなと思っていたが、やって本当に良かった。

田中寅彦:ファンの言葉、本当にありがたいことで、携帯でもニコナマでもなんでもいいので触れていただいて、将棋の機関紙や新聞を楽しんでもらう。野球をテレビでやると来なくなるんじゃないか、という不安があったというが、楽しみ方を深めることとなった。次の世代に如何に将棋を普及するか。学校に将棋を、というのを何度も言っていた。少子化と言われているが、相当増えてきたのではないか。先日の大会もギネス申請できるぐらいの人数が集まった。


(ニコニコ動画だからだと思うが、あの電王戦がきっかけだった、というファンの書き込みが多かった)。


米長邦雄のインタビューが一〇分程度流れたが、お姿はあの通り、頭は抗癌剤のためか頭髪がない状態、身体もやせ衰えた状態で、呼吸音も入る形で大変辛そうに見える。しかし、声だけはあのままだった。米長邦雄のハリのある声のままだった。

プロが自分というものを殺し、コンピュータの長所も弱点も知り尽くした上で指せるかどうか。カッコイイ姿を見せようとするとそれは棋士の負けるときだ。

練習で指してみて、コンピュータがあまりにも強すぎるということが分かったでしょう。コンピュータの恐ろしさと意外な弱点。それをプロが的確につけるかどうか。それと勝ちになったと思ってからが問題で、コンピュータは意外な手をやる。そこのところのギアの切り替えが非常に難しい。

プロの3勝2敗ではないかと思っている。その後、どういう風になっていくかというと、コンピュータがどんどん強くなっていくのではなく、人間側がコンピュータに慣れて人間側がおいついてくるのではないか。

ここまで来ると四段だろうが羽生とか渡辺だろうが、引退棋士だろうが、コンピュータをどこまで研究しているかどうかにかかってくる。強い棋士だから勝てるとかそういう状況ではないと思っている。

社会的な意味としては、一番大事なことは共存共栄。コンピュータ将棋についてプロ棋士がどれだけ貢献できたか。それとプロが分からみて、コンピュータの進化に寄与するとともに、人間と全く違う、異次元の世界の将棋が出てきたということで、プロが頑張っていく。

ファンが喜ぶかどうか。それが大きいと思う。


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米長邦雄のインタビューを経ての各人の発言。

田中寅彦:400年前に完成していたゲーム。それが今でも解明されずに戦われ続けている。そしてコンピュータ将棋と人間が対戦するという局面がやってきた。それが凄いと思う。コンピュータ将棋はとてつもなく強いものという認識。特に終盤は敵わない。飛行機ととびっこして敵うわけがないと思っている。なのでそうではなくて、コンピュータ活かし方を考えたい。F1のようにマシンと生身の人間の協力というような。

谷川浩司:一年ほど前に会長宅でどれだけ相手のボンクラーズと対戦しているかというのがよく分かった。事前の準備が必要だというのは間違いない。最新型の自分の得意な形で戦うか、対コンピュータの戦い方をするかなやむところだが、コンピュータを知ったうえで決めて欲しい。

中村太地:インタビューをみてみて、師匠がなくなる最後までやりたいことを考えていたのだなと。電王戦では師匠の真剣勝負での姿を初めてみることができた。それを脳裏に焼き付けていきたい。


西村一義:7年半近くにいたが、将棋の普及が第一。そのためには社会の注目が必要。今子供への普及も米長邦雄の努力が実りつつある。将棋界の発展のために、普及、子供の普及に努力していく。それが米長邦雄へのなによりの供養になるはず。

北島忠雄:米長邦雄会長は、これからは若手の時代だから君たちが引っ張っていくんだぞと、若手棋士のみならず、連盟の若手の職員に対しても研修講師を勤めるなどしていた。まずは電王戦で米長邦雄会長に報いたい。

田中寅彦:米長邦雄会長のやられたことはあまりに多すぎて一つ一つ言ってられないが公益法人改革があった。その法人をしっかりと保って、色々行われた改革が進むように努力していきたい。

谷川浩司:会長が最後に将棋会館にいらっしゃったのが11/27。一番喜んでいたのは日本シリーズの東京大会でギネスに認定されたこと。三日後にインタビューがあった。将棋ファンのかたを大切にしておられたのだなと感じた。私達がその気持を引き継いで行かなければいけない。


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